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執筆:二級建築士 安藤勉
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キッチンリフォームの見積りを見て、「この金額で工事できる」と思っていたのに、工事が始まってから追加費用が発生し、驚く方もいます。
私たちは全国で20年以上、リフォーム会社の審査や、お客様からのご相談をお受けしてきました。
その中でも、「聞いていない費用がかかった」というご相談は少なくありません。
今回は、キッチンリフォームで追加費用が発生する主な理由と、契約前に確認したいポイントについて説明します。
追加費用は事前確認で防げることもある
キッチンリフォームの追加費用は、すべてが避けられないわけではありません。
現地調査や事前確認によって、防げるケースもあります。一方で、工事を始めてから分かることもあります。
大切なのは、追加費用が発生するかどうかではなく、どのような場合に発生する可能性があるのか、事前に説明を受けていることです。
追加費用①解体して初めて分かることがある
キッチンを撤去してみると、見えなかった部分に問題が見つかることがあります。例えば、
- 下地の傷み
- 水漏れの跡
- 木材の腐食
などです。これらを放置すると、仕上がりの見た目が悪くなったり、将来的なトラブルにつながることもあります。
そのため、追加の補修工事が必要になる場合があります。
ただし、現地調査を丁寧に行う会社は、見積りの段階で「解体後に補修が必要になる可能性があります」と事前に説明してくれることが少なくありません。
そのため、追加費用が発生するかどうかだけでなく、どこまで調査し、どのような説明をしてくれるのか
も確認しておくことが大切です。
追加費用②配管工事が必要になることがある
キッチンリフォームでは、給水管(水)、給湯管(お湯)、排水管の交換が必要になることがあります。
ただし、ここで注意したいことがあります。
多くの方が勘違いしやすいのですが、一般的なキッチンリフォームでは、キッチン周辺の配管は交換しても、壁の中や床下など、見えない部分の配管までは交換しないことが少なくありません。
そのため、「キッチンを新しくしたので配管も全部新しくなった」と思っていたら、実際には古い配管が残っていたというケースもあります。
私たちがお客様相談をお受けする中でも、「キッチンは新しくなったのに、数年後に床下の古い配管から漏水した」というケースがあります。
そのため、キッチン本体だけでなく、配管をどこまで交換するのかも確認しておくことが大切です。
特に古い住宅では、鉄管や銅管などの金属製配管が使われていることがあります。金属製の配管は、長年の使用でサビや劣化が進んでいることもあります。
そのため、工事中に配管の状態を確認した結果、「このまま使うより交換した方が良いです」と追加工事を提案されることもあります。
こうした提案自体は珍しいことではありません。
大切なのは、なぜ交換が必要なのか、交換しない場合にどのようなリスクがあるのかを説明してもらうことです。
また、築年数が古い住宅では、
「今回の工事でどこまで配管を交換しますか?」
「古い配管は残りますか?」
と事前に確認しておくことをおすすめします。
追加費用③電気工事が必要になることがある
最近のキッチンでは、食洗機やIHクッキングヒーターなど、電気を多く使う設備も増えています。
そのため、配線の追加や、分電盤の交換が必要になることがあります。
特に、IHクッキングヒーターを新設する場合や、築年数が古い住宅では、想定外の電気工事が発生することもあります。
例えば、「キッチンだけ交換する予定だったのに、専用回路の増設や分電盤の交換が必要になった」というケースです。
こうした工事は、安全に設備を使うために必要な場合があります。そのため、設備の金額だけでなく、電気工事が必要になる可能性についても確認しておきましょう。
また、「追加で電気工事が必要になる可能性はありますか?」と事前に確認しておくと安心です。
追加費用④設備のグレードを変更することがある
最初の見積りは一般的なグレード、もしくは価格を抑えた仕様で作成されることが少なくありません。そのため、見積り時とショールーム見学後では金額が大きく変わることもあります。
その後、ショールームで実物を見ると、
- 収納を増やしたい
- 食洗機を付けたい
- 天板の素材を変更したい
- 掃除しやすい仕様にしたい
など、より高いグレードを選ぶことがあります。その結果、設備代が大きく上がることもあります。
ただし、これは悪いことではありません。
実際に商品を見て、納得して選んだ結果だからです。
一方で、「せっかくだから」と予定以上のオプションを追加すると、予算オーバーにつながることもあります。
そのため、ショールームを見る前に、予算の上限や優先順位を決めておくことをおすすめします。
追加費用そのものより事前確認が大切
追加費用というと、悪いイメージを持つ方もいるかもしれません。
しかし、本当に大切なのは、追加費用が発生する可能性について、事前に説明があったかどうかです。
例えば、
- 配管の老朽化
- 電気容量の不足
- 解体後に下地補修が必要になる可能性
などは、現地調査の段階である程度予測できる場合もあります。
信頼できる会社は、追加工事の可能性や、その場合の考え方について事前に説明してくれます。
そのため、追加費用が発生するかどうかだけでなく、「事前にどこまで説明してくれるか」も確認することが大切です。
後悔しないために確認したい質問
- 「解体後に下地や配管で追加補修が必要になる可能性は、今の段階でどの程度考えられますか?」
- 「今回の見積りには、キッチン本体以外の配管交換はどこまで含まれていますか?」
- 「追加工事が必要になった場合は、どのような流れで説明してもらえますか?」
- 「電気工事が追加になる可能性はありますか?」
- 「今回の工事で見積りに含まれていない費用はありますか?」
こうした質問に対して、分かりやすく説明してくれるかどうかも、会社選びの判断材料になります。
本当の原因は会社選び
追加費用で後悔する人の多くは、追加費用そのものより、説明不足に不満を感じています。
私たちがお客様相談をお受けする中でも、問題になるのは金額よりも、
- 聞いていなかった
- そんな説明は受けていない
というケースです。
実際には、追加費用が発生したことよりも、「聞いていなかった」と感じることがトラブルの原因になるケースが少なくありません。
そのため、確認したいのは価格だけではありません。
- 追加費用が発生する条件
- 工事範囲
- 説明の分かりやすさ
- 担当者の対応
なども大切なポイントです。
結局のところ、追加費用のトラブルも、「事前にどこまで説明してくれる会社か」という会社選びにつながっています。
だからこそ、見積り金額だけでなく、追加費用の可能性や工事範囲について丁寧に説明してくれる会社を選ぶことが大切です。
建設業許可・自社施工・見積り・保証の【4つの基準】をあわせて見ると、会社を判断しやすくなります。
会社選びで大切なことを順番に知りたい方は、こちらをご覧ください。
まとめ|追加費用で後悔しないために
キッチンリフォームで追加費用が発生することはあります。
ただし、追加費用には、工事をして初めて分かるものもあれば、設備のグレードアップによって発生するものもあります。
私たちがお受けする相談で問題になるのは、追加費用そのものではありません。
「聞いていなかった」
「事前に説明がなかった」
というケースです。
信頼できる会社は、追加工事の可能性や判断基準について、契約前に丁寧に説明してくれます。
そのため、価格だけで比較するのではなく、説明の分かりやすさや会社の姿勢も確認することをおすすめします。
追加費用で後悔しないためには、
「どこまで説明してくれるか」
「どこまで工事範囲に含まれているか」
を契約前に確認することが大切です。
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