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高い棚の物、いつまで使いますか?脚立なしで使える収納リフォーム

【この記事は約3分で読めます】
執筆:二級建築士 安藤勉
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吊戸棚や、棚から物を取るために、脚立や踏み台を使っていませんか?

若い頃は気にならなかった荷物の上げ下ろしも、年齢を重ねると「高い場所の物を取るのが不安」と感じることがあります。

この記事では、高い棚や吊り戸棚を使いやすくする方法と、収納リフォームで確認したいポイントを建築士が解説します。

脚立や踏み台が危険な理由

脚立や踏み台に乗って物を取ると、両手がふさがったり、身体をひねったりすることがあります。

高い場所に手を伸ばした状態でバランスを崩せば、転落する可能性があります。

消費者庁も、高齢者の転倒・転落事故について注意を呼びかけており、脚立や踏み台を使った高所作業は、安定した場所で無理なく行うよう案内しています。

今は問題なく使えていても、数年後も同じように脚立へ上がれるとは限りません。

家の中の危険を減らす工夫が必要です。

「高い場所に何を入れているか」を確認する

最初に確認したいことは「高い場所に何を収納しているか?」です。

吊戸棚や食器棚の上にあるものを一度取り出してみましょう。

  • 調理器具
  • 掃除用品
  • 衣類
  • 季節用品
  • 年に数回しか使わない物

などです。

ここで、脚立を使ってまで取り出している物が「よく使う物」なら、収納場所を変える価値があります。

反対に、年に数回しか使わない物なら、高い場所をそのまま活用する方法もあります。

すべての収納を低くする必要はありません。「よく使う物を、取り出しやすい場所へ移す」これが最初の見直しポイントです。

脚立を使わず収納する4つの方法

高い収納を使いやすくする方法は、棚をすべて作り直すことだけではありません。

①よく使う物を低い場所へ移す

最も簡単なのが、収納する物を入れ替える方法です。

毎日使う物は手の届きやすい場所へ。

季節用品や使用頻度の低い物は、高い場所へ。

これだけでも、脚立を使う回数を減らせます。

②棚そのものを低くする

吊り戸棚などは、設置する高さを見直す方法があります。

重要なのは、棚そのものの高さより「実際に物を出し入れする位置」です。

高すぎる棚は、中が見えにくく、取り出すときにも無理な姿勢になりやすいため、使う人に合わせて高さを確認しましょう。

③昇降式の収納にする

「高い場所の収納量も残したい」という場合は、昇降式収納という方法があります。

収納棚を手元の高さまで下ろして、物を取り出せるタイプです。

実際のリフォームでも、目線の高さまで下ろせる昇降式吊り戸棚が使われています。

ただし、昇降機構が入る分、通常の収納とは収納量や費用などが異なる場合があります。

「高い収納を残したいのか」「使いやすさを優先するのか」を考えて選びましょう。

④高い収納を減らして、手の届く収納を増やす

高い棚そのものを減らし、腰から目線付近の収納を増やす方法もあります。

収納量は減る可能性がありますが、普段使う物を無理なく取り出せるようになります。

「収納は多いほうがいい」と考える前に、実際に使っている収納量を確認してみることも大切です。

キッチンの吊り戸棚は特に見直したい

高い収納で代表的なのが、キッチンの吊り戸棚です。

キッチンは毎日使う場所だからこそ、踏み台を使う収納があると不便を感じやすくなります。

一方で、吊り戸棚をなくせば必ず使いやすくなるわけではありません。

収納量が減るため、背面収納やキャビネットなど、別の収納場所が必要になる場合があります。

「吊り戸棚をなくす」「低くする」「昇降式にする」のどれが合うか、キッチン全体の収納量と合わせて考えましょう。

クローゼットや押し入れの上段も同じ

高い収納はキッチンだけではありません。

クローゼットの上段や押し入れの天袋にも、同じ考え方が使えます。

よく着る衣類を高い場所から下ろす。

季節の布団や旅行用品など、使用頻度の低い物を上段へ移す。

このように、使う頻度に合わせて収納場所を入れ替えるだけでも、脚立を使う場面を減らせます。

「収納を増やす前」に考えたいこと

収納リフォームでは、「収納が足りないから棚を増やしたい」と考えがちです。

しかし、棚を増やせば、その分だけ収納する物も増えます。

結果として、使わない物が高い場所にたまり、また脚立が必要になることもあります。

収納を増やす前に、

「これは今後も使う物か」

「取り出しにくい場所に置いてまで残したい物か」

を一度整理してみましょう。収納を増やすより、物を減らす方が部屋がスッキリして使いやすくなります。

リフォーム会社には「収納を増やしたい」だけで伝えない

収納リフォームを相談するときは、「収納を増やしたい」だけではなく、「よく使う物が高い場所にあって取り出しにくい」と伝えてみましょう。

そうすれば、単純に棚を増やすのではなく、

  • 収納の高さを変える
  • 収納場所を入れ替える
  • 昇降式を取り入れる
  • 吊り戸棚を減らす
  • 手の届く収納を増やす

など、様々な改善方法が検討できます。

✓ 会社選びで大切なこと

実際にリフォームを進めるときは、どの会社に依頼するかも大切です。

会社選びでまず確認したい4つのポイントをまとめています。

リフォームでは、「何を作るか」より先に「何が使いにくいのか」を見積り依頼先に伝えることが大切です。

まとめ|高い収納は「なくす」より「使い分ける」

高い棚の物を取るために脚立や踏み台を使っているなら、収納を見直すタイミングです。

ポイントは、

  • よく使う物を高い場所に置かない
  • 使用頻度の低い物は高い場所へ移す
  • 棚の高さそのものを見直す
  • 必要なら昇降式収納を検討する
  • 収納を増やす前に物を整理する
  • 今だけでなく、これからも使える高さを考える

ことです。

収納リフォームは、収納量を増やすだけの工事ではありません。

「取り出す」という毎日の動作をラクにすることも、リフォームの大切な目的です。

商品だけを勧める業者ではなく、状況を整理し「誰が、何を、どのくらい使うのか」まで考え、提案してくれるリフォーム会社を選ぶことが大切です。

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