屋根リフォームの費用相場と安く依頼するポイントを解説

屋根は、住まいの中で雨風や紫外線など、最も過酷な影響を受けている場所です。台風や地震が多い日本では、瓦のズレやひび割れ、雨漏りなどのトラブルが起こりがちです。

手遅れになって建物の内部まで傷む前に、定期的な点検やメンテナンス、リフォームを検討しましょう。とはいうものの、「屋根の工事にはいくらかかる?」「どんな種類がある?」と不安に感じる方も多いでしょう。

屋根工事には、以下のように様々な種類があります。

  • 屋根の表面を塗料でおおう塗装
  • 今ある屋根の上に新しい屋根材を重ねるカバー工法(重ね葺き)
  • 古い屋根を撤去して新しい屋根材を設置する葺き替え工事
  • 部分的な修理(屋根材の一部交換やひび割れの補修など)など

この記事では、屋根リフォームの工事別の費用相場や工事日数を徹底的に解説します。

さらに、費用を安く抑えるポイントや優良業者の選び方まで徹底解説。屋根リフォームに関する疑問と不安をこの記事一つで解消します。

この記事の目次

屋根リフォームの費用相場と工事日数

屋根リフォームと一言で言っても、老朽化した屋根を全て直す大規模なものから、雨漏りなどの一部を直す応急処置まで、さまざまな種類があります。

まずは、屋根リフォームの主な施工内容と、おおよその費用相場・工事日数を一覧で確認してみましょう。

※ここで記載する金額はあくまで目安です。実際の費用は屋根の状態や使う材料、依頼する業者によって大きく変動します。正確な金額は、必ずリフォーム会社に現地調査を依頼し、見積もりで確認することをおすすめします。

施工内容費用相場工事日数
塗装工事40~60万円7~10日
重ね葺き(カバー工法)工事100~160万円6~10日
葺き替え工事190~250万円6~14日
葺き直し工事140~200万円6~14日
コーキング補修工事1~10万円1~2日
漆喰補修工事/交換工事5~30万円1~3日
棟板金(むねばんきん)交換工事20~40万円1~3日
雨樋修理工事/交換工事3~50万円1~5日
ひび割れ補修2〜10万円1~2日
部分差し替え・部分張り2〜10万円1~2時間
軒天の部分補修2〜20万円1~2日
テープ補修・ブルーシート補修2〜10万円1~2時間
足場代1,000〜1,500円/平米半日〜1日
※表中の費用相場には足場代が含まれていない場合や、工事箇所や面積によって大きく変動する部分補修も含まれます。

屋根全体のリフォーム工事の費用相場と特徴

屋根全体をリフォームする際には、「塗装」「重ね葺き(カバー工法)」「葺き替え」「葺き直し」といった工法が中心になります。

これらの工法は費用が数十万円から数百万円と高額になるため、それぞれの特徴と費用相場をしっかり把握しておくことが大切です。

ここでは、屋根全体のリフォーム工事の具体的な内容とメリット・デメリットを詳しくご紹介します。

ただし、提示する費用や工事日数はあくまで目安であり、実際の金額は屋根の状態や使う材料によって大きく変わる点にご注意ください。費用には別途、足場代などがかかるケースもあります。

塗装工事

費用相場工事日数(目安)
40〜60万円7〜10日

塗装工事は、セメントを主原料とした薄い板状の屋根材で、軽量かつデザイン性に優れた一般的な屋根材の「スレート屋根」などで最も一般的なメンテナンス方法です。

屋根材の傷みが少なく下地もしっかりしていることが工事の条件となります。多くの場合、屋根塗装は外壁塗装と同時に実施されるケースがほとんどです。同時に行うと、足場代などを節約できるメリットがあります。

屋根の傾斜(勾配)が急な場合、作業のために屋根足場が別途必要になることがあります。

一般的な屋根塗装工事は、下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りが基本です。使用する塗料のグレードで費用が多少変わります。また、塗料の種類によって耐用年数が異なるため、塗料選びの基準にするのもおすすめです。

特にスレート屋根の場合、「縁切り(えんきり)」という塗装後に屋根材同士の隙間を確保して雨水の排出を促す雨漏り防止のための作業を適切に行うことが重要です。縁切りをしないと、屋根材の隙間から雨水が排出されず、将来的な雨漏りの原因になるため注意しましょう。

費用は、屋根の面積・形状や塗料のグレード、劣化状態、足場の設置有無などによって変動します。

重ね葺き(カバー工法)工事

費用相場工事日数(目安)
100〜160万円6〜10日

重ね葺き工事は、今の屋根の上に、新しい屋根材をもう一枚重ねる工事方法で「カバー工法」とも呼ばれます。

屋根材の劣化・痛みが進み、塗装ではメンテナンスができない場合に提案されることが多い工法です。既存屋根の撤去費用や廃材の処分費がかからないため、費用を抑えられる点がメリットと言えます。

また、新しく重ねる屋根材は、建物の負担を減らすために金属屋根など軽量なものが選ばれます。

葺き替え工事

費用相場工事日数(目安)
190〜250万円6〜14日

葺き替え工事は、古い屋根材をすべ取り除いて、新しい屋根材に交換するリフォームです。カバー工法と比べて、既存屋根の撤去作業や廃材の処分費用がかかるため、リフォーム費用は高くなります。

しかし、既存の屋根を一度すべて撤去するため、その下の屋根下地の状態を確認できるのが最大のメリットです。

もし下地が傷んでいれば補修や交換ができるため、屋根全体を健全な状態に直せます。

屋根の劣化がひどく、下地の傷みも懸念される場合は、葺き替え工事がおすすめです。

葺き直し工事

葺き直し工事は、屋根材は既存のものを再利用し、劣化した防水シートや野地板(屋根材の下で屋根全体を支える土台の板)だけを新しいものに交換する工事です。

耐久性の高い瓦を使用した屋根に適しており、瓦屋根で雨漏りが発生している場合などに行われます。

新たな屋根材を購入する必要がないため、費用を抑えられるのがメリットの一つです。

しかし、瓦をすべて剥がして再利用する手間がかかるため、人件費や手間代は葺き替えと大きく変わらない点に注意が必要です。

また、屋根材に大きな破損や傷みが生じている場合、葺き直し工事ではなく葺き替え工事が向いています。事前に屋根の状態をしっかりと確認し、慎重に検討しましょう。

屋根の一部のリフォーム工事の費用相場と特徴

ここまでは、屋根全体を対象とする大規模なリフォーム工事をご紹介しました。

屋根の工事には、雨漏りや部分的な破損や傷みなど、屋根の一部だけを対象とする小規模な修理もあります。

これらの工事は、費用目安・工事日数ともに少ないのが特徴です。定期的なメンテナンスとして行うのが一般的です。

続いては、このような部分的な屋根修理について、それぞれの工事内容や費用相場を見ていきましょう。

コーキング補修工事

費用相場(1箇所あたり)工事日数(目安)
1〜10万円1〜2日

コーキング補修工事は、屋根の隙間や割れなどをシーリング材(コーキング材)で埋めて直す、簡易的なメンテナンス方法です。

費用相場は、補修する箇所の数で変わりますが、数箇所であれば1〜10万円程度が目安となります。

ただし、補修箇所が多かったり、作業の安全確保のために職人が2人必要な場合は、費用が少し高くなる可能性があります。

※この工事はあくまで一時的な補修です。補修が広範囲に及ぶ場合や長持ちする工事を希望する場合は、屋根全体のメンテナンスを検討する必要があります。

漆喰補修工事/交換工事

費用相場(1箇所あたり)工事日数(目安)
3〜25万円1〜3日

漆喰とは、屋根瓦の頂上にある「棟(むね)」と呼ばれる部分の土台を守るために塗られている材料です。漆喰には、屋根の棟と瓦の間の隙間を埋めて、雨風から内部を守るという役割があります。

そのため、漆喰が割れたり剥がれたりした状態を放置すると、雨漏りにつながり屋根の下地を傷める原因になるため、早めの補修が重要です。一部の補修であれば、費用も工事日数もあまりかかりません。

しかし、棟全体の補修や、古い漆喰をすべて取り替える工事になると、費用相場は高くなります。また、屋根の形状や瓦の種類などによっても、費用相場は大きく異なるため、事前にリフォーム業者への確認が重要となってきます。

棟板金(むねばんきん)交換工事

費用相場工事日数(目安)
20〜40万円1〜3日

棟板金(むねばんきん)とは、コロニアル(スレート)屋根や金属屋根など、屋根の頂点部分に取り付けられている板金のことです。

棟板金のメンテナンスは塗装が一般的ですが、腐食が進んで状態が悪い場合は、板金全体を交換する必要があります。

棟板金は釘で固定されているため、釘が浮いてくることがあります。釘の浮き程度の補修であれば、1〜3万円程度が費用相場です。

しかし、全体の交換となると、20〜40万円程度が目安です。屋根の形状などによって費用は大きく異なります。

なお、「釘が浮いているので危険」と不安を煽るような訪問営業をされるケースもあるため注意が必要です。まずは信頼できる業者に点検を依頼しましょう。

雨樋修理工事/交換工事

費用相場工事日数(目安)
2〜40万円1〜5日

屋根の雨水を集めて地上や排水口へ流すための水の通り道である雨樋(あまどい)の破損やつまりは、生活に大きな支障がないため、つい修理が後回しにされがちです。

しかし、破損やつまりを放置すると、雨水が雨樋からあふれ出し軒先から直接外壁に当たり、外壁の劣化や痛みを早める原因になります。結果として、大事な家の寿命を縮めてしまうことにつながるため注意が必要です。

部分的な破損やつまりの補修であれば、費用相場は2〜5万円程度で、工事も半日から1日程度で完了します。簡単な修理であればホームセンターで補修キットを購入してご自身で行うことも可能です。

雨樋が全体的に古くなっている場合は、すべて取り替える必要があります。この場合、作業のために足場が必要となるため、外壁塗装などと合わせて行うと費用を抑えられます。

ひび割れ補修

費用相場(1箇所あたり)工事日数(目安)
2~10万円1〜2日

屋根材のひび割れは、台風や強風で物がぶつかったり、地震の揺れによる外部からの衝撃が主な原因で起こります。

ひび割れ部分から雨水が侵入し、雨漏りにつながるため、早めの補修が必要です。

小規模なひび割れの補修費用は、1〜4万円程度が目安となります。一部の瓦を交換する場合は、2〜5万円程度です。

これらの修理は専門のリフォーム会社が迅速に対応でき、天候が良ければ1日で完了することもあります。しかし、修理箇所が多い場合は2日程度かかることもあります。

ひび割れ補修は専門的な技術を要するため、DIYで行わず、必ず業者に依頼する方が安心です。

なお、屋根の状況によっては、作業の安全のために足場架設が必要になり、別途費用がかかる場合もあります。

部分差し替え・部分張り

費用相場(1箇所あたり)工事日数(目安)
2〜10万円1〜2時間

屋根材は、一枚単位で差し替え(交換)ができる種類があります。主にスレート屋根や瓦屋根が対象です。

大きな割れや欠け、剥がれといった症状がある場合に効果的な修理方法です。

費用相場は1〜5万円程度で、工事期間も1〜2時間程度と短時間で済みます。(※別途、足場代が必要となる場合があります。)

ただし、スレート屋根の差し替え工事は注意が必要です。古いスレートを外す際に釘を無理に抜くことで、その部分が将来的に雨漏りの原因になりやすいリスクがあるためです。

スレート屋根の差し替えを行う場合は、こうしたリスクを理解した上で専門業者に依頼しましょう。

軒天の部分補修

費用相場(1箇所あたり)工事日数(目安)
2〜20万円1〜2日

軒天(のきてん)とは、屋根が外壁から突き出した部分の裏側(天井)のことです。

住宅の美観性を高めるほか、外壁の劣化防止や延焼防止、屋根裏の換気といった重要な役割を担っています。

軒天の素材には、木材系、ケイカル板などの不燃材、金属系などがあり、素材によってメンテナンス方法が異なります。

軒天のメンテナンスは、主に塗装、増し張り、張替えの3種類です。

塗装は外壁塗装とセットで行うことが多く、3〜5年(木部)や10年前後(不燃材)が塗り替えの目安です。

補修範囲が広い場合は、作業の安全のため足場仮設が必要になることがあります。

テープ補修・ブルーシート補修

費用相場(1箇所あたり)工事日数(目安)
2〜10万円1〜2時間

テープ補修やブルーシート養生は、台風や地震で屋根が破損した際の応急処置です。これは本格的な修理ではなく、あくまで一時的な措置であるため、その後は必ず専門業者による補修工事が必要です。

ブルーシートによる応急処置の最大の目的は、雨漏りによる建物の二次被害を防ぐことです。雨水の侵入を防ぎ、内部の構造体が傷むことや、カビの発生を最小限に抑えます。

また、屋根の被害が火災保険の対象となる場合、適切な応急処置をすることで保険金が減額されるのを防ぐ効果もあります。応急処置の前後で写真を記録しておきましょう。

応急処置の費用は、リフォーム会社に依頼した場合、1箇所あたり2~8万円程度が目安です。

ただし、屋根での作業は転落などの危険を伴います。雨天・強風時の屋根登りは厳禁です。ご自身での作業に不安がある場合は、無理せず専門業者に応急処置だけでも依頼するようにしましょう。

屋根リフォームの施工事例

ここでは、実際に屋根リフォームを行ったお客様の施工事例をご紹介します。

具体的な工事内容や仕上がりの様子を確認することで、ご自分のリフォームのイメージをより具体的にしてみましょう。

コケだらけだった屋根の塗装工事

施工前施工後
弊社施工事例より
https://ykn.jp/works/29277/

長年の雨風の影響で、屋根にコケがびっしりと生え、劣化が目立っていた事例です。

屋根の表面の汚れを高圧洗浄や清掃で徹底的に除去し、その後、新しい塗料を使って塗装を行いました。

傷んだ屋根が、新築のようにピカピカの美しい屋根に生まれ変わった事例です。塗装を行うことで、見た目が良くなるだけでなく、屋根の防水性や耐久性も大幅に向上します。

色褪せが目立っていた屋根の庇張り替え

BEFOREAFTER
弊社施工事例より
https://ykn.jp/works/24524/

色褪せや錆、塗膜の剥がれで劣化が目立っていた金属製の庇を、新しい屋根材に張り替えました。

庇は窓や玄関の上にある小さな屋根部分です。ここを張り替えることで、雨漏りの心配が解消されます。

新しい屋根材は落ち着いたブラウンを選びました。これにより、住まい全体が落ち着いた印象に生まれ変わり、美観も向上しました。

色褪てくたびれていた屋根を塗装で一新

BEFOREAFTER
弊社施工事例より
https://ykn.jp/works/24524/

長年の紫外線で色褪せが目立っていた屋根を、塗り替えによってピカピカに一新した事例です。

屋根の色褪せは、表面の塗膜が劣化しているサインです。このまま放置すると、ひび割れなどの深刻な痛みにつながる可能性があります。

塗装を施すことで劣化を未然に防ぎ、屋根の防水性も回復し、メンテナンスは完璧です。

お客様からは「真夏の工事で作業員の方を心配しましたが、大変頑張っていただきとても良く出来上がったと思います。色を決める時も、工事店のアドバイスを受けてこの色にして良かったと喜んでいます」とのお声をいただきました。

屋根リフォームの費用が高くなったり安くなったりする要因

ここまで屋根リフォームの工事内容や費用相場を見てきましたが、実際の費用は案件ごとに大きく変動します。

同じ工事内容でも、ある家では安く済むのに、別の家では高額になるというケースは少なくありません。

リフォーム費用は、屋根の広さだけでなく、屋根の現状や使用する材料など、様々な要因によって決まります。ここでは、屋根リフォームの費用を左右する具体的な要因を一つずつ確認していきましょう。

現状の屋根の状態

屋根リフォームの費用は、まず現状の屋根の状態によって大きく変動します。屋根の劣化具合や構造によって、修繕の範囲や工事の種類が変わるためです。

例えば、大きなひび割れや腐食、雨漏りが発生している場合は、下地の修理や補強が必須です。この場合、工事が大規模になり、費用が高額になります。

一方、屋根の状態が比較的良好であれば、塗装や部分補修などの軽微な工事で済みます。これにより、費用を抑えることができるでしょう。

リフォームを検討する際は、まずは専門リフォーム会社による点検を受け、既存の屋根の状態を正確に把握しておくことが大切です。

屋根の素材やグレード

屋根リフォームの費用は、葺き替えや重ね葺きで使用する屋根材や、塗装で使う塗料のグレードによって大きく変動します。

葺き替えや重ね葺きの場合、屋根材の種類で費用が異なります。頑丈で耐久性の高いガルバリウム鋼板や陶器瓦は、他の屋根材と比べて高額になりがちです。

一方、コロニアル(スレート)やアスファルトシングルは、価格を抑えられます。トタン屋根はさらに安価ですが、耐久性が低い点がデメリットです。

また、耐久性や断熱性に優れた素材は、初期費用は高いものの、長期的に見るとメンテナンス費用を抑えられるため、コストパフォーマンスに優れています。

塗装工事でも、塗料のグレードによって耐久性が変わり、価格が変動します。予算や目的に応じて、素材のメリット・デメリットを考慮して選びましょう。

足場設置の範囲

屋根リフォームでは、作業の安全確保のために足場の設置が必須であり、この費用も全体費用を大きく左右します。

特に、屋根の傾斜が急な(勾配がきつい)場合、職人が安全に作業するため、通常の足場に加え屋根足場を設置しなければなりません。

屋根足場が必要になると、その分の費用が追加されるため、全体費用が高くなりやすいでしょう。また、傾きが急な屋根は、平坦な屋根よりも施工に時間がかかるため、工賃が高くなる要因にもなります。

ご自宅の屋根の傾斜が急な場合は、事前に業者に見積もりを作成してもらい、費用を把握しておくことをおすすめします。

依頼するリフォーム会社

屋根リフォーム費用は、依頼する業者によっても差が出ます。そのため、相見積もり(複数リフォーム会社への見積もり依頼)が重要です。

リフォーム会社による費用の違いは、主に以下の点から生じます。

  • 大手リフォーム会社:
    手厚い接客などサービスが充実している反面、広告費や人件費が加算されるため、一般的に費用が高額になりがちです。
  • 地域の工務店や小規模な会社:
    大手に比べて広告費や人件費がかからないので、同じ工事でも大手に比べ費用を抑えられる場合が多いです。

地元で施工実績が豊富なリフォーム会社を選ぶと、口コミや評判で施工力を判断しやすく、失敗を防ぎやすいでしょう。

地域で長く活動している業者は、地域特有の環境に合わせた施工や提案に優れており、何かトラブルがあった際にもすぐに対応してもらえる可能性が高いです。

価格だけでなく、施工スピードやアフターサービスの質も含め、サービス内容を総合的に比較することが大切です。見積もりの段階で、詳細な説明や具体的な提案があるか確認しましょう。

「どの業者を選べばよいかわからない」という場合は、複数の見積もりを一度に依頼できる見積もり比較サイトを利用するのもおすすめです。

屋根リフォームの費用を抑える方法

屋根リフォームの費用相場を把握したら、次は費用をできるだけ抑えるための具体的な方法を見ていきましょう。

ここでは、賢くリフォームを進めるために知っておきたい5つのポイントをご紹介します。

複数会社で見積もりを比較する

費用を抑えるために最も重要なのが、複数の業者から見積もりを取って比較する「相見積もり」です。

同じ工事内容でも、業者によって費用には数十万円の差が出ることは珍しくありません。

相見積もりをすることで、適正な価格を把握でき、不当に高額な請求を防げます。また、業者の提案内容や対応の丁寧さも比較できるため、一石二鳥です。

見積もりの比較は手間がかかりますが、無料で利用できる見積もり比較サイトなどを活用すれば、効率よく検討できます。

外壁塗装・ベランダ補修と同時施工する

屋根リフォームを行う際、外壁塗装やベランダ防水などの他の外装工事を同時に施工すると、費用を抑えることができます。

これは、屋根工事の際に必ず必要となる足場を、外壁やベランダの工事でも共通して使用できるためです。

足場代は工事費用全体の10〜20%を占めることも多く、その費用を一度で済ませられるのは大きなメリットです。

将来的に外壁塗装も検討しているなら、屋根リフォームとまとめて実施することをおすすめします。

火災保険が適用されるか調べる

屋根の破損が火災保険の補償対象となる自然災害(台風、強風、ひょう、雪など)が原因の場合、リフォーム費用の一部または全額が保険でまかなえる可能性があります。

風災補償(ふうさいほしょう)の対象となることが多いですが、契約内容を確認しましょう。

ただし、保険が適用されるのは災害による破損のみで、経年劣化による修理は対象外です。

まずはリフォーム会社に相談し、現地調査で破損原因を特定してもらい、保険会社に申請してみましょう。

定期的に点検をする

リフォーム費用を最も抑える根本的な方法は、定期的に屋根の点検を行うことです。

痛みのサインが出始めた軽微な段階で補修すれば、少額な費用で済み、工事日数も短くて済みます。

痛みを放置すると、大規模な葺き替え工事や雨漏りで傷んだ部位の補修が必要になり、費用が跳ね上がってしまいます。

特に、築10年を経過したら、最低でも5〜10年ごとに専門家による点検を受けることをおすすめします。

補助金を活用する

お住まいの地域によっては、特定の条件を満たす屋根リフォームに対して、自治体が補助金や助成金制度を設けている場合があります。

例として、省エネ性能を高める(遮熱塗料の使用など)工事や、耐震性を高める工事が対象となるケースが多いです。

ただし、補助金制度には申請期間や予算、対象工事などの厳しい条件があります。

リフォーム計画を立てる前に、お住まいの自治体のホームページやリフォーム会社に確認し、活用できる制度がないか調べてみましょう。

屋根リフォームの会社選びのポイント

屋根リフォームの費用を抑える方法を解説しました。ここからは、屋根リフォームの工事を依頼するためにどのような業者を選ぶべきかを解説していきます。

見積もり書や説明が分かりやすい会社を選ぶ

リフォーム会社を選ぶ際に、相見積もりで工事金額を比較する方は多いでしょう。しかし、金額だけで判断しないことが重要です。

本当に信頼できるリフォーム会社は、見積もり書の内容が分かりやすく、詳細を丁寧に説明してくれます。

具体的には、どのような工事を行うのか、そのメリットやデメリット、今後のメンテナンス方法など、詳細を隠さずに伝えてくれるかを確認しましょう。

費用相場を把握しておくことは大切ですが、現状の屋根に適した工事を提案し、その内容を丁寧に説明してくれるかどうかを業者選びのポイントにする方が失敗を防げます。

知識・経験が豊富な業者を選ぶ

屋根リフォームを失敗しないためには、屋根工事を得意としている会社に依頼することが大切です。知識や経験が少ない会社は、屋根の現状に適した工事方法や内容を提案できません。結果として、必要な補修がされず、後からトラブルになる可能性があります。

依頼するリフォーム会社が屋根工事に関する知識と経験が豊富かどうか、以下の点で確認しましょう。

  • 施工実績
  • 資格・許可
  • 口コミ・評判

施工事例では、会社のホームページの施工事例を見て、屋根工事の実績があるか確認しましょう。また、必要な資格や建設業許可を持っているかも判断基準になります。さらに、実際に依頼した人の口コミや評判も参考にすると良いでしょう。

担当者が屋根工事の知識に乏しく、工事自体を下請け業者に丸投げするような会社は避けた方が安心です。

保証が充実している会社を選ぶ

屋根リフォームでは、工事後の万が一に備えて保証が充実しているかを契約前に確認することが重要です。

一般的に、部分的な補修程度であれば保証がないことが多いですが、屋根の葺き替えやカバー工法といった大規模な工事には保証が付くことがほとんどです。

保証を選ぶ際、年数だけを重視するのは危険です。一番重要なのは、保証の内容をしっかり確認することです。

例えば、「雨漏りした場合に保証してくれるのか」や「どのような場合に保証の対象外となるのか」などを細かく確認しましょう。保証内容に納得してから業者を選ぶことで、将来的な不安を解消できます。

現地調査の丁寧さを確かめる

優良業者を見極める重要なポイントとして、現地調査の丁寧さが挙げられます。

信頼できる会社は、建物の正確な状態を把握するために、実際に屋根に登ったり、ドローンを使ったりして、丁寧に屋根の状態を確かめてくれます。

調査の結果、どのような劣化状態にあるのかを、写真や動画を用いて具体的に説明してくれるかを確認しましょう。

口頭の説明だけでなく、視覚的に現状を共有してくれる業者は、現状把握をしっかり行っている証拠であり、安心して工事を任せられます。

屋根リフォームで失敗しないための注意点

屋根リフォームを検討する際、費用や会社選びのポイントと同時に、知っておくべき注意点があります。

これらの情報を知らずに工事を進めてしまうと、思わぬトラブルや追加費用が発生し、リフォームが失敗に終わってしまうかもしれません。

ここでは、後悔のないリフォームを実現するために、特に重要な4つの注意点を確認しておきましょう。

業者とはその場ですぐに契約しない

突然自宅を訪れる訪問業者には、すぐに契約しないよう細心の注意が必要です。

訪問業者の中には、「屋根が壊れている」「このままだと大変なことになる」などと不安を煽り、その場で契約を急かしてくる業者がいます。

悪質な業者の手口としては、以下のような例があります。

  • 「無料点検」で屋根をわざと壊す
  • 相場よりはるか高い見積もりを提示する
  • 「火災保険で全額まかなえる」と断言する

その場ですぐに契約せず、一旦冷静になりましょう。必ず他の業者とも見積もりを比較し、自分にとって最適なリフォーム会社を慎重に選ぶことが大切です。

もし悪質な業者と契約してしまっても、8日以内なら無条件で解約できる「クーリング・オフ制度」があるので、不安なときは、すぐに消費者ホットライン(188)へ相談しましょう。

古い屋根はアスベスト含有の可能性がある

古い建物の場合、屋根材にアスベスト(石綿)が含有している可能性があります。

アスベストは健康被害を受ける恐れがあるため、もし含有が確認された場合、法に基づいた事前調査や、通常の費用とは別に特別な撤去・処分費用が必要になるケースがあります。

アスベストの知識がないまま自分で対処したり、専門知識のない業者に工事を依頼したりすることは絶対に避けてください。必ず、アスベスト関連の資格や実績があるリフォーム会社に相談しましょう。

雨天時は原則工事は難しい

屋根工事は、基本的に雨の日は原則として作業ができません。

雨天時の作業は、職人の転倒・落下のリスクが高まり安全性が確保できないためです。

また、仕上がりの品質にも影響が出ます。例えば、塗装工事では雨で塗料が流れ落ちたり、乾燥不良を起こしたりする原因になります。

工事の途中で雨が降ってきた場合は、作業を中断し、屋根を保護する処置が取られます。工事期間が延びる可能性があることをあらかじめ理解しておきましょう。

大規模工事だと確認申請が必要な場合もある

屋根リフォームでは、一般的に役所への事前申請(建築確認申請)が必要になるケースは少ないです。しかし、工事内容が建物の構造部分に影響を与えるような大規模工事の場合は、確認申請が必要となります。

具体的には、以下のような工事が該当する可能性があります。

  • 屋根の下地まで含めた大規模な葺き替え工事
  • 屋根を支える垂木(たるき)や野地板(のじいた)の交換を伴う工事
  • 屋根の形状変更を伴うリフォーム
  • 屋根を広げるなど、増築とみなされる工事

確認申請が必要な工事かどうかは、リフォーム会社に必ず確認してもらいましょう。必要な手続きを怠ると、法律違反となる可能性があるため注意が必要です。

よくある質問(FAQ)

Q.屋根リフォームにはどのような種類がありますか?

A.屋根全体のリフォームなら塗装工事や屋根の重ね葺き、葺き替え、葺き直し工事があります。

部分的なリフォームならコーキング補修やひび割れ補修など、屋根の状態に合わせた工事を行います。

Q.屋根リフォームの費用が変動する要素は何ですか?

A.今の屋根の状態や屋根の素材・グレードなど、さまざまな要素で変わります。

屋根のリフォームを依頼する業者によっても金額が変動するので相見積もりが重要です。

Q.屋根リフォームでの会社選びのポイントを教えてください。

A.見積もりの説明がわかりやすい会社や経験豊富な会社、保証の充実度などさまざまなポイントをチェックすることで業者選びに失敗しにくくなります。

Q.屋根リフォームで失敗しないためにはどうすれば良いですか?

A.訪問業者とはすぐに契約せずに、一旦冷静に考えることが重要です。ご自身が損をしないためにも会社を比較検討することが大切です。

Q.屋根リフォームでは確認申請が必要ですか?

A.屋根塗装工事やカバー工法などでは確認申請は不要です。ただし、屋根の形状を変えたり増築したりする場合は確認申請をしなければなりません。

申請費用もかかってくるため、依頼予定のリフォーム会社に費用を聞いておきましょう。

まとめ

屋根リフォームの費用は、工事内容や屋根の劣化状態によって大きく変動します。

費用を安く抑えるためには、補助金や火災保険の活用、外壁塗装との同時施工が効果的です。

最も重要なのは、複数の業者から相見積もりを取り、適正価格を把握すること、そして信頼できる業者を選ぶことです。

屋根の劣化を放置すると、補修費用がさらに高額になってしまいます。まずは専門会社に無料の点検を依頼し、現状を知ることから始めましょう。

「でもどの会社が良いかわからない…」とお悩みならぜひ私たち「優良工事店ネットワーク」にご相談ください。 リフォーム会社選びの専門機関であるゆうネットなら厳しい審査(合格率10%以下)を通過した優良な工事店を、無料でご紹介します。質の高い技術を適正価格で手に入れることができますよ。

また、ご紹介後の万が一のトラブルに備える「完全保証」など、お客様が安心してリフォームを進められるサポート体制も万全です。

TOP