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執筆:二級建築士 安藤勉
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キッチンの向きは、住宅の条件が合えば、90度や180度向きを変えるリフォームが可能です。
例えば、壁付けキッチンを90度回して配置したり、壁付けから反対側の壁に向けて、対面キッチンにするリフォームです。
キッチンの向きを変えるには、本体やレンジフードの移動と、給水・給湯・排水管、換気ダクト、電気配線などの移動が必要になります。
私たちはこれまで20年以上、全国のお客様から、様々なご相談を受けてきました。その経験をもとに、この記事では、キッチンを90度・180度動かすときの条件と注意点を解説します。
キッチンの向きを変えるときに確認したい5つのこと
1.キッチンスペースの確認
最初に確認したいことは、移動先にキッチンを設置するためのスペースがあるか?です。
希望のサイズが入らない場合は、L型キッチンにする、または壁を移動するなどリフォームの方法が変わってきます。
2.給水・給湯・排水管を移動できるか
キッチンには、水道やお湯の配管、使用した水を流す排水管が繋がっています。
向きを変えると、これらの配管を新しいキッチンの位置まで移動する必要があります。
特に重要なのが排水です。
排水管は、適切な勾配を確保して水が流れるようにする必要があります。
そのため、キッチンを好きな場所へ自由に移動できるわけではありません。
床下に十分なスペースがあるか、配管をどのように通すかを確認することが重要です。
3.換気扇の位置が変更できるか
キッチンでは、調理中に発生する煙や油、水蒸気などを排出するため、換気設備が必要です。
キッチンの向きを変えると、レンジフードの位置も変えなければなりません。
その場合、換気ダクトを新しい位置まで伸ばす必要があります。
ダクトを無理に長くしたり、複雑に曲げたりすると、換気性能に影響するため、換気経路まで含めて確認してもらいましょう。
4.キッチンの周囲に十分な通路幅があるか
向きを変えた後に、キッチンと壁や家具との間が狭くならないか確認しましょう。
キッチン本体が入るだけでは不十分です。
調理する人が立つ場所、冷蔵庫を開ける場所、食器棚を使う場所なども必要になります。
リフォーム前と同じ広さの部屋でも、向きを変えるだけで動線が悪くなることがあります。
5.柱や壁などが邪魔にならないか
キッチンの向きを変えるために、壁を撤去したり、新しく壁をつくったりする場合があります。
その壁が構造上重要な壁の場合、自由に撤去できないことがあります。
特に、壁付けキッチンから対面キッチンなどに変更する場合は、キッチンだけでなく間取り全体を確認する必要があります。
キッチンの向きを変えるなら家電や収納の配置も考える
キッチンの向きを変えるときは、キッチンだけを先に決めないことが大切です。
冷蔵庫、食器棚の他、電子レンジなどの家電のレイアウトが重要です。
また、料理をしているときに、家族がどこを通るのかなど、生活動線まで考えてから、キッチンの向きを決めましょう。
90度・180度変更なら必ず現地調査を
キッチンの向きを変えるリフォームは、図面だけでは判断が難しいリフォームです。
床下の配管状況や換気ダクトの経路、壁の構造などは、実際に確認しなければ分からないことがあります。
そのため、希望する配置を図面や写真だけで決めず、必ずリフォーム会社に現地調査をしてもらいましょう。
まとめ
キッチンは、住宅の条件が合えば90度や180度向きを変えられます。
ただし、向きを変えることで、給排水管、換気ダクト、電気配線などの変更が必要になる場合があります。
さらに、冷蔵庫や食器棚の配置、通路幅まで考えないと、以前より使いにくくなることもあります。
特に180度変更する場合は、設備の移動距離が大きくなる可能性があります。
まずは「何度向きを変えたいか」だけでなく、「どこにキッチンを置いて、どう使いたいのか」を整理しましょう。
そのうえで現地調査を受け、配管や換気、構造まで確認してもらうことが大切です。
キッチンのリフォームを依頼するときは、希望する向きだけでなく、完成後の生活動線まで考えて提案してくれる会社を選びましょう。
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