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執筆:二級建築士 安藤勉
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廊下に収納があれば、日用品や掃除道具などをしまえて便利です。
しかし、収納を置くと通路が狭くなるため、設置を迷う方もいるでしょう。
そんなときに検討したいのが、壁の厚みを利用する「埋め込み収納」です。ただし、どの壁にも収納を埋め込めるわけではありません。
この記事では、廊下に収納をつくる方法と、壁の構造や通路幅など、工事前に確認したいポイントを解説します。
廊下に収納をつくる3つの方法
廊下に収納をつくる方法は、大きく分けて3つあります。
1. 壁の厚みを利用する埋め込み収納
壁の一部を利用して、収納を壁の中に埋め込む方法です。
「壁厚収納」や「壁埋め込み収納」とも呼ばれます。
廊下側に大きく出っ張らないため、通路の幅を保ちながら収納スペースを確保できます。
例えば、次のような物の収納に向いています。
・掃除用品や日用品のストック
・ティッシュやトイレットペーパー
・鍵や印鑑などの小物
・家族で使う文房具や小物類
ただし、壁の内部に十分なスペースがあり、収納を設置できる構造であることが条件です。
2. 壁に薄型の収納を取り付ける
壁の中に収納を埋め込めない場合は、壁の表面に薄型の収納を取り付ける方法があります。
壁を大きくくり抜かずに設置できるため、埋め込み収納が難しい場合にも検討できます。
ただし、収納の奥行き分だけ廊下が狭くなります。
設置前に、収納を取り付けた状態で人がすれ違えるか、荷物を持って通れるかなどを確認しましょう。
3. 廊下の端や壁際に収納家具を置く
廊下の端や、通行の妨げにならない場所に収納家具を置く方法です。
大がかりな工事をしなくても収納を増やせるため、まず試しやすい方法です。
一方、家具が倒れないように固定することや、扉を開けたときに通行を妨げないことも大切です。
収納を増やしたいからといって、廊下全体を家具で埋めるのではなく、必要な収納量と通りやすさのバランスを考えましょう。
壁の厚みを利用した収納はどんな家でもつくれる?
壁埋め込み収納は、廊下の幅をできるだけ変えずに収納を増やせる方法です。
ただし、壁の厚みがあるように見えても、内部に自由に使える空間があるとは限りません。
壁の中に柱や筋交いがある
壁の内部には、柱や筋交いなど、建物を支えるための部材が入っている場合があります。
また、耐力壁など、建物の強度に関わる壁は、収納を設けるために自由にくり抜けるわけではありません。
構造によっては、埋め込み収納の設置が難しいこともあります。
壁の一部を切り取ってよいかは、見た目だけでは判断できません。工事前に壁の構造を確認してもらいましょう。
外壁に面した壁は注意が必要
廊下の壁が外壁に面している場合は、断熱材などが入っていることがあります。
収納を埋め込むために壁の内部を変更すると、断熱性能に影響する可能性があります。
そのため、外壁側の壁では、埋め込み収納以外の方法も含めて検討することが大切です。
マンションは壁の構造を確認する
マンションでは、壁がコンクリートでできている場合があります。
このような壁は、戸建て住宅の一般的な間仕切り壁と同じように加工できるとは限りません。
また、建物の構造や管理規約によって工事に制約がある場合もあります。
マンションで収納を増やしたい場合は、壁の種類や管理規約を確認し、埋め込み以外の方法も検討しましょう。
廊下に収納をつくる前に確認したい3つのこと
1. 収納をつくっても通りやすいか
廊下は、部屋と部屋をつなぐ通路です。
収納を増やしても、歩きにくくなってしまっては使い勝手が悪くなります。
特に、次の点を確認しましょう。
・収納を設置した後の通路幅
・扉を開いたときの通りやすさ
・荷物を持って通るときの余裕
・家族がすれ違うときの使いやすさ
今は問題なく通れていても、将来は手すりが必要になる可能性もあります。
収納量だけでなく、長く通りやすい廊下にできるかを考えましょう。
2. 何をしまうための収納なのか
収納をつくる前に、しまいたい物を具体的に決めておきましょう。
例えば、ティッシュなどの小物なら浅い収納でも対応できます。
一方、掃除機や長い掃除道具をしまいたい場合は、高さや奥行きが必要です。
壁の厚みを利用した収納は、一般的に奥行きが限られます。
大きな物をたくさんしまう場所というより、廊下で使う小物や日用品を整理する場所として考えると、計画しやすくなります。
3. 収納の扉や棚は使いやすいか
収納は、設置できるかどうかだけでなく、出し入れのしやすさも重要です。
例えば、扉が廊下側に大きく開くと、通行の妨げになることがあります。
また、高い位置に棚を設けると、物を取り出すたびに手を伸ばす必要があります。
よく使う物は手の届きやすい高さに置き、使用頻度の低い物は上部に収納するなど、使い方に合わせて計画しましょう。
埋め込み収納が難しい場合はどうする?
壁の構造や断熱材などの理由で埋め込み収納が難しい場合でも、収納を増やす方法はあります。
例えば、薄型の壁付け収納を選ぶ、廊下の端に収納家具を置く、近くの物入れの内部を整理して収納量を確保する、といった方法です。
必ずしも壁を加工する必要はありません。
工事を始める前に、今ある収納を見直す方法も含めて比較すると、費用や工事の負担を抑えられる可能性があります。
リフォーム会社に相談するときは、「廊下に収納をつくりたい」と伝えるだけでなく、「何をしまいたいのか」「通路を狭くしたくない」といった希望も具体的に伝えましょう。
廊下収納は、設置できるかより使いやすさで考える
廊下に収納をつくると、部屋に物を置かずに済み、家の中を整理しやすくなります。
特に、壁の厚みを利用した埋め込み収納は、廊下の幅を保ちたい場合に検討できる方法です。
ただし、壁の構造によっては設置できず、収納できる物の大きさにも限りがあります。
大切なのは、収納を増やすことだけを目的にしないことです。
何をしまいたいのか、通路の幅を保てるか、将来も無理なく使えるかを確認し、自宅に合った方法を選びましょう。
また、リフォームでは、希望する工事ができるかだけでなく、本当に必要な工事なのかを考えることも大切です。
工事内容や費用の説明を受けながら、納得できる提案をしてくれる会社を選びましょう。
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