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執筆:二級建築士 安藤勉
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「セメント瓦は何年くらい使えるの?」
「古いセメント瓦の屋根は交換した方がいい?」
「塗装すればまだ使えるのか知りたい。」
セメント瓦について、このようなご相談をいただくことがあります。
セメント瓦は、以前多くの住宅で使用されていた屋根材です。
瓦のような重厚感があり、耐久性にも優れた屋根材として普及しました。
しかし、現在では新築住宅で使われることは少なくなり、築年数が経過した住宅で見かけることが多くなっています。
私たちは20年以上、全国のリフォーム会社選びに携わってきました。
その中で感じるのは、セメント瓦は「瓦だから長持ちする」と考えるのではなく、適切な時期にメンテナンスすることが大切だということです。
今回は、セメント瓦の寿命や劣化症状、必要なメンテナンスについて解説します。
セメント瓦の寿命は30〜40年程度が目安
セメント瓦の寿命は、一般的に30〜40年程度が目安です。
ただし、実際の寿命は、
- 製造時期
- 塗装状態
- 施工方法
- 屋根下地の状態
- 周辺環境
によって変わります。
セメント瓦は表面に塗装が施されており、その塗膜によって屋根材を保護しています。
そのため、塗装が劣化すると、徐々に屋根材自体の劣化につながります。
セメント瓦と陶器瓦は別物
注意したいのは、セメント瓦と陶器瓦は同じ「瓦」でもメンテナンス方法が違います。
陶器瓦は、粘土を焼いて作られており、表面の釉薬(ゆうやく)によって防水性を保っています。
一方、セメント瓦はセメントを主原料として作られており、表面の塗装によって防水性を維持しています。
つまり、
陶器瓦=基本的に塗装不要
セメント瓦=定期的な塗装が必要
という違いがあります。
「瓦だから塗装はいらない」と考えると、劣化を進めてしまう可能性があります。
セメント瓦で見られる主な劣化症状
色あせや塗膜の劣化
セメント瓦では、年月が経つと表面の塗装が劣化します。
色あせや表面のツヤがなくなってきた場合は、メンテナンスを検討する時期です。
塗膜がなくなると、セメント瓦が雨水を吸収しやすくなります。
コケや藻が発生する
防水性能が低下すると、屋根表面にコケや藻が発生することがあります。
特に日当たりが悪い場所や湿気が多い地域では注意が必要です。
瓦のひび割れや欠け
セメント瓦は経年劣化によって、ひび割れや欠けが発生することがあります。
割れた瓦を放置すると、雨水が入り込む原因になります。
瓦のズレや浮き
強風や経年劣化によって、瓦がズレたり浮いたりすることがあります。
ズレがある場合は、雨漏りにつながる可能性があるため点検が必要です。
セメント瓦は塗装で寿命を延ばせる?
セメント瓦は、状態が良ければ塗装によって寿命を延ばせます。
塗装の目的は、
- 防水性能の回復
- 屋根材の保護
- 美観の改善
です。ただし、
- 瓦の割れが多い
- 雨漏りが続いている
- 下地まで傷んでいる
場合は、塗装だけでは十分な効果が期待できません。
屋根材の状態を確認したうえで、適切な工事を選ぶことが大切です。
セメント瓦のメンテナンス時期の目安
築10〜15年頃
表面の塗装劣化が始まる時期です。
この時期に点検を行い、状態によっては塗装を検討します。
築20〜30年頃
本格的なメンテナンスを考える時期です。
- 屋根塗装
- 瓦補修
- 漆喰補修
- 棟部分の確認
などを行います。
築30〜40年以上
屋根全体の劣化が進んでいる可能性がありますので、瓦の状態によっては、葺き替えが必要です。
屋根の葺き替えなら、軽量の金属瓦がおすすめです。
セメント瓦で注意したい棟部分の劣化
屋根材だけでなく、棟部分も確認が必要です。
棟部分では、
- 漆喰の劣化
- 棟瓦のズレ
- 固定部分の劣化
などが起こることがあります。屋根の不具合は、瓦そのものだけが原因とは限りません。
点検では、屋根全体を確認してもらうことが大切です。
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リフォーム会社を選ぶときは、建設業許可・自社施工・見積り・保証の【4つの基準】の4つが特に重要だと考えています。
会社選びについて順番に知りたい方は、こちらをご覧ください。
古いセメント瓦は交換した方がいい?
築年数が経過したセメント瓦では、「塗装で済むのか」「屋根を交換した方がいいのか」判断に迷うことがあります。
判断するポイントは、
- 瓦の状態
- 下地の傷み
- 雨漏りの有無
- 今後何年住む予定か
です。
例えば、瓦の状態が良く下地にも問題がなければ、塗装で対応できる場合があります。
一方で、劣化が進んでいる場合は、葺き替えを検討した方が安心です。
屋根工事は見積り内容を比較することが大切
セメント瓦のメンテナンスでは、会社によって提案内容が変わることがあります。
例えば、「塗装で十分」という会社もあれば、「葺き替えが必要」という会社もあります。
判断するためには、
- なぜその工事が必要なのか
- 屋根の状態はどうなのか
- 費用と耐久性のバランス
を確認することが大切です。
見積りの比較方法について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
まとめ|セメント瓦は塗装メンテナンスが重要
セメント瓦の寿命は、一般的に30〜40年程度が目安です。
ただし、陶器瓦とは違い、セメント瓦は表面の塗装によって防水性を維持しています。
そのため、
- 色あせ
- コケや藻
- ひび割れ
- 瓦のズレ
などの症状があれば、早めに点検することが大切です。
また、屋根材だけでなく、棟部分や下地の状態も確認する必要があります。
築年数だけで判断せず、現在の屋根の状態に合ったメンテナンスを選びましょう。
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