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執筆:二級建築士 安藤勉
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「お風呂が狭くて足を伸ばして入れない」
「0.75坪のお風呂を1坪サイズに変更したい」
「家族で入ると洗い場が狭い」
昔の戸建て住宅では、0.75坪サイズのお風呂が多く採用されていました。
しかし、現在の住宅では1坪サイズのお風呂も一般的になり、リフォームをきっかけに広い浴室へ変更したいという相談も増えています。
浴室を0.75坪から1坪へ変更するには、増築または間取り変更が必要です。
隣接する部屋や廊下、洗面所などのスペースをどのように使えるかが重要になります。
0.75坪のお風呂を1坪に広げることはできる?
結論からいうと、住宅の間取りによっては可能です。
ただし、現在のお風呂の外側に、約0.25坪分(約半畳程度)のスペースを確保する必要があります。
そのため、確認するポイントは、
- 浴室の隣に広げられる空間があるか
- 壁を移動できるか
- 柱や構造上重要な部分がないか
- 給排水や配管を変更できるか
です。
「浴室だけを壊して大きくする」というより、周囲の間取りを含めて考えるリフォームになります。
0.75坪のお風呂を1坪に広げる3つの方法
① 洗面所を狭くして浴室を広げる
最も検討しやすい方法が、洗面脱衣室側へ浴室を広げる方法です。
例えば、現在の洗面所に余裕がある場合、その一部を浴室側へ取り込むことで、0.75坪から1坪へ変更できます。
ただし、洗面所が狭くなりすぎると、
- 洗濯機の出し入れがしにくい
- 着替えるスペースがなくなる
- 収納場所が減る
などの問題が出ることがあります。
浴室だけを見るのではなく、洗面所も含めて使いやすいか確認しましょう。
② 隣の収納や廊下を取り込む
浴室に隣接して収納や廊下がある場合、その一部を取り込む方法もあります。
例えば、
- 使っていない収納
- 物入れ
- 広めの廊下
などを利用できる場合があります。
③ 増築して1坪サイズのお風呂にする
お風呂の外側、敷地内に増築できるスペースがあれば、1坪サイズのお風呂に広げることが可能です。
1点気を付けたいのが、建ぺい率です。建ぺい率とは、敷地面積に対して建築面積(建物を真上から見たときの面積)の割合のことです。
既に建ぺい率ギリギリの面積で家が建っていれば、増築することはできません。増築をする場合は、建築の専門家に建ぺい率がオーバーしないか?事前に確認してもらいましょう。
1坪のお風呂にすると何が変わる?
0.75坪から1坪へ広げると、主に洗い場や浴槽まわりに余裕ができます。
例えば、
- 洗い場で体を洗いやすくなる
- 子どもや介助者と入りやすくなる
- 浴槽サイズが広くなる
- 入浴時の圧迫感が減る
といったメリットがあります。
特に高齢になったときのことを考える場合、浴室内の動作スペースが広いことは重要です。
ただし、広い浴室にすれば必ず快適になるわけではありません。
浴室が大きくなることで、掃除する面積が増える、暖まりにくく感じる場合もあります。
お風呂を広げる前に確認したい4つのこと
① 広げる方向に柱や構造部分がないか
浴室を広げる場合、壁を移動することになります。
しかし、その壁が建物を支える重要な柱や筋交いが入っている場合、簡単には変更できません。
柱や梁などの構造を確認したうえで計画する必要があります。
② 配管を移動できるか
浴室を広げる場合、給水・給湯・排水、追い焚き配管などの位置変更が必要です。
増築する場合は、排水桝の移動が必要になることがあります。
③ 洗面所とのバランス
洗面脱衣室を狭くしてお風呂を広げる場合、洗面所が狭くなります。
洗面台、洗濯機、収納、出入口の位置まで確認して快適に使えるか?事前に確認しておきましょう。
④ 断熱性能も確認する
浴室を広くするリフォームでは、サイズだけでなく断熱も重要です。
お風呂まわりはヒートショックが起きやすい場所です。ユニットバスには、断熱浴槽や浴室暖房乾燥機を付けることができます。
まわりの壁に断熱材が入っていないことがありますので、寒くならないように、浴室リフォームのタイミングで断熱材を敷き込むと快適になります。
リフォーム会社へ相談するときに伝えること
見積りを依頼するときは、「1坪のお風呂にしたい」だけではなく、理由も伝えましょう。
例えば、「足を伸ばして入りたい」「将来の介助を考えて広くしたい」などです。
理由が分かれば、リフォーム会社も浴室を広げる以外の方法を含めて提案できます。
リフォーム会社には、
「0.75坪から1坪に変更できますか?」
「どの部分を広げる必要がありますか?」
「洗面所や収納はどう変わりますか?」
このように質問してみましょう。
もし、リフォーム会社から断られた場合は「できない理由をわかりやすく教えてください」と伝えましょう。
できる・できないだけでなく、その理由まで説明してもらいました。
よくある質問
Q. 0.75坪のお風呂を1坪にする場合、必ず洗面所が狭くなりますか?
A. 必ずではありません。
隣接する収納や廊下など、別のスペースを利用できる場合があります。
ただし、どの空間を使うかによって間取り全体への影響が変わります。
Q. 戸建てなら必ず1坪のお風呂にできますか?
A. 住宅の条件によります。
戸建てでも、柱や構造、配管位置、周囲のスペースによって希望どおりに広げられない場合があります。
現地調査で浴室周辺の状態を確認することが必要です。
Q. お風呂を広くするより、ユニットバス交換だけで快適になりますか?
A. 最新のユニットバスは、以前より掃除のしやすさや断熱性能が向上しています。
「狭いこと」が一番の不満なのか、「寒い・掃除しにくい・段差が気になる」のかによって、必要な工事は変わります。
また、在来のタイルのお風呂をユニットバスにする場合は、浴室スペースが狭くなります。
まとめ|お風呂は広さだけでなく使いやすさで考える
0.75坪のお風呂を1坪へ広げるリフォームは、住宅の条件によって可能です。
ただし、浴室だけを見て判断することはできません。
確認したいポイントは、
- 広げるスペースがあるか
- 壁の位置を移動できるか
- 配管を移動できるか
- 洗面所や収納が使いにくくならないか
です。
大切なのは「1坪のお風呂にすること」ではなく、今の不満を解決することです。
足を伸ばしたい、家族で入りたい、将来も安心して使いたいなど、目的を整理してからリフォーム会社に相談しましょう。
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