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執筆:二級建築士 安藤勉
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「自宅のブロック塀が古くなってきた」
「地震で倒れないか心配」
「ひび割れがあるけれど、このままで大丈夫?」
このように感じている方もいるのではないでしょうか。
ブロック塀は普段あまり意識しない部分ですが、地震などで倒壊すると、人や車に被害を与える危険があります。
特に道路に面した塀は、倒れると通行を妨げることもあります。
そこで今回は、自宅のブロック塀で確認したいポイントや安全基準、補修・撤去を検討したいケースを分かりやすく解説します。
ブロック塀は地震で倒れることがある
ブロック塀は、地震の揺れや経年劣化によって倒壊することがあります。
特に注意したいのが、
- 塀が高い
- 厚さが不足している
- 控え壁がない
- 基礎に問題がある
- 鉄筋が適切に入っていない
- 大きなひび割れがある
- 塀が傾いている
といった状態です。
見た目だけでは、内部の鉄筋や基礎の状態まで確認できません。
そのため「外観がきれいだから大丈夫」とは限りません。
我が家のブロック塀を10項目でチェック
まずは、道路など安全な場所からブロック塀を確認してみましょう。
1.塀が高すぎないか
補強コンクリートブロック造の塀には、高さの基準があります。
一般的には2.2m以下が基準の一つです。
ただし、2.2m以下なら必ず安全という意味ではありません。
塀の構造や厚さなども含めて確認する必要があります。
2.ブロックの厚さは十分か
ブロック塀には、塀の高さなどに応じた厚さの基準があります。
一般的に、高さ2m以下では10cm以上、高さ2mを超える場合は15cm以上が目安になります。
古い塀では現在とは異なる仕様になっていることもあります。
3.控え壁があるか
高さ1.2mを超える塀では、一定の条件で控え壁が必要です。
控え壁とは、塀から直角に出ている短い壁のことです。
塀が道路側へ倒れるのを防ぐ役割があります。
4.控え壁の間隔は適切か
控え壁があっても、間隔が広すぎると十分な補強にならない場合があります。
一般的な基準では、一定の条件で3.4m以下ごとに控え壁を設けることなどが定められています。
5.塀が傾いていないか
少し離れた場所から塀全体を見てみましょう。
道路側に傾いていたり、一部分だけ傾いていたりする場合は注意が必要です。
自分で押したり揺らしたりして確認するのは危険なのでやめましょう。
6.大きなひび割れがないか
ブロックや目地にひび割れがないか確認します。
小さなひび割れだけで危険とは判断できませんが、
- 大きなひび割れ
- 縦方向に続くひび割れ
- 目地の大きな開き
- ブロックのずれ
などがある場合は、専門家に確認してもらいましょう。
7.ブロックがずれていないか
一部分だけ前に出ている、上の段がずれているなどの状態がないか確認します。
地震や地盤の変化によって、塀が変形している可能性があります。
8.鉄筋が露出していないか
ブロック塀には鉄筋が入っています。
鉄筋が露出している場合は、内部まで錆びている可能性があります。
鉄筋の配置や状態は外から判断しにくいため、気になる場合は専門家に調査を依頼しましょう。
9.基礎に問題がないか
ブロックを支える基礎も重要です。
基礎のひび割れや沈下、塀との間の隙間などがないか確認しましょう。
地盤が沈んでいる場合は、ブロック塀だけでなく周囲の地盤も含めた確認が必要です。
10.かなり古い塀ではないか
設置してから何十年も経っている場合は注意が必要です。
ブロックや目地の劣化だけでなく、鉄筋の錆や基礎の状態にも問題が生じている可能性があります。
「いつ設置したか分からない」という場合も、一度専門家に相談すると安心です。
ブロック塀には安全基準がある
建築基準法施行令では、補強コンクリートブロック造の塀について、
- 高さ
- 厚さ
- 鉄筋
- 控え壁
- 基礎
- 根入れ
などの基準が定められています。
ただし、塀の高さや構造によって適用される条件は異なります。
そのため、
「高さが2.2m以下だから大丈夫」
と単純に判断することはできません。
また、現在の基準を満たしている場合でも、地震で絶対に倒れないという意味ではありません。
経年劣化や地盤の変化なども確認する必要があります。
こんなブロック塀は専門家に相談
次のような状態なら、早めに専門家へ相談しましょう。
- 塀が傾いている
- 大きなひび割れがある
- ブロックがずれている
- 鉄筋が露出している
- 基礎に大きなひびがある
- 控え壁がない
- 高さが2.2mを超えている
- 構造や設置時期が分からない
- 地震後に状態が変わった
特に道路に面した塀は、倒壊した場合に第三者へ被害を与える可能性があります。
「少し気になる」という段階でも確認しておくと安心です。
古いブロック塀は撤去やフェンスへの変更も選択肢
ブロック塀の状態によっては、補修だけでなく撤去や作り直しを検討します。
例えば、
- ひび割れを補修する
- 一部のブロックを交換する
- 控え壁を設置する
- 塀を低くする
- ブロック塀を撤去する
- フェンスに交換する
などの方法があります。
劣化が進んでいる場合は、部分的に補修するよりも、撤去してフェンスなどに変更したほうが安全性を確保しやすいケースもあります。
ブロック塀の撤去に補助金が使えることも
自治体によっては、危険なブロック塀の撤去や改修に補助制度を設けています。
ただし、対象となる塀や工事、補助金額などは自治体によって異なります。
ブロック塀の撤去を検討している場合は、工事を依頼する前に、お住まいの自治体へ確認してみましょう。
地震後はブロック塀に近づかない
地震後は、塀が一見無事に見えても内部が損傷している可能性があります。
傾いている塀や大きなひび割れがある塀には、近づかないようにしましょう。
「少し押して確認してみよう」
とするのも危険です。
安全を確認できるまでは、塀から距離を取ることが大切です。
補修や撤去は専門家に相談しよう
ブロック塀の安全性は、外観だけでは判断できないことがあります。
特に、
「鉄筋がどう入っているか分からない」
「基礎が見えない」
「かなり古い塀である」
という場合は、自分だけで安全と判断しないほうが安心です。
専門家に現地を確認してもらい、
「補修で済むのか」
「低くしたほうがよいのか」
「撤去したほうがよいのか」
を相談しましょう。
工事を依頼するときは、なぜその工事が必要なのか、具体的に説明してくれる会社を選ぶことも大切です。
ここまでの内容は、塗装会社選びで確認したいことの一部です。
建設業許可・自社施工・見積り・保証の【4つの基準】をあわせて見ると、会社を判断しやすくなります。
リフォーム会社にも、塗装会社にも共通する会社選びの基本を、順番に知りたい方はこちらをご覧ください。
まとめ
ブロック塀は、地震などで倒壊すると、人や通行人に被害を与える可能性があります。
まずは、
- 高さ
- 厚さ
- 控え壁
- ひび割れ
- 傾き
- ブロックのずれ
- 鉄筋
- 基礎
- 根入れ
- 築年数
などを確認してみましょう。
特に、塀が傾いている、大きなひび割れがある、鉄筋が露出しているといった場合は注意が必要です。
建築基準法にはブロック塀の高さや厚さ、鉄筋、控え壁、基礎などについて基準があります。
ただし、基準を満たしているかだけで現在の安全性を判断することはできません。
古い、傾いている、ひび割れがあるなど、少しでも不安があれば専門家に確認してもらいましょう。
必要に応じて補修や撤去、フェンスへの変更などを検討することが、地震による倒壊被害を防ぐことにつながります。
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