
「2025年の建築基準法改正で、リフォームにも建築確認が必要になったの?」
「キッチンやお風呂のリフォームも対象になる?」
2025年4月の建築基準法改正により、木造2階建て住宅などで大規模なリフォームを行う場合、建築確認(※)が必要になりました。
ただし、すべてのリフォームで建築確認が必要になるわけではありません。キッチンやトイレ、浴室などの水回りリフォームや、壁紙・床の張り替えといった工事は、基本的に今回の見直しによる建築確認の対象ではありません。
注意したいのは、壁・柱・床・梁・屋根・階段など、建物の主要な部分を大きく修繕・変更するリフォームです。
私たちは20年以上、全国のリフォーム会社選びやお客様からのご相談に携わってきました。大規模なリフォームでは、工事内容だけでなく、建築確認が必要かどうかを計画段階で確認することが大切です。
この記事では、2025年の建築基準法改正でリフォームがどう変わったのか、どんな工事で建築確認が必要になるのかを、二級建築士が分かりやすく解説します。
(※)建築確認とは?
建物を新築・増改築する際にその計画が法律(建築基準法など)に適合しているかを、行政や指定確認検査機関が事前にチェックする手続きのことです。
建築確認が必要な工事にもかかわらず、必要な手続きをせずに工事を行うと、是正を求められることがあります。
リフォームでは、工事の内容や建物の規模などによって建築確認が必要かどうかが異なるため、計画段階でリフォーム会社や建築士に確認しておくことが大切です。
大がかりなリフォームでは、建築基準法や建築確認に詳しい会社へ相談することが大切です。
→会社選び4つの基準【2分で読む】
2025年の建築基準法改正で建築確認が必要になったリフォームは?

2025年4月の建築基準法改正により、木造2階建て住宅などでは、**主要構造部の一種以上について過半を修繕・模様替えする「大規模なリフォーム」**を行う場合、建築確認が必要になりました。
主要構造部とは、壁・柱・床・梁・屋根・階段をいいます。
一方、キッチン・トイレ・浴室などの設備交換や、壁紙・床材の張り替えなど、主要構造部に大きく手を加えない一般的なリフォームは、今回の見直しによって新たに建築確認が必要になったわけではありません。
つまり今回の改正で特に注意したいのは、木造2階建て住宅などで行う大規模な間取り変更やスケルトンリフォーム、主要構造部に大きく手を加える工事です。
建築確認が必要かどうかは、建物の規模や工事内容によって異なるため、工事を計画する段階で建築士やリフォーム会社に確認しましょう。
①既存の建物が法律に適合しているか確認が必要になることも
大規模なリフォームで建築確認を行う場合、現在の建物が建築基準法にどのように適合しているか、既存部分の状況を確認する必要があります。
特に、過去に確認申請をせず増築している部分があるなど、現在の建物に法令上の問題がある場合は注意が必要です。
工事内容によっては、問題のある部分について是正や改修などが必要になることもあります。
また、中古住宅を購入して大規模なリフォームを行う場合や、相続した古い住宅をリフォームする場合は、過去の増改築の状況が分からないこともあります。
大規模なリフォームを計画する際は、工事内容を決める前に、建築士などの専門家に建物の状況を確認してもらうと安心です。
②木造2階建てなどの大規模リフォームは建築確認が必要に
2025年4月の建築基準法改正により、木造2階建て住宅などで大規模な修繕・模様替えを行う場合、建築確認が必要になりました。
ここでいう「大規模な修繕・模様替え」とは、壁・柱・床・梁・屋根・階段といった主要構造部の一種以上について、過半を修繕・模様替えする工事をいいます。
たとえば、主要構造部に大きく手を加えるスケルトンリフォームなどでは、建築確認が必要になる可能性があります。
一方、キッチンや浴室などの設備交換、壁紙の張り替えなど、主要構造部に大きく手を加えない一般的なリフォームまで、すべて建築確認が必要になったわけではありません。
建築確認が必要になると、着工前に申請や審査の期間が必要になります。大規模なリフォームを検討している場合は、早い段階で建築士やリフォーム会社に確認しておきましょう。
③再建築不可物件の大規模リフォームは注意が必要
再建築不可物件とは、現在の建築基準法の条件を満たしていないなどの理由から、原則として建て替えができない建物をいいます。
再建築不可物件でも、すべてのリフォームができないわけではありません。内装や設備の交換など、建築確認を必要としない工事であれば行える場合があります。
一方、木造2階建て住宅などで主要構造部の過半を修繕・模様替えする大規模なリフォームでは、2025年4月以降、建築確認が必要になるため注意が必要です。
建築確認を行う際には、接道状況や既存建物の法令への適合状況などが問題になることがあります。そのため、希望するリフォームができない場合や、計画の見直しが必要になる場合もあります。
再建築不可物件を購入してリフォームする場合は、購入前に希望する工事ができるか、建築士などの専門家に確認しておくことが大切です。
④既存不適格物件のリフォームも注意が必要
「既存不適格建築物」とは、建てた当時の法律には適合していたものの、その後の法改正によって、現在の基準には適合しない部分がある建物のことです。
既存不適格だからといって、すぐに違法建築になるわけではなく、すべてのリフォームができないわけでもありません。
ただし、大規模なリフォームや増改築を行う場合は、工事内容に応じて、現在の建築基準法への適合について確認が必要になることがあります。
特に築年数の古い住宅では、現在の図面が残っていなかったり、過去に増改築が行われていたりすることもあるため、計画の初期段階で建物の状態や過去の工事履歴を確認しておくことが大切です。
大規模なリフォームを検討している場合は、建築士などの専門家に相談し、どこまで現在の基準への対応が必要になるのか確認しましょう。

リフォームで建築確認が必要になる工事・ならない工事

2025年4月の法改正によって、すべてのリフォームで建築確認が必要になったわけではありません。
木造2階建て住宅などでは、壁・柱・床・梁・屋根・階段といった主要構造部の一種以上について、過半を修繕・模様替えする「大規模なリフォーム」が建築確認の対象になります。
一方、水回り設備の交換や壁紙の張り替えなど、主要構造部に大きく手を加えない一般的なリフォームは、基本的に今回の見直しによる建築確認の対象ではありません。
| リフォーム内容 | 建築確認の考え方 |
|---|---|
| キッチン・トイレ・浴室などの設備交換 | 基本的に対象外 |
| 壁紙・床材などの内装リフォーム | 基本的に対象外 |
| 手すり・スロープの設置 | 基本的に対象外 |
| 間取り変更 | 工事内容によって異なる |
| 屋根・外壁のリフォーム | 工事範囲や内容によって異なる |
| スケルトンリフォーム | 主要構造部の工事範囲によっては対象 |
| 増築 | 規模や地域などの条件によって建築確認が必要 |
「スケルトンリフォームだから必ず必要」「間取り変更だから不要」と工事名だけで判断することはできません。
建物の規模や構造、主要構造部をどこまで工事するかによって判断が変わるため、大規模なリフォームでは計画段階で建築士などに確認しましょう。
4号特例の縮小で何が変わった?
2025年4月の法改正では、これまで「4号建築物」と呼ばれていた小規模な木造建築物の区分が見直され、「新2号建築物」と「新3号建築物」に分けられました。
一般的な木造2階建て住宅などは「新2号建築物」に該当し、これまで建築士が設計した場合に省略されていた構造関係規定などの審査が省略できなくなりました。
この見直しが、一般に「4号特例の縮小」と呼ばれています。
リフォームで特に関係するのは、木造2階建て住宅などで「大規模な修繕・模様替え」を行う場合です。2025年4月以降は建築確認が必要となり、これまでより申請に必要な図書や審査項目が増えることがあります。
| 新2号建築物 | 新3号建築物 | |
|---|---|---|
| 主な対象 | 木造2階建て、延べ面積200㎡超の木造平屋など | 延べ面積200㎡以下の木造平屋 |
| 構造関係規定等の審査 | 原則、省略できない | 一定の条件で審査省略制度の対象 |
| 大規模な修繕・模様替え | 建築確認が必要 | 大規模な修繕・模様替えを理由とする建築確認は不要 |
※新3号建築物でも、新築・増築・改築などでは建築確認が必要になる場合があります。
建築確認の提出書類も増える
新2号建築物では、建築確認の際に、これまで審査が省略されていた構造関係規定などについても確認されます。そのため、工事内容に応じた図面や資料の準備が必要になります。
必要な書類は建物や工事内容によって異なるため、早い段階で建築士やリフォーム会社に確認しておきましょう。
2025年法改正後にリフォームする際の注意点

2025年4月の法改正後も、一般的な設備交換や内装リフォームまで、すべて建築確認が必要になったわけではありません。
一方、大規模なリフォームでは、建築確認の要否や既存建物の状況を事前に確認することがこれまで以上に重要です。
リフォームを計画する際は、次の点に注意しましょう。
① 建築確認が必要か早めに確認する
木造2階建て住宅などで大規模なリフォームを行う場合は、まず建築確認が必要な工事に該当するか確認しましょう。
特に、壁・柱・床・梁・屋根・階段などの主要構造部に大きく手を加える場合は注意が必要です。
スケルトンリフォームや大規模な間取り変更でも、工事の範囲によって判断が異なります。
「スケルトンリフォームだから必ず必要」と工事名だけで判断せず、計画段階で建築士やリフォーム会社に確認することが大切です。
② 古い住宅・再建築不可物件は建物の状況を確認する
築年数の古い住宅や再建築不可物件では、現在の図面が残っていなかったり、過去の増改築の状況が分からなかったりすることがあります。
大規模なリフォームを検討している場合は、希望する工事ができるかどうかも含め、早い段階で建物の状況を確認してもらいましょう。
③ 工期には余裕を持つ
建築確認が必要になる場合は、工事そのものの期間だけでなく、図面や申請書類の準備、確認審査などの期間も必要になります。
大規模なリフォームでは、「○月までに入居したい」といった希望がある場合、できるだけ早めにリフォーム会社へ相談し、申請期間を含めたスケジュールを確認しておきましょう。

よくある質問(FAQ)

本章では建築基準法改正におけるよくある質問を紹介します。
①建築確認が必要なのに申請しなかったらどうなる?
建築確認が必要な工事にもかかわらず、必要な手続きをせずに工事を行った場合は、建築基準法に基づいて是正を求められる可能性があります。
また、将来その住宅を売却したり、増改築したりする際に、必要な手続きを行っていないことが問題になる場合もあります。
「申請が必要だとは知らなかった」とならないよう、大規模なリフォームでは工事を始める前に、建築確認が必要かどうかを確認しておきましょう。
② スケルトンリフォームも建築確認が必要ですか?
スケルトンリフォームだからといって、必ず建築確認が必要になるわけではありません。
木造2階建て住宅などでは、壁・柱・床・梁・屋根・階段といった主要構造部の一種以上について、過半を修繕・模様替えする場合、建築確認が必要になります。
スケルトンリフォームは主要構造部に大きく手を加えることも多いため、建築確認の対象になる可能性があります。
工事範囲によって判断が異なるため、計画段階で建築士やリフォーム会社に確認しましょう。
③キッチンや浴室のリフォームにも建築確認は必要ですか?
キッチンやトイレ、浴室などの設備交換だけであれば、基本的に今回の見直しによって新たに建築確認が必要になったわけではありません。
ただし、設備交換とあわせて主要構造部に大きく手を加える場合などは判断が異なることがあります。大規模な間取り変更などを伴う場合は、事前に確認しておきましょう。
まとめ|大規模リフォームは建築確認が必要か事前に確認を

2025年4月の建築基準法改正により、木造2階建て住宅などで大規模な修繕・模様替えを行う場合、建築確認が必要になりました。
一方、キッチンやトイレ、浴室などの設備交換や、壁紙・床材の張り替えといった一般的なリフォームまで、すべて建築確認が必要になったわけではありません。
特に注意したいのは、壁・柱・床・梁・屋根・階段などの主要構造部に大きく手を加えるリフォームです。
建築確認が必要かどうかは、建物の規模や構造、工事内容によって異なります。大規模なリフォームを検討している場合は、工事内容を決める早い段階で、建築士やリフォーム会社に確認しておくことが大切です。
また、建築確認が必要な場合は、申請や審査にも時間がかかります。入居時期などの希望がある場合は、申請期間も含めて余裕を持ったスケジュールを立てましょう。
大規模なリフォームでは、建築基準法や建築確認に詳しい会社へ相談することも大切です。
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建築士の安藤です。リフォーム業界歴20年。住まいを通じ、豊かな暮らしをお届けいたします!!ゆうネット公式YouTubeでリフォームお役立ち情報も配信中。