リフォームの口約束とトラブルについて

〇口約束は、厳禁!すべて書面に記録しましょう
リフォームのトラブルで多いのが「言った、言わない」の争いごとです。リフォーム業者と、ある程度の信頼関係ができてくると、つい口約束で工事を進めてしまうことが増えてきます。
口約束でも依頼内容に沿って工事を進めるリフォーム業者もいますが、工事が終わって「依頼内容と違う」といったトラブルへと発展することがあります。では、トラブルが発生しないためには、どうすべきでしょうか?

口約束ではなく、すべて書面に記録しましょう。

〇リフォーム工事で使われる書類について

リフォームでは、見積りから工事完了までに、様々な書類があります。すべての書類に目を通し、打ち合わせ内容をきちんとメモに残しておきましょう。
また、わからないことは遠慮せずに担当者に確認しましょう。

(見積書)…リフォームの工事費用が明記された書類です。一般的に工事の項目ごとに分けて書かれており、さらに細かい施工内容が記載されています。打ち合わせのときに取り決めた、住宅設備や仕様が書かれているか契約前に確認をしましょう。

(仕上表)…床や壁、天井の仕上げ材、設備機器の種類、商品名、品番を記載した書類です。見積書に上記の内容がすべて書かれている場合、仕上げ表は提出しないこともあります。

(請負契約書)…依頼者と請負業者双方がリフォーム工事の内容を合意する重要事項が記載された書類です。依頼者と請負業者の双方が署名・捺印をして契約が取り交わされます。同じ書類を2通作成し、双方が1通ずつ保管します。また、工事金額により収入印紙を貼らなければいけません。印紙税は契約金額により異なります。契約金額別の印紙税は下記の通りです。

契約書に記載された金額 税額(印紙の額面)
1万円以上 200万円以下のもの 200円
200万円を超え 300万円以下のもの 500円
300万円を超え 500万円以下のもの 1千円
500万円を超え 1,000万円以下のもの 5千円
1,000万円を超え 5,000万円以下のもの 1万円
5,000万円を超え 1億円以下のもの 3万円
1億円を超え 5億円以下のもの 6万円
5億円を超え 10億円以下のもの 16万円
10億円を超え 50億円以下のもの 32万円
50億円を超えるもの 48万円

※平成26年4月1日から平成30年3月31日までの間に作成された契約書に適用されます。

(設計図面)… 増築や間取りの変更など、家全体にかかわるリフォームの場合、平面図や立面図を作成します。キッチンや収納などの、内部に限定された施工では、詳細な図面(展開図)を作ります。また、3Dパース(イメージ図)があれば、リフォーム後のイメージをつかみやすくなります。

(追加変更同意書)… リフォームは着工後に変更や、追加の工事の発生がよくあります。双方同意の上で承認する書類です。

(工事完了確認書)… 工事完了後、担当者が検査(竣工検査)を行います。契約内容通りの仕上りであれば、依頼者は確認書にサインし、請負業者が保管します。

(工事保証書)… 工事内容に合わせて保証期間が決められていますが、リフォーム工事の場合は、新築と違い法的に決められた保証制度はありません。それぞれの会社により、独自の保証制度で保証書を発行しています。保証年数、内容をよく確認しましょう。

(打ち合わせメモ)… 後々トラブルの原因に発展しないためにも、打ち合わせの経緯がわかるメモ(ノート)を残しておきましょう。確認したこと、変更した内容は全てメモにとり、保管しておきましょう。打合せ担当者、日時も忘れないようにしましょう。

以上が、リフォーム工事に使われる主な書類です。
特に「打ち合わせメモ」は、他の書類とは違い、打合せや工事の中で起きる数々の情報を集約している書類です。トラブルを未然に防ぐためには、口約束ではなく記録しましょう。

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