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執筆:二級建築士 安藤勉
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対面キッチンは人気のあるレイアウトです。
リビングを見渡せて開放感もあり、「リフォームするなら対面キッチンにしたい」という方も少なくありません。
しかし、50代・60代になって子どもが独立し、夫婦2人暮らしになった場合でも、本当に対面キッチンが最適なのでしょうか。
実は、家族構成や暮らし方が変わると、キッチンに求めるものも変わります。
そのためリフォームでは、対面キッチンが良いかどうかではなく、今の暮らしに合っているかどうかを考えることが大切です。
子どもが独立するとキッチンに求めるものも変わる
対面キッチンが広く普及した背景には、
・子どもの様子を見ながら料理できる
・家族と会話しやすい
・リビングとの一体感がある
といったメリットがあります。
子育て世代にとっては、とても相性の良い間取りです。
しかし夫婦2人暮らしになると、
・調理する量が減る
・家族が集まる機会が減る
・来客が少なくなる
など、暮らし方が変わってきます。
すると、以前ほど対面キッチンのメリットを感じなくなる場合もあります。
対面キッチンのメリットとデメリット
まずは対面キッチンの特徴を整理してみましょう。
対面キッチンのメリット
- 開放感がある
- リビング全体を見渡せる
- 家族との会話がしやすい
- 明るい空間をつくりやすい
人気が高いのはこうした魅力があるためです。
対面キッチンのデメリット
一方で、
- キッチンまわりが見えやすい
- 常に片付けが必要
- 収納が不足しやすい
- 設置スペースが大きくなる
といった点もあります。
暮らし方によっては、このデメリットが気になることもあります。
壁付けキッチンが向いている人とは?
最近は少なくなりましたが、壁付けキッチンにもメリットがあります。
例えば、
- 夫婦2人暮らし
- 収納を重視したい
- 掃除をラクにしたい
- 限られたスペースを有効活用したい
という方です。
壁付けキッチンは壁に沿って設置するため、LDKのスペースを広く活用しやすくなります。
また、背面収納やカップボードを充実させやすいという特徴もあります。
本当に大切なのはキッチンの向きではなく家事動線
リフォームでは、
「対面キッチンにするか」
「壁付けキッチンにするか」
に注目が集まりがちです。
しかし実際に暮らしやすさへ大きく影響するのは、家事動線です。
例えば、
- 冷蔵庫の位置
- 食器棚の位置
- パントリーの位置
- 配膳や片付けの動線
などです。
対面キッチンでも動線が悪ければ使いにくくなります。
反対に、壁付けキッチンでも動線が良ければ家事はスムーズになります。
まずは毎日の動きを確認してみましょう。
収納を増やしたいなら選択肢は広がる
夫婦2人暮らしになると、「見せるキッチン」よりも「片付くキッチン」を重視する方も増えてきます。
例えば、
- 食品ストック
- 防災用品
- 調理家電
- 日用品
などをすっきり収納したいという要望です。
その場合、壁付けキッチンの方が収納計画を立てやすいこともあります。
キッチン単体ではなく、収納まで含めて考えることが大切です。
50代からは「見せるキッチン」より「ラクなキッチン」
若い頃は、
・デザイン
・開放感
・おしゃれさ
を重視していた方も多いでしょう。
しかし50代・60代からは、
・掃除しやすい
・片付けやすい
・歩く距離が少ない
・腰に負担が少ない
といったことも重要になります。
毎日使う場所だからこそ、見た目だけではなく使いやすさも考えたいところです。
流行ではなく今の暮らしで考える
キッチンレイアウトに正解はありません。
対面キッチンが向いている家庭もありますし、壁付けキッチンの方が暮らしやすい家庭もあります。
大切なのは、
- 今誰が暮らしているのか
- どのように家事をしているのか
- これからどう暮らしたいのか
を基準に考えることです。
流行の間取りではなく、自分たちの暮らし方に合ったキッチンを選びましょう。
まとめ
対面キッチンは魅力的なレイアウトですが、夫婦2人暮らしになった後も最適とは限りません。
子どもが独立すると、家の使い方、家事の内容、収納の必要性が変わるからです。
壁付けキッチンにも、
- 収納を増やしやすい
- 掃除しやすい
- 動線を短くしやすい
といったメリットがあります。
大切なのは、対面か壁付けかではありません。
・家事動線
・収納計画
・掃除のしやすさ
・今後の暮らし方
を含めて考えることです。
50代・60代からのキッチンリフォームでは、「人気があるから」ではなく、「これからの自分たちに合っているか」を基準に選んでみてはいかがでしょうか。
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