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執筆:二級建築士 安藤勉
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「2階にもトイレが欲しいけれど、後から増設できる?」
「朝のトイレ待ちをなくしたい」
「夜中に1階まで下りずに済むようにしたい」
2階にトイレがあれば、夜中に1階までおりずにトイレが使えて便利です。
いそがしい朝に、待ち時間を気にせず使えるように、トイレを増設するために、リフォーム前に知っておきたい注意点を解説します。
2階にトイレを後から増設することはできる?
2階にトイレを増やすためには、便器を設置するスペースと入口の確保、給水と排水の配管ルートの確認が必要になります。
全てクリアできれば、2階の一部を増築しなくてもトイレを増やすことが可能です。
2階のトイレはどこに設置できる?
増設場所の候補として、次のようなスペースが考えられます。
① 既存の収納や納戸
2階に収納や納戸がある場合、その一部または全部をトイレに変更できる可能性があります。
新しく部屋を増築せずに済むため、候補にしやすい方法です。
収納をなくす場合は、家全体の収納量が不足しないかも確認しましょう。
② 部屋の一部をトイレに
2階の子ども部屋や、寝室、洋室の一部をトイレとして活用できます。
なるべく1階のトイレや洗面所に近い場所であれば、給排水管の工事がしやすくなります。
ただし、上下階で位置が近くても、床下や天井裏の構造によっては簡単に配管できないことがあります。
近くに水回りがあるから必ず工事しやすい、というわけではありません。
③ 廊下の一部
廊下に余裕がある場合、一部をトイレスペースとして利用する方法も考えられます。
ただし、階段のすぐ近くに設置すると、ドアの開閉位置によっては通行しにくくなる場合もあります。
トイレの広さだけでなく、廊下や階段の使いやすさも考えながら計画しましょう。
2階へのトイレ増設で最も重要なのは排水管
2階にトイレを増設する際、特に確認したいのが排水管のルートです。
便器から流れた排水は、既存の排水設備へ適切に接続する必要があります。そのため、排水管には必要な勾配を確保し、途中で無理な曲がりが生じないように計画します。
特に、配管の通り道に、梁などの構造部分があると、希望するルートを使えないことがあります。
リフォーム会社に現地調査を依頼したときは、配管ルートだけでなく、既存の排水管の位置や床・天井の構造まで確認してもらいましょう。
1階の天井や壁にも工事が必要?
2階にトイレを増設する場合、配管を1階側へ通す必要があるため、1階部分も扱うことになります。
そのため、2階だけで工事を考えるのではなく、1階のどこに配管が通るのかも確認することが大切です。
特に、1階の寝室やリビング近くを配管が通る場合は、排水音への配慮も必要です。
2階のトイレは排水音にも注意する
トイレを増設するときは、排水を流したときの音についても注意が必要です。
便器から流した水の音だけでなく、壁の内の排水管から音が伝わる場合があります。
リフォーム会社には、次の点を確認しましょう。
- 流した水の音が響かないか?
- 1階の居室に音が伝わりやすくないか
- 防音仕様の配管などを検討できるか
配管を通すルートの段階から、音への配慮を含めて検討することが大切です。
トイレを増設する前に確認したい5つのこと
① 排水管のルートと接続場所
最初に確認したいのが、排水管の接続先とルートです。
希望する位置から既存の排水設備まで、適切な配管ができるかを確認します。
② 給水管を引き込めるか
トイレには給水も必要です。
近くの給水管から分岐できるか、どのようなルートで引き込むかを確認しましょう。
③ 床や天井に配管スペースがあるか
配管を通す場所に梁などがあると、計画の変更が必要になる場合があります。
2階だけでなく、1階の天井裏や壁内も確認してもらいましょう。
④ 換気できるか
トイレには換気設備も必要になります。
換気扇を付けて、ダクトを外まで通すルートの確保と、外壁の穴あけ場所の確認が必要になります。
⑤ 出入口と周囲の使いやすさ
便器を置けても、ドアが開きにくかったり、廊下が狭くなったりすると使いにくくなります。
トイレ内部だけでなく、出入口や階段との位置関係も確認しましょう。
2階にトイレを増設するときの費用は?
工事費は、設置場所や配管ルート、内装工事の範囲によって変わります。
例えば、既存の水回りに近く、配管を通しやすい場所と、1階の天井や壁を大きく開ける必要がある場所では、工事内容が異なります。
また、便器や手洗い器、換気設備、内装の仕様によっても費用は変わります。
見積りを比較するときは、便器本体の価格だけで判断しないことが重要です。
次の項目が含まれているか確認しましょう。
- 給排水管の工事
- 床や壁、天井の解体・復旧
- 換気設備や電気工事
- 便器や手洗い器の設置
- 内装工事
- 配管を隠すための造作工事
リフォーム会社には「見積書以外に、追加工事は発生しませんか?」と事前に聞いておくと安心です。
トイレを増やすより、別の方法がよい場合もある
2階にトイレを増設するよりも、別のリフォームの方が良い場合もあります。
例えば、夜中に1階まで下りるのが負担なら、寝室の近くにトイレを設ける方法だけでなく、寝室を1階へ移す方法も考えられます。
また、朝の混雑を減らしたい場合は、家族が使う時間帯や生活動線を見直すことで、増設以外の解決策が見つかることもあります。
大切なのは、トイレを増やすこと自体を目的にしないことです。
「夜間の移動を減らしたい」「朝の支度をスムーズにしたい」など、困っていることを整理してから計画すると、必要な工事を判断しやすくなります。
よくある質問
Q. 2階にトイレを増設するなら、1階のトイレの真上がよいですか?
A. 配管ルートを検討しやすい場合はありますが、必ずしも真上が最適とは限りません。
床や天井の構造、既存の配管位置、換気方法などによって条件が変わります。
候補の場所をいくつか挙げ、配管の通しやすさと生活動線の両方から比較しましょう。
Q. 2階の収納をトイレに変更できますか?
A. 条件が合えば可能です。
収納の広さに加えて、給排水管や換気設備を設けられるか確認する必要があります。
また、配管工事のために1階の天井や壁を開ける場合もあるため、上下階の工事範囲まで確認しましょう。
Q. 2階にトイレを増設すると、1階に水漏れする心配はありませんか?
A. 適切な施工をすることで水漏れを防ぐことができます。
給水管や、排水管の接続に不備があると、水漏れの原因になります。
万が一水漏れした場合のことを考え、リフォーム会社には保証内容や期間も契約前に確認しておきましょう。
まとめ|2階のトイレ増設は場所と配管から考える
2階にトイレを後から増設するリフォームは、住宅の条件によって可能です。
ただし、空いているスペースがあれば設置できるとは限りません。
特に確認したいのは、次の5点です。
- 排水管は問題なく通せるか
- 給水管を引き込めるか
- 床や天井、壁の中に配管スペースがあるか
- 換気設備を設けられるか
- 1階の部屋への音や工事の影響はないか
また、2階の工事であっても、1階の天井や壁の工事が必要になります。
リフォーム会社に見積りを依頼するときは、2階にトイレを増やすことが最適なのか?それとも別な方法で悩みが解決できるか?相談されることをおすすめします。
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