普通のクローゼットとどう違うの?というご質問をよくいただきますので、今回はウォークインクローゼットについて書いてみたいと思います。
普通の収納庫とは、一味違うおしゃれ感が漂う憧れのウォークインクローゼット。漠然と「ウォークインクローゼットにしたいなー」って思っていませんか?そんな方はもう一度冷静になって本当に必要か検討してみる必要があります。
ウォークインクローゼットとは一つの部屋に服や物をしまっておける歩いてはいれる収納庫。日本の住宅はあまり大きくないのでウォークインクローゼットはあまり普及していませんでした。しかし、近頃では利便性が非常に高いということで、需要が急上昇しています。ウォークインクローゼットの有る無しで家の売れ行きもかなり変わるそうで、新築業者や不動産業者の関心も高く、セールスポイントになっています。今回はそんなウォークインクローゼットのメリットやデメリット、スペースによる収納力や使い勝手の違いをご説明いたします。
人気が高い収納システムだけにウォークインクローゼットには多くのメリットがあります。次のようなお悩みを抱えた方は、ウォークインクローゼットの設置をお勧めいたします。
■収納に関する悩み
・ 物が多すぎる部屋の生活感を無くしたい!
・ 部屋が散らかっていて何をドコに置いたのか分からない…
・ 衣替えが面倒…
・ 衣類の収納が家中に散らばっているので洗濯後の収納が大変…
■メリット
・ 物をウォークインクローゼット一か所に集めるので部屋から生活感が無くなりモデルルームの様な雰囲気に。
・ 物をカテゴリー別に収納できるので、どこに何を置いているか一目瞭然。
・ 四季の衣類を一挙に収納しているので衣替えの必要が無い。
・ 洗濯した後にまとめて収納できるので楽に。
などなど、ウォークインクローゼットを設置することにより、部屋から生活感が消えるので、居住空間が広くなりお洒落な雰囲気になるのが大きなメリットですね。また、一か所にカテゴリー分けされた服や物を収納できるので、必要な時に必要なものを素早く取り出せます。そして、今必要のない無駄な物が視界から消えるので頭の中もすっきりして何事にも考えがまとまりやすくなります。
ウォークインクローゼットのデメリットも事前に理解し、「こんなはずじゃなかったのに…」と後悔しない事が重要です。
・ ウォークインクローゼットを設置したら家が狭くなった…
家自体が広くないのに無理やりウォークインクローゼットを設置すると他の部屋が狭くなってしまいます。ウォークインクローゼットの名前の通り歩いて入る面積には何も収納できませんので収納庫の1?あたりの収納量は他の収納方法に比べると少なくなります。最低限必要と思う居住空間を削ってまで設置するのは賢明ではありません。普通のクローゼットの設置とどちらのメリットが高いか検討するようにしましょう。
・ いつも物に囲まれていた方が落ち着く!
これはデメリットというよりもその人の性格です。あるケースでは…
ご主人は物がまわりにないと落ち着かない。
奥様は物が溢れ返っていると気が滅入る。
この様に住む人の考え方や性格が違うと居住空間をどの様にするのか方向性を定められません。よく話し合ってどういう間取りやインテリアを話し合う必要があります。
・意外と収納力が少ない
その占める面積が広い為、ウォークインクローゼットの収納力を過大評価する方沢山いらっしゃいます。歩くスペースがある為、意外と収納スペースはありません。設置する収納棚などの寸法を事前に確かめておき正しい収納量を把握するようにしましょう。
・収納している物に紫外線に当たらないようにする
ウォークインクローゼット内の衣類や物に紫外線が当たらないようにしましょう。大事にしまっていても紫外線が当たると劣化が早まり残念な結果になってしまいます。
・換気が良い場所にする
換気が良い空間にするためには窓もしくは吸排気口を設置しなければいけません。窓を設置する場合は紫外線や雨の降り込み防止も合わせて計画しましょう。ブラインドの設置で紫外線を防ぐ方法や日よけのフェンスを取付けるのも効果的です。また、雨が降りこまないように外壁の窓の上に庇や屋根テラスを設置するようにしましょう。
吸排気工は雨の降り込みや紫外線の差し込みはありませんが、換気が偏らないように設置するようにしましょう。
・ 湿度管理を行う
ウォークインクローゼット内の湿度が上がったままだとカビやダニが原因してしまい、健康被害や収納物が汚れてしまいます。適切な湿度管理をするためには以下の方法があります。
〇湿度計を設置する。
〇除湿剤を設置する。例)市販の除湿剤、エコカラットなど
〇除湿器を設置する。
・ 結露対策を行う
窓がある場合は窓の結露対策も合わせて考えましょう。結露対策には下記のような方法があります。※詳しくは結露対策をご覧ください。
〇二重窓を取付ける。
〇ガラスをペアガラスに取替える。
・ 大きい鏡と照明を設ける
着替えるスペースがウォークインクローゼット内にある方は大きな鏡を設置しましょう。また、着替えている姿がよく分かる様にスポットライトなどを設置すると気分も盛り上がってよいでしょう。
〇ウォークインクローゼットに設置する棚板やパイプ
ウォークインクローゼット内には棚板、ハンガーを掛けるパイプ、ハンガー、小物入れ、ラックなどを適切に設置していかなければいけません。まずは棚板の設置寸法を考え、それからラックを何処に置くかパイプをどう取り付けるかなどを考えていく必要があります。家庭によって持っている物が違うので適切に計画することが重要です。収納は「造りつけ家具」にするか「システム収納」という選択肢があります。
・ 造りつけ家具の特徴
オーダーメイドの家具なので、収納道具のデザインや寸法は自由自在。ただし、既製品であるシステム収納と比べて大幅なコストアップになります。また、完成するまで実物を見ることが出来ないので、制作を依頼した業者に図面やイメージパースを作成してもらい事前に打合せと確認をしておかなければいけません。そして、イメージが固まったら実際に使用する材料のサンプルも確認しておきましょう。
・ システム収納の特徴
システム収納は造りつけ家具ほど柔軟なオーダーは出来ませんが、色々なパーツを組み合わせてある程度、希望寸法に合わせることが出来ます。また、造りつけ家具よりも安価なのでシステム収納を選択される方が多いのも特徴です。建材メーカー各社がシステム収納を作っており、ショールームで現物を見学することもできるので検討の際には訪問するのもよいでしょう。
←リフォーム成功ガイドに戻る
冊子請求・工事店紹介、その他リフォームのご相談