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執筆:二級建築士 安藤勉
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雨の日になると「洗濯物が乾かない」「洗濯物が溜まってしまう」と悩んでいませんか?
リビングに物干しを置くと邪魔になる。
浴室に干すと、お風呂のたびに移動が必要になる。
このような場合「干す場所がない」だけが原因ではありません。
私たちは20年以上、全国のリフォーム会社の調査や、お客様からのお悩み相談を受けてきました。
その経験をもとに、この記事では、50代、60代から考えたい室内干しスペースの作り方を、洗濯動線まで含めて分かりやすく解説します。
雨の日の洗濯は「干す場所」だけで考えない
室内に洗濯物を干す場合、「どこに物干しを付けるか」と考えがちです。
しかし、本当に見直したいのは、
洗う → 運ぶ → 干す → 取り込む → しまう
という一連の流れです。
干す場所だけ便利になっても、洗濯機から遠かったり、乾いた服を収納する場所が離れていたりすると、結局何度も家の中を移動することになります。
室内干しは「物干しスペース」だけではなく「洗濯動線」を考えることが大切です。
まず確認したい3つの負担
①洗濯物を運ぶのが大変
洗濯機から干す場所までの距離が長いと、濡れた洗濯物を抱えて何度も移動することになります。
特に2階まで運ぶ、廊下を長く移動する、といった動線は、負担になりやすい部分です。
まずは「洗濯機から、いつもの干し場所まで歩いてみる」ことから始めましょう。
②干す場所が生活の邪魔になる
リビングに置き型の物干しを出すと、生活スペースが狭くなります。
くつろぎスペースに洗濯物があると、見た目もよくありません。
また、人がよく通る場所の場合は、邪魔になってしまいます。
③乾いた後の片付けが大変
意外と見落としやすいのが、乾いた後です。
干す場所と収納場所が離れていると、取り込んだ洗濯物を抱えて、また別の場所へ運ぶことになります。
そのため、
「干す場所の近くにたためる場所があるか」
「よく使う衣類を近くに収納できるか」
まで考えておくと、洗濯全体がラクになります。
室内干しスペースはどこに作る?
室内干しの候補は、リビングや広縁、ランドリースペースだけではありません。
洗面所・脱衣室
洗濯機の近くに物干しを設ける方法です。
洗う→干すまでの距離を短くできるのがメリットです。
ただし、洗面所を家族が頻繁に使う場合は、洗濯物が邪魔にならない広さや配置を考える必要があります。
浴室
浴室乾燥機などを利用して、浴室で洗濯物を干す方法です。
専用スペースを新しく作らなくてもよい一方、入浴時には干した洗濯物を移動する必要があります。
「雨の日だけ使う」のか「普段から室内干しする」のかで、向き不向きが変わります。
廊下・窓際・リビングの一角
新しく部屋を作らず、今ある空間を活用する方法です。
室内物干しを必要なときだけ出せるようにすれば、普段は生活スペースとして使えます。
リフォームでは、限られた面積の中で「洗濯専用の部屋を作る」以外の方法も検討できます。
室内干しは「乾きやすさ」も確認する
室内干しでは、スペースを作るだけでなく湿気への対策も必要です。
濡れた洗濯物からは水蒸気が発生するため、換気や除湿を考えずに室内干しをすると、部屋の湿度が上がりやすくなります。
そのため、物干し場所を決めるときは、
- 換気扇が使えるか
- 窓を開けられるか
- 除湿機などを置けるか
- 洗濯物同士の間隔を確保できるか
も確認しましょう。広いランドリールームを作れば乾くとは限りません。
リフォーム前に「洗濯物の動き」を伝える
リフォーム会社に見積りを依頼するときは「ここに物干しを付けたい」とだけ伝えないことです。
例えば、
「洗濯機から干す場所まで遠くて大変」
「雨の日はリビングに物干しを置いている」
「乾いた服を2階まで運ぶのが面倒」
というように、今困っていることを伝えましょう。そのうえで、洗濯機・干す場所・収納場所の位置関係を見てもらいます。
必ずしも大掛かりなランドリールームが必要になることはありません。
今の家でどこを変えれば洗濯がラクになるのかを考えることが、リフォームでは重要です。
まとめ|室内干しは「干す場所」より動線から考える
雨の日の洗濯をラクにするには、室内干しスペースを作るだけでは不十分です。
「洗う→干す→取り込む→しまう」の流れを確認し、移動や片付けの負担を減らせる動線から考えましょう。
リフォーム会社に相談するときも、「ランドリールームが欲しい」と設備から伝えるのではなく、「洗濯のここが大変」と具体的な困りごとを伝えることが大切です。
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