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執筆:二級建築士 安藤勉
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「見積りではこの金額だったのに、工事が始まってから追加費用が必要と言われた。」
屋根リフォームでは、このようなご相談をいただくことがあります。
私たちは20年以上にわたり、全国のリフォーム会社の調査や、お客様からのご相談をお受けしてきました。
追加費用と聞くと、「後から高く請求されたのでは」と不安になる方もいるでしょう。
しかし実際には、屋根は住宅の中でも最も見えにくい場所の一つです。
そのため、屋根に上がって詳しく調査したり、工事を始めて屋根材を撤去したりして初めて、想定していなかった劣化や施工状況が分かることも少なくありません。
大切なのは、どのような場合に追加費用が発生する可能性があるのかを契約前に説明してもらうことです。
この記事では、屋根リフォームで追加費用が発生しやすい理由について解説します。
追加費用は事前確認で防げることもある
屋根リフォームの追加費用は、すべてが避けられないわけではありません。
現地調査である程度予測できることもありますが、屋根は普段見えない場所のため、工事を始めて初めて分かることもあります。
信頼できる会社は、
「このような場合は追加工事が必要になる可能性があります。」
と契約前に説明してくれます。
追加費用① 下地の劣化や既存工事の不備が見つかることがある
屋根は、雨水の侵入を防ぐ住宅の中でも特に重要な部分です。
しかし、屋根に上がって詳しく調査したり、屋根材を撤去したりすると、想定していなかった問題が見つかることがあります。
例えば、
- 野地板(下地)が腐食している
- 屋根の上を歩くと下地が沈んだり、ふわふわした感触がある
- 雨漏りによる傷みが広がっている
- 本来施工されるべき水切りなどの部材が入っていない
- 防水処理が十分に行われていない
などです。
私たちはこれまで多くの屋根工事を見てきましたが、施工品質の違いや施工管理・情報共有の不足によって、本来必要な処理が行われていないケースも実際にあります。
こうした状態のまま新しい屋根材を施工すると、防水性や耐久性に影響するため、下地補修や部材の追加が必要になることがあります。
その結果、追加費用が発生する場合があります。
追加費用② 塗装では対応できない屋根材だった
屋根塗装を予定していても、屋根材の種類によっては塗装が適さない場合があります。
例えば、
- 一部のノンアスベスト屋根材に見られる割れや欠け
- 著しく劣化したスレート屋根
などです。
ノンアスベスト屋根材の中には、2000年前後に多く使用され、経年劣化によって割れや欠けが起こりやすい製品があります。
このような場合は、塗装では十分な耐久性が期待できず、
- カバー工法
- 葺き替え
などを提案されることがあります。
追加費用は大きくなることもありますが、建物を長持ちさせるために必要な工事である場合も少なくありません。
写真などで状態を確認し、なぜ必要なのか説明を受けたうえで判断することが大切です。
追加費用そのものより事前説明が大切
追加費用というと悪い印象を持つ方もいるかもしれません。
しかし、本当に重要なのは、追加費用が発生する可能性について契約前に説明があったかどうかです。
信頼できる会社は、下地の傷みなどによって追加工事が必要になる可能性を契約前に説明し、工事中に問題が見つかった場合も、写真や現場の状況を示したうえで対応方法と費用を説明してくれます。
後悔しないために確認したい質問
- 下地が傷んでいた場合はどのような対応になりますか?
- 追加費用が発生する場合は事前に説明してもらえますか?
- 屋根材の種類は確認しましたか?
- 塗装できない屋根材だった場合はどうなりますか?
- 見積りに含まれていない工事はありますか?
こうした質問への回答が明確かどうかも、会社選びの判断材料になります。
本当の原因は会社選び
追加費用で後悔する人の多くは、
金額そのものではなく、
- 聞いていなかった
- 説明がなかった
- 後から言われた
という点に不満を感じています。
また、屋根工事では、見えない部分の施工品質によって耐久性が大きく左右されます。
価格だけで会社を選ぶと、必要な処理が省略されたり、施工管理が十分でなかったりすることで、数年後に雨漏りなどのトラブルにつながる可能性もあります。
だからこそ、
- 工事範囲
- 追加費用が発生する条件
- 現地調査の内容
- 見えない部分の施工方法
- 担当者の説明
まで確認して会社を選ぶことが大切です。
リフォームの依頼先で失敗を防ぐためには、会社選びも大切です。
リフォーム会社を選ぶときは、建設業許可・自社施工・見積り・保証の【4つの基準】の4つが特に重要だと考えています。
会社選びについて順番に知りたい方は、こちらをご覧ください。
まとめ|屋根リフォームで追加費用に後悔しないために
屋根リフォームでは、
- 想定以上に傷んでいた下地の補修
- 既存工事の不備への対応
- 塗装では対応できない屋根材
などによって追加費用が発生することがあります。
しかし、本当に重要なのは追加費用の有無ではありません。
「なぜ必要なのか」を写真や現場の状況をもとに丁寧に説明し、お客様が納得したうえで工事を進める会社かどうかです。
屋根は完成すると見えなくなる部分だからこそ、価格だけで判断せず、見えない部分まで責任を持って施工してくれる会社を選ぶことが、長く安心して暮らすためのポイントです。
リフォーム全体の追加費用について知りたい方へ
この記事では、屋根リフォームで追加費用が発生しやすいケースについてご紹介しました。
追加費用が発生する理由は、リフォームする場所によって異なります。
また、追加請求された場合の確認ポイントや、追加費用で後悔しないための考え方を知っておくことも大切です。
リフォーム全体で追加費用が発生する理由や、工事内容別の注意点については、こちらの記事で詳しく解説しています。
→ リフォームで追加費用が発生する理由|後から費用が増える原因を建築士が解説
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