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執筆:二級建築士 安藤勉
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50代になると、
「最近、お米や飲料水を運ぶのが少し大変になった」
と感じることがあります。
今は問題なくても、10年後、20年後にはさらに負担を感じるかもしれません。
そのため、これからのリフォームではバリアフリーだけでなく、
「重い物を運ばなくていい家」
を意識することも大切です。
実は、毎日の家事の負担は家事そのものよりも、「運ぶこと」が原因になっている場合も少なくありません。
今回は、50代・60代から考えたい収納と動線の工夫についてご紹介します。
家事負担は「重さ」より「運ぶ回数」が問題になる
お米や飲料水は確かに重い物です。
しかし、それ以上に負担になるのが毎日の移動です。
例えば、
- 洗濯物を2階へ運ぶ
- 掃除機を階段で持ち運ぶ
- 日用品を納戸から取り出す
- 買い物後の荷物を収納場所まで運ぶ
といった作業です。
一回の負担は小さくても、毎日積み重なることで体への負担は大きくなります。
家事をラクにしたいなら、「家事の回数」だけでなく「運ぶ回数」を減らすことも考えてみましょう。
重い物は使う場所の近くに収納する
収納を考えるとき、
「空いている場所にまとめてしまう」
という方も少なくありません。
しかし、重い物ほど使う場所の近くに収納した方が便利です。
例えば、
- お米はキッチン近く
- 飲料水はパントリーやキッチン横
- 洗剤は洗面所
- トイレットペーパーは使う階ごと
といった配置です。
収納量を増やすことよりも、運ぶ距離を減らすことを優先すると、家事はラクになりやすくなります。
洗濯動線を見直すと負担が減りやすい
洗濯は60代以降に負担を感じやすい家事の一つです。
例えば、
洗濯機は1階
↓
物干し場は2階
↓
収納は各部屋
という間取りでは、多くの移動が発生します。
この場合、
- 室内物干しを設置する
- 乾燥機を活用する
- 収納場所を近づける
といった工夫で家事負担を減らせます。
必ずしも間取り変更をしなくても改善できるケースは少なくありません。
階段で物を運ぶ回数を減らす
50代・60代から意識したいのが、階段の利用回数です。
特に、
- 洗濯物
- 掃除機
- 日用品
- 寝具
などを持ったまま階段を移動することは、将来的な負担につながります。
例えば、
- 各階に掃除用品を置く
- 普段着を1階に収納する
- 日用品を階ごとに保管する
だけでも移動回数を減らせます。
将来のことを考えるなら、「階段で運ばない工夫」も大切です。
収納量より収納場所が重要
収納が少ないと感じると、
「もっと収納を増やしたい」
と思うことがあります。
しかし、50代以降は収納量よりも収納場所の方が重要になることがあります。
例えば、
- 高い場所にある収納
- 奥行きが深すぎる収納
- 2階にしかない収納
は使いにくくなることがあります。
これからは、
- 立ったまま使える
- 取り出しやすい
- 重い物を運ばなくてよい
という視点で収納を見直してみましょう。
ネット購入が増える時代だからこそ収納を考える
最近は、
- 飲料水
- お米
- トイレットペーパー
- 洗剤
などを通販で購入する方も増えています。
便利な反面、玄関から収納場所まで運ぶ負担が発生します。
そのため、
玄関収納
パントリー
ストック収納
などをどこに配置するかも重要です。
特に重い物は、玄関から近い場所へ保管できると負担を減らしやすくなります。
掃除機を持ち運ばない工夫も考えたい
掃除機は意外と重く、家の中を移動するだけでも負担になります。
特に2階建てでは、
「掃除機を持って階段を上り下りする」
ことが日常になりがちです。
そこで、
- 軽量タイプへ買い替える
- ロボット掃除機を活用する
- 各階に掃除用品を置く
などの方法もあります。
リフォームだけでなく、暮らし方を見直すことも家事負担の軽減につながります。
目指したいのは「持たなくていい家」
若い頃は気にならなかった重さも、年齢とともに負担になっていきます。
だからこそ、
- 重い物を運ばない
- 階段で持ち運ばない
- 何度も移動しない
という考え方が大切です。
家事をラクにするためには、作業時間を短くするだけでなく、体への負担を減らすことも重要です。
まとめ
50代・60代からの住まいづくりでは、家事時間だけでなく体への負担も考えることが大切です。
特に、
- 洗濯物
- お米
- 飲料水
- 掃除機
- 日用品
などを運ぶ機会は、年齢を重ねるにつれて負担になりやすくなります。
そのため、
- 重い物を運ぶ回数を減らす
- 洗濯動線を見直す
- 階段での移動を減らす
- 収納量より収納場所を重視する
といった工夫を取り入れてみましょう。
大規模な間取り変更をしなくても、収納や動線を見直すだけで暮らしやすさは大きく変わります。
これからの住まいでは、「たくさん収納できる家」よりも、「重い物を持たなくていい家」を目指してみてはいかがでしょうか。
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