リノベーション済みの中古物件は、新築と同じくらい綺麗でオシャレ。しかも新築より価格がリーズナブルなど、メリットが多い半面、住んでみたら「こんなはずではなかった」というトラブルも少なくありません。
今回は建築士の視点から、リノベーション物件を購入する際に、注意するべきポイントをお伝えします。
築年数が古い戸建て住宅やマンションの場合、耐震性や断熱性なども気になるところですが、意外と多いトラブルが次の2つです。
■電気の容量
使用されている電線の種類や太さによって電気の容量に上限があります。なかには、30Aまでしか使えない場合もあり、電子レンジやドライヤー、エアコンなどを同時に使用するとブレーカーが落ちて停電してしまうこともあります。
(ポイント)
・分電盤を見てブレーカーの容量を確認する。
・容量が小さい場合は、容量を上げることが可能か販売業者に確認する。
※4人家族の場合、40A~60Aが必要とされています。
■古い配管(水・湯)
キッチンやお風呂が新品でも、床下や壁の中にある見えない配管(水・湯)が交換されておらず、古いまま使用されている場合があります。特に金属製の旧タイプの配管であれば、劣化で穴が空き、いつどこから漏水が発生しても不思議ではありません。最悪の場合、住み始めて2,3年で漏水が発生し、自費で高額なリフォーム費用を負担しなければならない可能性もあります。
(ポイント)
・見えない部分の配管(水・湯)が交換されているかを販売業者に確認する。
※耐用年数の長い塩化ビニル管やステンレス鋼管、ポリエチレン管に交換されていると安心です。
事前に確認することで、購入後の失敗を確実に防げますので、リノベーション物件を見学される際は、頭に入れておいてください。