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執筆:二級建築士 安藤勉
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リフォーム会社と契約したものの、「着工は1か月以上先になります」と言われることがあります。
すると、
「この会社は人気なの?」
「すぐ工事できる会社を選んだほうがいい?」
「こんなに待って大丈夫?」
と不安になるかもしれません。
実際、着工まで時間がかかる理由は一つではありません。
人気があって予約が埋まっている場合もあれば、職人の予定や商品の納期、工事の準備などが理由の場合もあります。
そのため、単純に「着工が遅い=人気の会社」と判断するのは危険です。
この記事では、リフォームの着工まで1か月以上かかる理由と、契約前に確認したいポイントを解説します。
着工まで1か月以上かかるのは珍しいことではない
リフォームは、契約したらすぐ工事が始まるとは限りません。
契約後には、
- 商品の発注
- 職人の手配
- 工事日程の調整
- 現場の準備
- 近隣への連絡
- 必要な申請や手続き
などがあります。
そのため、工事内容によっては契約から着工まで期間が空くことがあります。
特に複数の職種が関わるリフォームでは、職人のスケジュールを調整する必要があります。
国土交通省のリフォーム関連事業でも、契約後に工期を設定して工事着手する仕組みが示されており、契約と着工が同日になるとは限りません。
「1か月待ち=人気」とは限らない
着工まで1か月以上待つ会社には、いくつかの理由が考えられます。
① 依頼が多く予定が埋まっている
一番分かりやすいのが、工事の依頼が多いケースです。
特に、
- 地域で評判がよい
- 紹介やリピートが多い
- 職人を自社で確保している
- 一度に受けられる工事数が限られている
といった会社では、着工まで待つことがあります。
この場合は、ある意味で人気の裏付けとも考えられます。
ただし、待ち期間だけで人気を判断することはできません。
② 職人の予定が空いていない
リフォームでは、工事内容によって必要な職人が変わります。
例えば、
- 大工
- 電気工事
- 水道工事
- 内装職人
- 設備工事
などです。
工事を担当する職人の予定が埋まっていると、契約してもすぐには着工できません。
③ 商品の納期を待っている
キッチンやユニットバスなどの設備を交換する場合は、商品の納期も関係します。
希望する商品がすぐに用意できなければ、納品を待ってから工事を始めることになります。
そのため、
「着工が1か月先」
という場合でも、会社の人気とは関係なく、商品の納期が理由かもしれません。
④ 工事前の準備に時間がかかる
大規模なリフォームでは、着工前に細かな打ち合わせが必要です。
例えば、
- 仕様の最終確認
- 設備の発注
- 工事工程の作成
- 職人の手配
- 現場の養生方法の確認
- 近隣への挨拶
などです。
工事の品質を確保するために、あえて準備期間を取っている会社もあります。
むしろ「すぐ着工できます」に注意が必要な場合も
「すぐ工事できます」と言われると、早く終わるので安心するかもしれません。
しかし、早く着工できることだけを理由に、優良な会社と判断するのもおすすめできません。
重要なのは、なぜ早く着工できるのかです。
例えば、工事の内容や職人の予定を確認せずに、「いつでも大丈夫です」と言っているのであれば、注意したほうがよいでしょう。
逆に、着工まで少し時間がかかっても、工事内容を丁寧に確認し、必要な職人を確保している会社なら、安心材料になる場合があります。
待ち時間より「着工日が明確か」を確認する
リフォーム会社を選ぶときは、「何週間待つのか」だけでなく、「具体的にいつ着工するのか」を確認しましょう。
例えば、「1か月ほど先になります」だけではなく、「〇月〇日から着工予定です」と具体的な日程が決まっているかを確認します。
さらに、
- 工事期間は何日程度か
- 工事はいつ終わる予定か
- 商品の納期は確定しているか
- 職人の手配はできているか
なども確認しておきましょう。
契約前に「着工予定」を確認しておく
リフォームでは、契約してから、
「思っていたより工事が始まるのが遅い」
とならないよう、契約前に着工予定を確認することが大切です。
特に、
- 引っ越し予定がある
- 仮住まいを利用する
- 高齢者が住みながら工事する
- キッチンや浴室が使えない期間がある
といった場合は、工事時期が生活に大きく影響します。
「契約したら、いつから工事が始まりますか?」
と遠慮せずに聞いておきましょう。
こんな会社なら待つ価値がある
着工まで時間がかかっても、次のような対応ができている会社なら、単純に「遅い会社」と考える必要はありません。
- 着工予定日が明確
- 工事期間を説明している
- 商品の納期を確認している
- 職人の予定を確保している
- 工事前の打ち合わせが丁寧
- 質問に対して具体的に回答する
- 契約内容や仕様を明確にしている
大切なのは、待たされているのか、計画的に準備しているのかを見極めることです。
こんな場合は注意したい
一方で、着工まで時間がかかる理由を聞いても、
「忙しいから」
「そのうち連絡します」
など、説明が曖昧な場合は注意が必要です。
また、
- 着工日が何度も変更される
- 商品の発注状況が分からない
- 担当者から連絡が来ない
- 工事の内容がまだ決まっていない
- 契約後に説明が変わる
といった場合も、理由を確認したほうがよいでしょう。
単に着工が遅いことより、スケジュールをきちんと管理できているかが重要です。
ここまでの内容は、会社選びで確認したいことの一部です。
建設業許可・自社施工・見積り・保証の
【4つの基準】をあわせて見ると、会社を判断しやすくなります。
会社選びで大切なことを順番に知りたい方は、こちらをご覧ください。
着工までの期間を利用して確認しておくこと
着工まで時間があるなら、その期間を有効に使いましょう。
例えば、
- 工事内容をもう一度確認する
- 商品の色や仕様を確認する
- 工事期間を確認する
- 家具の移動方法を決める
- 近隣への挨拶をする
- 工事中の生活について相談する
などです。
特に仕様変更がある場合は、着工直前ではなく早めに相談しましょう。
商品を発注した後では、変更できなかったり、追加費用が発生したりする場合があります。
まとめ
リフォームの着工まで1か月以上待つからといって、必ずしも「人気の会社」とは限りません。
着工が遅くなる理由には、
- 依頼が多い
- 職人の予定が埋まっている
- 商品の納期を待っている
- 工事前の準備に時間がかかる
などがあります。
そのため、会社選びでは待ち期間の長さだけで判断しないことが大切です。
確認したいのは、
「なぜ待つのか」
「いつ着工するのか」
「工事はいつ終わるのか」
という3点です。
着工まで時間がかかっても、理由が明確で、職人や商品の手配、工事内容の確認などが計画的に進んでいる会社なら、むしろ安心材料になることがあります。
反対に、着工日が決まらない、説明が曖昧、連絡が遅いという場合は注意が必要です。
リフォーム会社を選ぶときは、「早く工事できる会社」ではなく、「約束した日程を守るために、きちんと準備できる会社」を選ぶことをおすすめします。
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