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執筆:二級建築士 安藤勉
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ネット通販を利用する機会が増えると、宅配便を受け取る回数が多くなります。
今は気にならなくても、「玄関まで行く」「門扉を開ける」「荷物を運ぶ」といった動作が、少しずつ負担になることがあります。
宅配ボックスを置けば解決とは限りません。
インターホンや門扉、照明、玄関までの通路など、宅配便を受け取るまでの動線をまとめて見直すと負担が軽減されます。
20年以上、リフォーム会社選びや住まいの相談を受けてきた経験から見ても、玄関まわりは「今使えるか」だけでなく、「10年後も快適に使えるか」で考えると改善点が見つかりやすくなります。
宅配便の受け取りで、こんなことに困っていませんか?
・インターホンが聞こえにくい
・玄関まで急いで行くのが大変
・門扉の鍵を開けるのが面倒
・門扉が重くて開けにくい
・雨の日に外へ出るのが嫌
・重い荷物を玄関まで運ぶのが大変
・玄関前に荷物を置く場所がない
・置き配の荷物が雨に濡れそう
・夜は玄関まわりが暗い
一つひとつは小さな不便です。
そのため、我慢したままになりやすい場所でもあります。
宅配ボックスを置けば受け取りはラクになる?
宅配ボックスは、不在時でも荷物を受け取れる便利な設備です。
再配達を減らせることもメリットです。
ただし、設置すればすべて解決するとは限りません。
たとえば、宅配ボックスから玄関までの通路が狭かったり、門扉が開けにくかったりすれば、荷物を取り出した後の負担は残ります。
大切なのは、「どこで受け取るか」だけでなく、「受け取った荷物を玄関までどう運ぶか」まで考えることです。
置き配を利用するなら荷物を置く場所も確認
置き配を利用する場合は、玄関前のスペースも確認しましょう。
屋根がなければ雨に濡れることがあります。
通路が狭ければ、荷物が邪魔になることもあります。
道路から見えやすい場所なら、防犯面も気になります。
屋根のある場所や、通行の邪魔にならない場所を「荷物を置く場所」として決めておくと、置き配も利用しやすくなります。
インターホンの位置と見やすさもチェック
宅配便を受け取るとき、意外と見落としやすいのがインターホンです。
普段過ごす場所から離れていると、呼び出し音が聞こえにくいことがあります。
カメラ付きインターホンなら、訪問者を確認してから対応できます。
交換する場合は、画面の見やすさや操作のしやすさ、設置位置も確認しましょう。
夜間に訪問者を確認しやすいかもチェックしておきたいポイントです。
門扉の開け閉めが負担なら交換・撤去も選択肢
宅配便を受け取るたびに門扉を開け閉めしているなら、門扉そのものを見直す方法もあります。
開き戸から引き戸に変える
開き戸は、扉を動かすためのスペースが必要です。
引き戸なら横にスライドさせるため、荷物を持った状態でも操作しやすくなる場合があります。
門扉を撤去する
門扉をなくして、出入りをスムーズにする方法もあります。
ただし、防犯性や敷地の見え方が変わるため、単純に「面倒だから撤去する」と決めないことが大切です。
玄関まで荷物を運びやすいか確認する
宅配便の不便さは、荷物を受け取った瞬間で終わりません。
米や飲料などの重い荷物は、受け取った後に玄関まで運ぶ必要があります。
そこで確認したいのが、宅配ボックスや門扉から玄関までの動線です。
・段差が多くないか
・通路が狭くないか
・荷物を持って方向転換できるか
・雨の日に滑りやすくないか
実際に荷物を持って歩いてみると、不便な場所が見つかることがあります。
夜の受け取りには玄関まわりの照明も必要
宅配便が届く時間帯によっては、玄関まわりが暗くなっています。
暗い場所では、インターホンや鍵の位置が分かりにくくなります。
段差も見えにくくなるため、玄関灯だけでなく、門扉から玄関までの照明も確認してみましょう。
人感センサー付き照明などを取り入れる方法もあります。
50代・60代なら「10年後」も考えておく
今は「門扉を開けるくらい問題ない」と思っていても、10年後も同じとは限りません。
だからといって、すべてをバリアフリーにする必要はありません。
「少し面倒」「毎回やりにくい」と感じる場所から改善していけば十分です。
宅配便の受け取りをきっかけに、玄関まわり全体を見直してみましょう。
宅配便をラクにする玄関まわりの見直し方
| 見直す場所 | 考えられる方法 |
|---|---|
| 宅配ボックス | 不在時でも受け取れるようにする |
| 置き配スペース | 雨や通行の邪魔にならない場所を確保 |
| インターホン | 聞こえやすさ・見やすさを確認 |
| 門扉 | 調整・交換・引き戸化・撤去を検討 |
| 玄関までの通路 | 段差や通路幅を確認 |
| 照明 | 夜間の足元やインターホンを見やすくする |
すべてを一度に工事する必要はありません。
まずは、宅配便を受け取るときに「どの動作が一番面倒なのか」を確認してみましょう。
宅配便の受け取りをラクにするリフォーム費用は?
費用は工事内容によって大きく変わります。
宅配ボックスの設置だけなら、比較的小さな工事で済む場合があります。
一方、門扉の交換や撤去、玄関アプローチの変更まで行う場合は、既存の門柱やブロック、配線などの状況によって費用が変わります。
「宅配便をラクに受け取りたい」と伝えたうえで、必要な工事だけ見積もってもらうとよいでしょう。
宅配ボックスだけでは解決しないこともある
宅配便をラクにするため、宅配ボックスを設置する。
これは分かりやすい方法です。
ただ、ここで一つ知っておきたいことがあります。
宅配便の不便さは、荷物を「受け取る瞬間」より、その前後の動作にある場合があります。
インターホンまで歩く。
↓
門扉を開ける。
↓
荷物を持つ。
↓
段差を越える。
↓
玄関まで運ぶ。
この一連の動作のどこが負担なのかを見つけると、本当に必要なリフォームが見えてきます。
まとめ|宅配便をきっかけに玄関まわりを見直す
宅配便の受け取りをラクにしたいなら、宅配ボックスだけを見る必要はありません。
インターホン、門扉、置き配スペース、照明、玄関までの通路など、受け取りに関係する場所を確認してみましょう。
50代・60代からなら、「今は使える」だけでなく「10年後も無理なく使えるか」という視点も役立ちます。
毎日の小さな不便を一つ減らすだけでも、これからの暮らしは変わります。
玄関まわりのリフォームを検討するなら、設備だけでなく、受け取りから玄関までの動線も含めて相談できる工事店を選びましょう。
よくある質問
宅配ボックスはどこに置けばいいですか?
配達員が荷物を入れやすく、家族も取り出しやすい場所がおすすめです。
門扉の外側・内側、玄関近くなど、それぞれにメリットがあります。
雨の吹き込みや防犯、通路の幅も確認しましょう。
宅配ボックスがあれば玄関まわりのリフォームは不要ですか?
必ずしもそうとは限りません。
インターホンが聞こえにくい、門扉が開けにくい、荷物を玄関まで運びにくいなど、宅配ボックスでは解決できない問題もあります。
50代・60代で玄関まわりを見直すのは早すぎませんか?
早すぎるとは限りません。
今すぐ困っていなくても、将来負担になりそうな動作を減らす目的なら、余裕のある時期に検討する意味があります。
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