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家の中の「少し狭い」が気になり始めたら|通路幅を見直すリフォーム

【この記事は約3分で読めます】
執筆:二級建築士 安藤勉
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「廊下が少し狭い」「家具の横を通るときに体をよける」。

今すぐ困るほどではなくても、こうした小さな不便が気になり始めることがあります。

50代・60代からの住まいでは、部屋の広さだけでなく、家の中をどう移動するかも見直したいポイントです。

特に毎日通る場所は、数cmの違いでも暮らしやすさに影響します。

家の中で「狭い」と感じやすい場所

廊下

廊下ですれ違うときに体を横にする、荷物を持つと通りにくいといった場合は、通路幅を確認してみましょう。

将来、杖や歩行器などを使うことになれば、今より余裕が必要になる場合もあります。

キッチンの通路

キッチンでは、冷蔵庫や食器棚などが通路側に出ていることがあります。

夫婦2人で料理すると、後ろを通るたびにお互いがよけることになり、狭さを感じやすくなります。

寝室からトイレまで

夜中にトイレへ行くときは、暗い中を歩くこともあります。

ベッドからトイレまでの通路に家具や出っ張りがある場合は、幅だけでなく動線全体を確認しましょう。

廊下幅は何cmあればいい?

「廊下は○cmあれば十分」と一律には決められません。

家族の人数や家具、廊下の形、ドアの位置によって、同じ幅でも通りやすさが変わるからです。

国土交通省の住宅向け基準では、通路の有効幅員78cm以上、推奨85cm以上といった基準が示されています。これは住宅のバリアフリー性を考える際の目安の一つです。

また、2026年度の「みらいエコ住宅2026事業」では、介助用車いすでの移動を目的とした廊下幅等の拡張について、工事後の幅がおおむね750mm以上となる工事が対象です。

ただし、補助制度の基準と「自分の家で快適に暮らせる幅」は同じではありません。

廊下を広げる前に「何が狭くしているか」を確認

狭さを感じたら、いきなり壁を壊す必要はありません。

まず確認したいのが、家具や扉です。

  • 廊下に置いた家具を減らす
  • 玄関収納の出っ張りを見直す
  • 食器棚などの配置を変える
  • 開き戸を引き戸にする
  • ドアの開く方向を変える
  • 収納を小さくする

これだけで通りやすくなるケースもあります。

つまり「廊下が狭い」のではなく、「廊下に物や扉が張り出している」ことが原因かもしれません。

廊下そのものを広げるリフォーム

家具や扉を見直しても狭い場合は、壁の位置を変更して通路幅を広げる方法があります。

隣の部屋や収納を少し小さくして、その分を廊下に回す方法です。

ただし、柱や筋交い、配管などの関係で、動かせない壁もあります。

「この壁を取れば広くなる」と自己判断せず、構造を確認できるリフォーム会社に相談しましょう。

「広げる」より「通路を減らす」方法もある

間取り変更をするなら、廊下を広げるだけでなく、廊下そのものを短くする方法もあります。

たとえば、廊下を通って各部屋へ行く間取りから、LDKを中心に各部屋へ移動できる間取りに変更する方法です。

通路を広くするだけでなく、「通路を通る回数を減らす」。

この考え方は、50代・60代からの間取り変更では意外と重要です。

50代・60代は「今通れる」だけで決めない

今は問題なく歩けても、10年後も同じとは限りません。

杖を使う、荷物を持つ、夫婦で並んで歩くなど、暮らし方が変わる可能性があります。

だからといって、家中の廊下を広げる必要はありません。

まずは、

  • 毎日何度も通る場所か
  • 人とすれ違うことがあるか
  • 家具が邪魔になっていないか
  • 扉の開き方が通行を邪魔していないか
  • 将来もその動線を使うか

を確認しましょう。

通路幅を見直すなら「よく通る場所」から

すべての廊下をリフォームする必要はありません。

まずは、玄関からLDK、寝室からトイレ、キッチンからダイニングなど、毎日何度も通る場所を確認します。

「少し狭い」と感じる場所を書き出してみると、本当に工事したい場所が見えてきます。

リフォーム費用も限られているなら、暮らしへの影響が大きい場所から優先する方が無駄がありません。

✓ 会社選びで大切なこと

実際にリフォームを進めるときは、どの会社に依頼するかも大切です。

会社選びでまず確認したい4つのポイントをまとめています。

まとめ

家の中の「少し狭い」は、今は我慢できても、年齢とともに気になりやすくなります。

ただし、狭い場所をすべて広げる必要はありません。

まずは家具や収納、扉など、通路を狭くしている原因を確認しましょう。

それでも改善しなければ、壁を移動して通路を広げたり、廊下そのものを減らしたりする方法があります。

50代・60代からのリフォームでは、「今通れるか」だけでなく、「10年後も無理なく通れるか」という視点で考えると、工事する場所を決めやすくなります。

よくある質問

廊下は何cmあれば使いやすいですか?

家族構成や家具、ドアの位置によって変わります。国土交通省の住宅向け基準では、通路の有効幅は78cm以上、推奨の幅は85cm以上という基準があります。

狭い廊下を広げるリフォームはできますか?

隣の部屋や収納の壁を移動して、廊下を広げられる場合があります。ただし、柱や筋交いなど構造上動かせない部分もあるため、住宅の構造に詳しい専門家に現地確認してもらいましょう。

廊下を広げずに通りやすくする方法はありますか?

あります。家具を減らす、収納を小さくする、開き戸を引き戸に変更するなど、壁を動かさず改善できる場合があります。まず「何が通路を狭くしているのか」を確認しましょう。

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