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執筆:二級建築士 安藤勉
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「そういえば2階のトイレをほとんど使っていない」
というご家庭は少なくありません。
以前は家族みんなが使っていた2階トイレも、
- 子ども部屋を使わなくなった
- 寝室を1階へ移した
- 2階に上がる機会が減った
といった理由から、ほぼ使わなくなっている場合があります。
そんなときに悩むのが、このまま残しておくべきか、それとも撤去するべきかという問題です。
実は、どちらが正解というわけではありません。
大切なのは、今の暮らし方とこれからの暮らし方に合っているかどうかです。
今回は、使わなくなった2階トイレをどう考えればよいのかを解説します。
2階トイレを使わなくなる理由とは?
2階トイレを使わなくなる理由として多いのは、家族構成の変化です。
例えば、
- 子どもが独立した
- 夫婦2人暮らしになった
- 生活の中心が1階になった
- 2階を物置代わりにしている
といったケースがあります。
家を建てた当時は必要だった設備でも、暮らし方が変われば必要性も変わります。
まずは、
「本当に使っていないのか」
を確認してみましょう。
使わない2階トイレにも維持費はかかる
使っていなくても、トイレは維持管理が必要です。
例えば、
- 定期的な掃除
- 換気
- 給排水設備の管理
- 将来の便器交換や修理
などがあります。
また、長期間使わないと、
- 排水トラップの水が減る
- 臭いが発生する
- 不具合に気付きにくい
といったこともあります。
「使っていないから費用がかからない」というわけではないのです。
そのまま残すメリットとは?
一方で、使わなくても残しておくメリットもあります。
例えば、
- 来客時に使える
- 将来2階を再び使う可能性がある
- 体調を崩した時に便利
- 売却時に評価される場合がある
などです。
特に寝室が2階にある場合や、将来的に2階を利用する可能性がある場合は、残しておくと安心感があります。
今使っていないことと、今後も絶対に使わないことは同じではありません。
こんな家庭は2階トイレを残した方がよい
次のような場合は、無理に撤去しない方がよいでしょう。
- 寝室が2階にある
- 将来も2階中心で生活する予定
- 来客が比較的多い
- 夫婦の生活時間帯が大きく違う
- お孫さんや家族が泊まりに来ることがある
設備は一度撤去すると簡単には元に戻せません。
少しでも利用する可能性があるなら、維持する選択肢も十分に考えられます。
撤去するメリットは?
反対に、明らかに使っていないなら撤去にもメリットがあります。
例えば、
- 掃除の手間が減る
- 将来の交換費用が不要になる
- 管理がラクになる
- 空間を有効活用できる
といった点です。
特に便器交換の時期が近い場合は、
「新しく交換するのか」
「撤去するのか」
を考える良いタイミングになります。
トイレを収納に変える人も増えている
最近は、使わなくなった2階トイレを収納に変更するケースもあります。
例えば、
- トイレットペーパーや日用品の収納
- 防災用品の保管場所
- 掃除用品の収納
- 季節用品の収納
などです。
夫婦2人暮らしになると、「部屋を増やしたい」よりも、「片付けやすくしたい」という要望の方が増える傾向があります。
そのため、収納化は現実的な選択肢の一つです。
収納化する前に考えたいこと
ただし、収納に変更する場合にも確認したいことがあります。
例えば、
- 給排水設備をどう処理するか
- 将来元に戻す可能性はないか
- 他に収納不足の場所はないか
といった点です。
単にトイレをなくすのではなく、「その場所を何に使うのか」まで考えると失敗しにくくなります。
大切なのはトイレの数ではなく生活動線
ここで大切なのは、「トイレが何か所あるか」ではありません。
重要なのは、今の生活動線に合っているかどうかです。
例えば、
- どこで寝ているか
- 夜中にどこを通るか
- 将来どの階で生活するか
によって必要なトイレの位置は変わります。
トイレ単体ではなく、住まい全体の使い方の中で考えることが重要です。
50代からは10年後の暮らしも考えたい
子どもが独立した後は、住まいを見直す良いタイミングです。
例えば、
- 1階中心の生活にする
- 使わない部屋を整理する
- 家事動線を短くする
といったことを考える方もいます。
2階トイレについても、「今使うか」だけでなく、「10年後にどう暮らしているか」という視点を持つことが大切です。
まとめ
使わなくなった2階トイレには、
- そのまま残す
- 収納として活用する
- 撤去する
という選択肢があります。どれが正解というわけではありません。
大切なのは、
- 本当に使っていないか
- 将来使う可能性はあるか
- 維持管理の負担はどうか
- 生活動線に合っているか
を考えることです。
50代・60代からの住まいづくりでは、「設備があるかどうか」よりも、「今とこれからの暮らしに合っているか」を基準に考えることが重要です。
2階トイレも、その視点で見直してみてはいかがでしょうか。
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