建築界のノーベル賞と言われている「プリツカー賞」をご存知ですか?
プリツカー賞は、アメリカの「ハイアットホテル」のオーナーであるプリツカー一族が運営するハイアット財団が世界中の建築家の中から毎年1名、授与するものです。2024年は、山本理顕が選ばれましたね。日本ではこれまで9名受賞しています。今回は、2013年にプリツカー賞を受賞した伊藤豊雄さんを紹介します。
伊藤豊雄さんは現在82歳で、現役の建築家です。東京大学工学部卒業後、菊竹清訓設計事務所で勤務し、1971年(昭和46年)に30歳で独立。
伊藤豊雄さんの代表建築は沢山ありますが、一例として
- 多摩美術大学図書館(東京都八王子市)
- 八代市立博物館未来の森ミュージアム(熊本県八代市)
- せんだいメディアテーク(宮城県仙台市青葉区)
などが代表作です。伊藤豊雄さんの建築は、自然との調和、建築と人との関係性を重視した、独創的なデザインが特徴です。
今年は、文化庁およびジンズ(JINS)協力のもとで実施した「みんなの建築大賞2025」の大賞を受賞。受賞作品は、2023年11月26日にオープンした大阪府茨木市の「茨木市文化・子育て複合施設 おにクル」です。「おにクル」のコンセプトは、
- 育てる広場
- 共創の中心地
- 実験場、見本市
- 日々何かが起こり、誰かと出会う
です。外観はシンプルですが、建物の中に足を一歩踏み入れると一転、縦横無尽に吹き抜けに架かるエスカレーターと、色鮮やかなカラー。目線を遮る壁が少ないフロアでは、年間数100件のワークショップが開催。「おにクル」の名の通り、怖い鬼さんも楽しそう!来たくなるところを体現している建築物だと感じます。
普段、何気なく訪れているビルも、もしかすると有名建築家が関わっている建物かもしれません。注意してみると建築を楽しめると思います。
おにクルは、茨木市市役所前、茨木市駅前三丁目9番45号にある複合施設です。みんなが行きやすい場所になっています。関西エリアにお住みの方は一度行ってみてはいかがでしょうか。
おにクル