今回は、住宅の屋根に使われる屋根材シェア「トップ3」についてお話します。
「建物を守る」という重要な役割を持つ屋根ですが、ひとえに屋根と言っても種類がいくつかあります。今回は一戸建て住宅で最も使われている屋根材を3種類、ご紹介します。
陶器瓦(和瓦・洋瓦)
陶器瓦は、粘土を焼いて作られる屋根材です。日本では昔から使われてきた瓦は、耐用年数が長く、断熱性が高いのが特徴です。また、和瓦や洋瓦は、表面の塗装が不要な素材です。定期的なメンテナンスが不要でランニングコストがかからないところもいい点です。
良くない点としては、瓦一枚一枚が重く、建物に負担がかかるため、耐震の観点から考えると注意が必要です。また、台風などの強風時に瓦が飛ばされたり、落下してしまうケースもあります。放置すると雨漏りの原因になりますので、瓦のずれ、飛ばされていないか?定期的に屋根瓦を点検しましょう。
スレート(コロニアル・カラーベスト)
スレートは、セメントに繊維素材をまぜてできた薄い屋根材です。価格が安く、軽量で施工しやすいため、新築住宅に沢山導入されてきました。スレートの商品名であるコロニアルや、カラーベストとも呼ばれています。瓦に比べ軽量のため、耐震性に優れている点もあります。
良くない点としては、経年劣化によってスレートの表面が劣化し、見た目が悪くなるため、定期的な塗装が必要です。メンテナンスを怠ると、苔やカビも生えてしまい、雨漏りにつながる可能性もあります。また、薄い屋根材のため、耐久性が乏しく、飛来物が当たって割れたりするケースもあります。
ガルバニウム鋼板
ガルバニウム鋼板は、鉄の素材に、アルミニウムや亜鉛でメッキした屋根材です。瓦やスレートに比べ、非常に軽量で耐震性に優れて、錆びにくい素材です。これまで金属屋根で使われていたトタンの欠点だった「サビやすさ」が解消され、近年一番人気の屋根材です。塗装は基本的に必要ありませんが、美装のために塗装するケースもあります。
ガルバニウム鋼板の良くない点としては、断熱性が低いため、夏場暑くなりやすい、冬は寒いことです。また、防音性が低く、雨の音などが気になりやすい点です。
今回は、日本の住宅で使われる屋根材トップ3を紹介しました。屋根材それぞれに良い点・良くない点があります。住宅の外観に合う、おしゃれなデザインの屋根材を選びがちですが、耐久性や10年後、20年後にリフォームや、メンテナンス費用がどれくらい必要か?考えながら屋根材を決めましょう。