戸建て住宅に使う外壁の中で、最もポピュラーな外壁材であるサイディングの種類と特徴を解説します。
サイディングとは、建物の外壁に張る板状のパネルのことです。別名サイディングボードとも呼ばれ、工場で生産されたものを現場の大工さんが張ります。サイディングの素材は、コンクリート主成分にしたものや金属、樹脂でできたものと木製の4種類あります。
- 窯業系サイディング
- 金属系サイディング
- 樹脂系サイディング
- 木質系サイディング
4種類のサイディングそれぞれの特徴を詳しく解説します。
窯業系サイディング
窯業(ようぎょう)系サイディングの一番の特徴は、何と言ってもそのデザインの豊富さです。木目柄やタイル柄など幅広いラインナップで、国内の戸建て使用率は7割以上と言われ、4種類の中でもダントツ人気を誇っています。セメントをベースに繊維で作られているため、加工しやすく、防火性能も優れています。
金属系サイディング
金属系サイディングは非常に軽量で、躯体への負担が少なく、耐震性に優れています。寒暖差によって伸縮はしますが、窯業系サイディングのような凍害の心配が少ないため、寒い地域でも使われています。金属ならではのモダンでスタイリッシュなデザインも魅力です。金属系サイディングは、外壁の重ね張りリフォーム「カバー工法」にもよく使われる素材です。
樹脂系サイディング
樹脂系サイディングは、樹脂素材が軽量で金属系サイディングのように錆びる心配がありません。潮風などによる塩害に強いという特徴があります。そのため、寒い地域だけでなく海沿いの住宅に使われることも多いです。色褪せや変色にも比較的強く、注目を集めている素材ですが、日本では取り扱いメーカーが少ないため、商品も少なく、窯業系や金属系サイディングに比べるとデザイン性がシンプルです。
木質系サイディング
木質系サイディングは、天然の板材の表面を加工、塗装を施したもので、別名ウッドサイディングとも呼ばれています。最大の魅力は木の温かさを感じられることです。表面が耐火性や防虫性を高められてはいますが、水分を吸い込んでしまうため、劣化は他のサイディングに比べると早い傾向です。
以上、戸建て住宅の外壁に使われるサイディングの種類や特徴について解説しました。新築や建て替えるときに、サイディングを張りたい場合は、見た目や価格だけではなく、耐震性やメンテナンスのしやすさも考えながら決められることをオススメします。