前回のブログは、住宅の防犯対策として、空き巣の侵入手口について解説しました。今回は、空き巣や強盗がどうやってドアから侵入するのか?と防犯対策グッズやオススメ商品をご紹介します。
この記事の目次
無施錠(鍵の掛け忘れ)対策
住宅へ侵入する手口の中で第1位は、無施錠(鍵の掛け忘れ)です。鍵の閉め忘れ防止として、電子錠やオートロック機能付きのドアがあると坊は性能が高まります。しかし、これらの高機能ドアは価格が高く、一般的なドアよりも取り付ける費用も掛かります。
2025年度は、子育てグリーン住宅支援事業で「防犯性の向上に資する開口部の改修」として、CPラベル付きドアへリフォームすると、1箇所あたり53,000円の補助金や助成金が出ます。ただし、内窓や断熱、エコ設備のリフォームと一緒にしないと補助金が出ません。安く付ける場合は、後付けタイプのオートロック電子錠が数万円で発売されています。DIY感覚で自分で取り付けもできます。
鍵締め忘れ防止グッズ「美和ロックチェッキー」
美和ロックという鍵のメーカーから、鍵の閉め忘れ防止グッズ「チェッキー」が発売されています。「チェッキー」は、施錠と開錠が一目でわかるグッズです。カギを持つところにカバーを付けるだけ。ドライバー1本で簡単に組み立てられます。
鍵をちゃんと閉めてても、空き巣はドアを特殊な工具を使って侵入します。
空き巣がドアから侵入する手口と対策方法
映画やドラマで泥棒がドアから侵入する様子が流れてくることがあります。一番有名な手口は、特殊な工具を鍵穴に入れてドア錠を開ける「ピッキング」でしょう。
ピッキング防止はディンプルキー
ピッキングを防止する最も効果的な対策は、鍵穴であるキーシリンダーの交換です。昔からあるギザギザの鍵は5分以内に開けられてしまいますが、2000年代初頭から普及したディンプルキー(鍵にくぼみが付いたタイプ)は、10分以上掛かると言われています。
サムターン回し
「サムターン回し」という手口も聞いたことがあるかもしれません。サムターンは、ドアの鍵穴の室内側に付いたツマミです。空き巣は、ドアにドリルなどで穴を開けて外からサムターンを回したり、小さなドアスコープを外して特殊な工具を使ってサムターンを回すことも。
サムターン回しを防ぐには、ツマミの周りにカバーを付けると防げます。サムターンカバーと呼ばれ、ホームセンターやAmazonなどでも買うことができます。
ドア錠こじ破り
ドア錠こじ破りは、その名の通り、ドア錠をバールなどの工具を使って強引にドアを壊す手口です。このような強引な手口を防ぐには隙間をプレートで塞いだり、ドア施錠のための「カンヌキ」の役割をするデッドボルトと呼ばれる、金属製直方体の形状を鎌状に交換すると、鎌のせり出した部分がドア枠内の受け座にかみ合い、こじ破りに対する抵抗力が上がります。
この「鎌デッド錠」の部品価格は1万円前後でありますが、安全・性能確保のため業者への施工依頼を検討した方が良いでしょう。
CPマーク付きドアは防犯性能試験に合格した商品
ドアや窓ガラスに「CPラベル」が付いた商品を見たことはありませんか?「CPラベル」は、官民共同会議が実施する試験に合格した防犯性の高い建物部品だけに貼付が認められています。
打ち破り、こじ破り、焼き破りといった人為的破壊行為を開始後、侵入できるまで5分間以上持ちこたえることが確認された商品です。空き巣や泥棒が5分以内に侵入できなければ、約7割諦めると言われています。「CPラベル」付きの防犯性能が高い商品は、建物部品目録に一覧になっています。
今回は、空き巣や強盗がどうやってドアから侵入するのか?と防犯対策グッズやオススメ商品をご紹介しました。この記事を読んで我が家の防犯対策が不足してるところが見つかれば幸いです。
次回は、ドアの次に多い窓からの侵入、「ガラス破りによる侵入対策」について解説します。