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執筆:二級建築士 安藤勉
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子どもが独立して夫婦2人になると、家の中に少しずつ「使わなくなったもの」が増えてきます。
その一つが、ダイニングテーブルです。
以前は家族4人で使っていたけれど、今は夫婦2人。
「4人掛けのテーブルは大きすぎるのでは?」
「2人用に買い替えたほうがいい?」
と考えることもあるでしょう。
確かに、2人暮らしなら小さなテーブルにすることで、部屋を広く使える場合があります。
しかし、4人掛けのままでも便利な家庭はあります。
大切なのは、人数だけでテーブルの大きさを決めないことです。
これからの暮らし方に合わせて、ダイニング全体を見直してみましょう。
夫婦2人なら4人掛けは大きすぎる?
夫婦2人になったからといって、4人掛けのテーブルが不要になるわけではありません。
例えば、ダイニングテーブルを食事だけに使っているとは限りません。
- 新聞や書類を広げる。
- パソコンを使う。
- 趣味の作業をする。
- 買い物したものを一時的に置く。
- 来客時に使う。
このような使い方をしているなら、広い天板が役立ちます。
反対に、食事以外ではほとんど使わないなら、テーブルを小さくして空間を広げる方法もあります。
4人掛けのまま使うメリット
テーブルを広く使える
夫婦2人でも、広いテーブルにはメリットがあります。
食事を並べながら、飲み物や調味料を置くこともできます。
食後にそのまま新聞や書類を広げることもできます。
「2人だから2人分の大きさ」と考える必要はありません。
来客時にも対応できる
子どもや孫、友人などが遊びに来る家庭なら、4人掛けが便利です。
普段は2人で使い、来客時には座る場所を増やせます。
家族や友人が集まる機会があるなら、4人掛けを残す意味があります。
買い替え費用がかからない
今のテーブルに不満がなければ、無理に買い替える必要はありません。
家具を買い替えるより、現在の家具を活用して、その分を別のリフォームに使う方法もあります。
2人用に小さくするメリット
リビング・ダイニングを広く使える
大きなテーブルを小さくすると、床に余裕ができます。
椅子を引いたときのスペースも確保しやすくなります。
家具の間を歩きやすくなることもあります。
掃除がしやすくなる
テーブルが大きいと、その周囲に掃除機をかけるときも動きにくくなります。
家具を小さくすることで、掃除の負担を減らせる場合があります。
他の家具を置きやすくなる
空いたスペースに収納を置いたり、1人掛けの椅子を置いたりすることもできます。
ただし、家具を減らした結果、別の家具を増やしすぎないよう注意しましょう。
4人掛けを残したほうがいい家庭
次のような家庭なら、現在のテーブルを残すことを考えてみましょう。
- 子どもや孫がよく遊びに来る
- 友人を招くことが多い
- テーブルで書類やパソコンを使う
- 趣味の作業をする
- 食事をゆったり並べたい
- 今のテーブルに不満がない
特に「来客用の席」として使うなら、普段2人だからといって小さくする必要はありません。
2人用に変えてもいい家庭
一方、次のような家庭なら、テーブルを小さくするメリットがあります。
- 来客はリビングや客間で応対する
- 食事以外では使わない
- 今のテーブルが大きく感じる
- 椅子を引くと通路が狭い
- 掃除がしにくい
- リビングをもっと広く使いたい
特に、テーブルの周囲を歩くときに体を横向きにするようなら、配置を見直す価値があります。
テーブルの大きさより「周囲の動き」を見る
家具配置で重要なのは、テーブルそのものの大きさだけではありません。
- 椅子に座る。
- 椅子を引く。
- 立ち上がる。
- 後ろを人が通る。
この一連の動作が無理なくできるか確認しましょう。
テーブルが小さくても、家具を詰め込みすぎれば動きにくくなります。
反対に、4人掛けでも周囲に十分な余裕があれば、快適に使える場合があります。
ソファとの位置関係も考える
リビングとダイニングが一体になっている家では、テーブルだけを見てはいけません。
ソファとの距離も確認しましょう。
例えば、
「ダイニングテーブルを少し小さくして、ソファの前を広くする」
「テーブルの位置をずらして、リビングへの通路を確保する」
といった方法があります。
前回の記事で紹介したように、床に座らず椅子やソファで過ごす生活に変えるなら、家具同士の関係も変わってきます。
「テーブルを小さくするか」だけでなく、「リビングとダイニングをどう使いたいか」から考えることが大切です。
ダイニングテーブルを壁に寄せるのはあり?
使っていない席が多いなら、テーブルを壁側に寄せる方法もあります。
例えば、普段は2人で使い、来客時だけテーブルを移動する方法です。
これなら、4人掛けのテーブルを残しながら、普段のスペースを広く使えます。
ただし、テーブルを動かすこと自体が負担になるなら、無理に移動式にする必要はありません。
家具は「実際に使い続けられるか」を基準に考えましょう。
テーブルと収納の距離も確認する
ダイニングには、収納家具を置くこともあります。
食器棚やカウンター収納などです。
テーブルを大きくすると、収納の前に人が立つスペースが狭くなることがあります。
「食器を取り出す」
「引き出しを開ける」
「テーブルへ運ぶ」
という動作がスムーズか確認してみましょう。
ダイニングは、食べる場所だけでなく、キッチンとの行き来が多い場所でもあります。
50代・60代からは「立ち座り」も考える
年齢を重ねると、家具の使いやすさも少しずつ変わります。
食事をするときだけでなく、
「椅子を引きやすいか」
「立ち上がりやすいか」
「後ろを人が通れるか」
といった点も確認しましょう。
テーブルを小さくしても、椅子を置くスペースが狭ければ使いやすくなりません。
家具のサイズだけでなく、周囲の余白も大切です。
ダイニングテーブルは「何人用」だけで決めない
4人掛けテーブルの場合「2人には大きい」と思ってしまいますが、実際の使い方は家庭によって違います。
パソコンを使って仕事をしたり、趣味の作業場として使ったり、お友達を話す場であれば、4人掛けがちょうどいいこともあります。
「何人で座るか」ではなく、「何に使っているか」を確認してみましょう。
リフォームをするなら家具配置から考える
ダイニングをリフォームするなら、床や壁を決める前に家具の配置を考えることをおすすめします。
例えば、
- ダイニングテーブル
- 椅子
- ソファ
- テレビ
- 食器棚
- 収納家具
を実際に置いた状態を想定します。
家具を置いた後でも、人が無理なく通れるか確認しましょう。
コンセントの位置も重要です。
テーブルでパソコンを使ったり、スマートフォンを充電したりするなら、電源が使いやすい位置にあると便利です。
「家具を減らす」だけが正解ではない
夫婦2人になったら、「家具を小さくする」「家具を処分する」と考えがちです。
しかし、使っている家具まで無理に減らす必要はありません。
大切なのは、今の生活に合っているかどうかです。
- 4人掛けのテーブルが便利なら、そのまま使う。
- 大きくて邪魔になっているなら、小さくする。
このくらい柔軟に考えてよいでしょう。
まとめ
夫婦2人になったからといって、4人掛けのダイニングテーブルを必ず小さくする必要はありません。
来客が多い家庭や、テーブルを食事以外にも使う家庭なら、4人掛けのままでも便利です。
一方で、テーブルを持て余していたり、通路が狭くなっていたりするなら、小さくすることでリビング・ダイニングを広く使える場合があります。
今後どうするか判断するときは、「何人で座るか」だけでなく、
「何に使っているか」
「周囲を歩きやすいか」
「椅子から立ち上がりやすいか」
まで確認しましょう。
50代・60代からのリビング・ダイニングは、家具を減らすことが目的ではありません。
これからの夫婦の暮らしに合わせて、使いやすい空間をつくることが大切です。
リフォームをする場合も、部屋を広くすることだけを考えず、家具を置いた後の動線まで含めて計画しましょう。
リフォーム会社に相談するときは、現在の家具配置と「どこが使いにくいのか」を伝えると、より具体的な提案を受けやすくなります。
FAQ
Q. 夫婦2人なら4人掛けのダイニングテーブルは大きすぎますか?
必ずしも大きすぎるとは限りません。
来客がある家庭や、食事以外にもテーブルを使う家庭なら、4人掛けが便利な場合があります。
Q. 夫婦2人用のテーブルに買い替えるメリットは?
テーブルの周囲に余裕ができ、リビング・ダイニングを広く使いやすくなります。
掃除や移動がしやすくなる場合もあります。
Q. 4人掛けのテーブルを残してもいいですか?
もちろん問題ありません。
現在のテーブルが使いやすく、邪魔になっていないなら、無理に買い替える必要はありません。
Q. ダイニングテーブルは壁に寄せてもいいですか?
普段使わない席があるなら、壁側に寄せる方法もあります。
ただし、通路や椅子の出し入れを邪魔しない配置にすることが大切です。
Q. 50代・60代のダイニングで気をつけることは?
テーブルの大きさだけでなく、椅子からの立ち上がりやすさや、家具の間を歩きやすいかを確認しましょう。
Q. ダイニングをリフォームするとき、家具も買い替えたほうがいいですか?
必ずしも買い替える必要はありません。
今の家具を使い続ける場合は、そのサイズを前提にリフォーム計画を立てる方法もあります。
買い替える予定があるなら、将来の家具サイズも考えて配置を決めておくと安心です。
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