断熱材の種類について

断熱材には「繊維系」と「発泡プラスチック系」があります。

断熱材には、いくつか種類があります。素材別に分類をすると、「繊維系」と「発泡プラスチック系」があます。他にも、羊毛、炭化コルクなど天然素材を使ったものもあります。

断熱材の形状での分類は、「フェルト状」「ボード状」「ばら状」「現場発泡」に分けられます。

繊維系断熱材の特徴

細い繊維の間に空気を閉じ込めた断熱材は、「無機質繊維系」と「木質繊維系」に分かれています。

無機質繊維系

[グラスウール]

ガラスを高温で溶かした細いガラス繊維を加工してあるものです。床・壁・天井などほとんどの部位に用いることができるのがクララスウールの特徴です。軽くて施工しやすい断熱材です。安価で、防音性や耐久性にも優れています。

住宅用の断熱材が普及しています。厚さや密度が高いほど断熱性能は高まっていきます。グラスウールは極細のガラス繊維で出来ています。最近では、映画館やコンサートホールなどにも多くの利用例があります。ガラス繊維ですから、シロアリなどの虫害を受けることもなく、火災にも強いと言われています。

一般住宅でも、楽器の演奏や音楽鑑賞が趣味の方には良い断熱材で、シアタールームが欲しい方からのご希望が多いようです。

[ロックウール]

耐熱性に優れる鉱物を溶かして繊維状にしたものです。撥水性、耐久性、防音性に優れ、床・壁・天井など、ほとんどの部位に用いることが出来ます。鉄炉スラグや玄武岩などを高温で加工することで作る石綿の一種です。アスベストの代替材料として広く使用されています。耐火性・吸音性に優れる点は、グラスウールに近いと言われています。

ビニール袋に包まれた形状で出荷されて、家の外壁と内壁の間に詰め込むように使用します。素材そのものが水分を抱えることがなく、撥水性が高いです。形状の保持が容易で、廃棄処理の際にも特殊な処分手順が必要ないので人気があります。

木質繊維系

[セルローズファイバー]

天然木質繊維を用いたもの。湿気を吸収、放出する機能を持つ木質繊維です。断熱材の内部結露を防ぎ、防音性にも優れています。

木質の繊維を利用して作られ、綿や新聞紙、段ボールが原料になっています。原料に、ホウ酸や硫酸アンモニウムを配合することにより、難燃性や防虫効果を持たせることが出来ます。

比較的高価でもあり、施工に多少のコストと手間はかかります。エコロジーを意識している人には注目されています。同じ繊維質とはいえ、グラスウールと比較して調湿性に優れています。家の結露が気になる方にオススメです。

[インシュレーションボード]

木材の繊維質を成形、ボード状に加工したものです。吸湿・放湿性をもつので、内部結露を防ぐこともできます。リサイクル木材や未利用木材を用いています。

解体された木造建築物の廃材や、木材加工場から出る端材などを廃木材チップに加工し、ボード状に成形したものです。貴重な木材を再利用し、エコロジーのニーズに応え、木の持つ調湿性から人気の高い断熱材と注目されています。

壁の内部でおこる結露にも対応でき、多孔質という特徴による消臭効果など、自然の木の良さもあります。

発泡プラスチック系断熱材の特徴

発泡プラスチック系断熱材は、軽くて吸水性が小さく断熱性にも優れています。

[ビーズ法ポリスチレンフォーム]

ひとつひとつの粒の中に気泡を持つ断熱材です。水や湿気に強く、軽量なので加工性や施工性にも優れています。「EPS」とも呼ばれ、比較的歴史ある断熱材です。原材料となるビーズ状のポリスチレンを発泡させ、金型で成形します。素材の持つ特徴として、水に強い・軽いという面があります。

水を通しづらいことや耐久性に優れているというメリットと、施工が容易であること、安価な部類で利用範囲が広いのが特徴です。軽量なので断熱材が自重でよれたり壁内部で落下したりといったトラブルもありません。広く使用される断熱材のひとつです。

[押出法ポリスチレンフォーム]
ポリスチレン樹脂に、難燃剤・発泡剤を混ぜ、押し出しながら成形したものです。薄くても断熱効果が高い断熱材で、水に強く、耐吸湿性にも優れています。外張り断熱に適しています。

[硬質ウレタンフォーム]

細かい独立気泡で形成されています。気泡に熱伝導率が小さいガスが含まれているので、断熱性にも優れています。ボード状のもの、現場で直接吹き付けるタイプもあります。
建築現場で特殊な機械を使用し、外壁と内壁の間にムラなく施工する技術が発達してきたため、特殊な形状の建物でも使用しやすい製品が増えてきました。

プラスチック内部に熱を伝えにくいガスを泡状に抱き込ませることで、外気温の影響を室内に与えないという特徴があります。比較的高価な部類に入りますが、透湿への抵抗力や耐久性にも優れているので、長期的に見たとき安心な断熱材ボード状になっている製品も見られます。比較的歴史のある断熱材と言われています。

[フェノールフォーム]

独立気泡の断熱材です。素材の安定性が高く、長期間にわたっての断熱性能が期待されています。耐熱性や防火性能にも優れています。

1940年代には寒冷地の欧州で生産され始めた種類の断熱材難燃性・防火性・耐薬品性などに優れ、不燃・準不燃材料の認定を受けている商品も多いようです。

近年では壁に使用する釘やビスが錆びないようpH値を調整した製品もあるようです。カッターナイフなどで加工しやすいという手軽さもあります。熱を加えると炭化する性質を持っていて、炭化した面は炭化膜となることで、さらに延焼を招くことがないので安心して使用できます。

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