悪徳リフォーム業者の巧妙な手口とは?

悪徳リフォーム業者

奥様が家事をしていると

「ピンポーン」

とチャイムが鳴り、玄関先に出てみると職人さん?の恰好をした人がニコニコと立っています。

なんだろう?

と出てみると

「近くで工事をしている者ですが、ちょっと気になりましたのでチャイムを押させていただきました。奥様、ほらあそこの所が剥がれてきていますよ。今ならついでなのでお安く修理しましょうか??」

(その後、家の悪い所が次々と見つかり…高額の工事費を請求されてしまいました…)

みなさんよくご存知じの

「リフォーム訪問業者による営業」です。

訪問業者中には「悪徳」と言われているリフォーム業者もいます。予備知識を何も持たないまま対応をしてしまうと思わぬトラブルに巻き込まれてしまう可能性があります。

そんなことにならないためにも、このページを見てしっかりと勉強しましょう。

悪徳なリフォーム業者はなぜ「訪問営業」が好き?

悪徳なリフォーム業者は訪問販売という営業形態をとることが多いのはなぜでしょうか?

それには、次のような理由があります。

○ 会社として実体がなくても運営できる
○ 工事に不具合が起きて逃げやすい
○ 事務所を作っていないので、会社をすぐに変えられる

会社として事務所を構えなくてよいので、無理な営業やどうしようもないトラブルが起きてもすぐに逃げ出すことができます。また、その後も会社名を変えて営業できるので悪徳なリフォーム業者にとってはとても都合が良いのです。

消費生活センターや国民生活センターに寄せられた相談情報

全国には、消費生活センターがあり、リフォームのみならず消費者の

「困った!」

を支援してくれる公的な機関です。何かありましたら、

188(局番なし)

まで電話しましょう。最寄りの消費生活相談窓口につながります。
イヤヤ(188)とごろを合わせると覚えやすいいと思います。

また、住宅リフォームに関する相談は、「住まいるダイヤル」

0570-016-100

もしくは

03-3556-5147(PHS、一部IP電話)

に電話しましょう。公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センターにつながります。ここは、住宅リフォームに関する紛争の解決を支援してくれます。消費者にとって強い味方ですね!

さて、全国の消費生活センターと国民生活センターに寄せられた「消費生活相談情報=PIO-NET*」の訪問販売によるリフォーム工事相談件数は、約7000件前後。また、住宅リフォーム・紛争処理支援センターの電話相談窓口「住まいるダイヤル」で受付けた相談件数は、2013年1年間で764件と、2009年度の件数136件から見ると、1年毎にほぼ倍の件数で増えてきています。このように、悪徳リフォーム業者の存在が知られながらも、相談件数は減少していない現実があります…

事前に悪徳リフォーム業者の見分け方を知っていれば多くの消費者が、トラブルに巻き込まれなかったと思うと、すごく残念な気持ちになります。

* PIO-NET … パイオネット(略称)。国民生活センターと消費生活センターをオンラインで結んだネットワーク。

悪徳なリフォーム業者はなぜ減らないのか…

減らない要因の1つに、業界への参入がしやすいことが挙げられます。

リフォーム業は、

「自宅兼事務所・電話・チラシの3つがあれば営業できる」

と言われるほど、起業が簡単です。

さらに、

500万円以下の工事であれば許可を受けなくても営業ができます。

・建設業許可

・建築に関する資格、免許

がまったくなくても、営業できてしまうのです。

こういった背景があるので、契約だけを取り、下請けに丸投げ*をするような営業専門会社や建築・建設に関し一般的な知識の無い会社でも、リフォーム会社として運営が可能になってしまっています。

リフォーム業は参入しやすく、免許や許可が不要なのでどんな会社でもすぐに始められます。

この参入のしやすさが「悪徳」と言われるリフォーム業者を招いているのですね。

しかし、「参入のしやすさ」にはいいこともあります。

いままで、リフォーム業に携わってきた実績がある人も参入しやすいので、リフォーム事業の活性化につながっていると思われます。

そして、リフォーム業界が活性化すれば、よいリフォームが求めやすい金額で実現可能になるので、消費者にとって悪いことばかりではありません。

消費者がしっかりと業者の判断をできれば、安くて良いリフォーム工事が実現可能なのです。

リフォームには素人では判断できない工事がたくさん

外壁塗装では、塗替え時期の判断や、下地の処理を適正に行ったのか?

といったことや

シロアリ駆除では、どの程度に被害が及んでいるのかなど、

素人では判断がしにくい工事が多く

屋根裏や床下などの確認しづらい場所もあるので、施工をすべて任せてしてしまうことも騙されてしまう原因になります。

素人のわかりにくさにつけこみ、必要のないリフォームを無駄にすすめたり、工事の手抜きをする悪徳業者がいるので注意が必要です。

悪徳訪問販売の手口とその対策

悪徳リフォーム業者の被害を防ぐためには、まず相手の手口を知ることが重要です。どのような営業手法を使い消費者にアプローチするのでしょうか?

具体的な例をいくつかご紹介いたします。

(事例その1)
「お住まいの地域の点検を行っています」と約束なしで訪問してきたパターン。

床下の無料点検をしてもらったが…
「土台にシロアリがいて、もう被害がでているかもしれないので、すぐに駆除しないと家が危ない」と不安を煽る。そして、工事を勧められた。

屋根の無料点検をしてもらったが…
「屋根瓦がずれているので、雨漏りの原因になってしまう」と不安を煽る。そして、工事を勧められた。

外壁の無料点検をしてもらったが…
「ヒビが入っているので、すぐに塗装しないと大変なことになりますよ」と不安を煽る。そして、工事を勧められた。

他に、浄水器・給湯器・排水管・換気扇など外から見える箇所を点検と称して、このままにしておくと大変なことになると煽って契約を迫ります。最初は数千円~数万円程度の金額で話をしますが、「点検したらシロアリがいました」「「壁にヒビが入っているので危ないですよ」と次々と追加工事が発生し、最終的には高額な費用を請求されます。

~対策~
約束なしで、いきなり点検にやってきた業者は、はっきりと断りましょう。応対しないのが一番いいかもしれませんね。

居留守を決め込みましょう!

素性が全く分からない業者に無料だからといって大切な家を点検してもらうのは危険です。悪質な場合は、故意に設備を破壊する業者もいます。

しかし、家の状態を正確に調べるには、診断と点検が必要です。点検を希望するときは、建築知識の豊富な工事店に依頼しましょう。

(事例その2)
セールストーク~「モニター価格ですよ」パターン

「ただいま、広告用のモニターになっていただくと○○万円の割引が可能です。本日の契約に限り〇〇のサービスをお付けしますよ」といわれることがあります。

これはモニター商法という手口です。
太陽光発電を例にあげると、

悪徳業者は「お宅は日照条件がよいからモニターになれば毎月アンケートに答えるだけで、モニター料も還元!施工費用も半額!」といいます。

しかし、

これらの内容は全くのウソで、安く済むどころかむしろ通常より高い費用を請求されることも。モニター料も初めの数か月だけ支払われ、後は払われなくなります。

問合せすると電話がつながらなくなることも。

~対策~
「モニター」という言葉を頻繁に使う業者は、はっきり断りましょう。モニター価格や付帯のサービスで安くしますというのは「モニター商法」を使う業者の常套手段です。

優良なリフォーム業者であれば、大幅な値引きなどはしません。

悪徳業者の言う値引き行為は、値引き前の価格が相当額上乗せされていたのです。

提示された金額が不安な場合は、すぐに契約をせず、その価格が妥当なのか確認するために相見積をしましょう。相見積先よりも安いからといってすぐに契約するのも注意が必要です。工事の手抜きをされるかもしれません。

(事例その3)
「□□市から委託されて点検に来ました」というパターン

職員をよそおい、いかにも市長村が関与しているような口ぶりで信用させ、契約を迫ってきます。業者を信用して工事を依頼すると、後日高額な請求されることも。実際は市町村とは全く関係のない業者です。委託されているわけでもありません。

~対策~
身元の確認をするため、名刺や資格など記載された身分証を提示してもらいます。不審に感じたときは、まず、市町村に確認しましょう。その場で確認することをおすすめします。

(事例その5)
「□□会社のサービスから来ました」と、名刺に大手の会社名を入れて名乗るパターン。

代理店、指定業者、委託業者といった場合もありますが、何の関係もないのに名刺にそれらしきロゴや文字を記載し、大手の関連会社であるかのように思わせます。実際はそれで信用させ、工事はずさんなうえ、高額な請求をされます。

~対策~
大手の会社でも突然訪問することはありません。大手の子会社やグループ会社だと主張した場合は、まずは□□会社に確認しましょう。親会社に連絡をしてそのような子会社と関係があるのか確認をしましょう。

(事例その6)
 強引に契約や工事を進めてしまうパターン

契約内容などよく理解・判断ができない「高齢者」に対し、強引に契約を迫ります。断ろうとすると、契約をするまで長時間居座り続け、迷惑行為におよびます。さらに、工事を強引に進めてしまう業者もいます。本来の工事箇所の範囲を越えて、勝手に進めていきます。

~対策~
居座るなどの迷惑行為を行われた場合は、警察に通報しましょう。最悪、強引に契約をさせられた場合は、クーリングオフにより契約を取り消せます。勧誘時の会話は、録音しておけば証拠が残り、後で有利にはたらきます。

表札に注意

悪徳訪問販売業者が行う、マーキングという行為があります。これは、表札やガスメーター・郵便ポストなどにペンで印を付けたり、シールを貼るなどして居住者の情報を仲間に知らせるための行為です。印の意味や内容は業者により違いはあるでしょうが、不審なものが書かれてたり、貼られてないか確認しましょう。

おわりに…

悪徳業者は、契約を取るために手口を次々と変えています。
どんな手口でも、
「知らない業者は信用しない」
という鉄則を守れば、未然に被害を防げます。
また、今回ご紹介させていただいた対策を参考に悪徳業者から大切なわが家を守りましょう。

リフォーム成功ガイドに戻る

冊子請求・工事店紹介、その他リフォームのご相談

お気軽にお問い合わせ下さい