【この記事は約3分で読めます】
執筆:二級建築士 安藤勉
→詳しいプロフィールはこちら
フローリングリフォームで複数の会社から見積りを取ったものの、「金額がバラバラで、どれが適正なのか分からない」と悩む方は少なくありません。
私たちは20年以上にわたり、全国のリフォーム会社の調査や、お客様からのご相談をお受けしてきました。
その中でも、「見積りを比較したけれど、何が違うのか分からない」というご相談は非常に多く寄せられます。
「一番安い会社に頼めばいいの?」
「高い会社の方が安心なの?」
このような疑問を持つのは自然なことです。
実は、フローリングリフォームの見積りは金額だけでは比較できません。
今回は、見積り比較が難しい理由と、確認したいポイントを建築士の視点から分かりやすく解説します。
見積り比較が難しい理由は2つあります
見積りの金額が違う理由はさまざまですが、大きく分けると次の2つです。
- 商品や工事内容が違う
- 会社によって価格が変わる
この2つを確認しないまま金額だけを比較すると、本当に自分に合った会社を選ぶことは難しくなります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
① 商品や工事内容が同じか
まず確認したいのは、見積りの内容が同じ条件になっているかです。
フローリングリフォームの見積りは、大きく分けると「商品」と「工事内容」で構成されています。
そのため、この2つが同じ条件になっていなければ、金額だけを比較しても正しく判断することはできません。
例えば、商品の違いは比較しやすい部分です。見積書や商品の仕様書を見ると、
- フローリングの商品名
- 材質(無垢・複合フローリングなど)
- 厚み
- 表面仕上げ
- 傷や汚れへの強さ
などが記載されていることが多く、一つずつ見比べることで違いが分かります。
一方で、工事内容は一般の方には分かりにくい部分です。例えば、「フローリング工事」と書かれていても、
- 今の床を剥がして新しく張り替える工事
- 今の床の上から新しい床材を重ねて張る「上張り工法」
では、工事内容も費用も大きく変わります。また、
- 床下地を補修・調整してからフローリングを張る工事
- 床下地はそのままで、フローリングだけを張る工事
でも、工事方法や費用は異なります。さらに、床鳴りの原因によっては、フローリングを張り替えるだけでは改善しないこともあります。
また、床が傾いている場合は、水平になるよう床下地を調整する工事が必要になることもあります。
床下地の作り方は、建物が建てられた時代や施工方法によって異なります。
そのため、現場の状況によっては、下地の補修や調整が必要になり、工事内容や費用が変わることもあります。
見た目は同じフローリングに仕上がっても、下地をどこまで補修・調整するかによって、工事の品質や耐久性にも違いが出ます。
このように、同じような見積書に見えても、実際の工事内容が異なることは珍しくありません。
そのため、まずは「どの商品を使い、どこまで工事を行う見積りなのか」を比較することが大切です。
② 会社によって価格が違う理由
商品や工事内容が同じでも、会社によって見積金額が変わることがあります。
例えば、従業員が何十人もいる大きな会社と、数人で運営している地域密着の会社では、会社を維持するために必要な経費が異なります。
また、どのような仕組みで工事を行う会社なのかによっても価格は変わります。例えば、
- 自社で工事や現場管理を行う「工事会社」
- 営業や窓口を担当し、工事や現場管理は協力会社が担当する「リフォーム営業会社」
では、同じ工事内容でも価格が異なることがあります。
もちろん、大きな会社だから高い、小さな会社だから安いというわけではありません。
会社の規模や運営方法、広告費や店舗運営費などによって必要な経費が異なるため、同じ工事内容でも見積金額に差が出ることがあります。
価格だけで、安い見積りが悪い、高い見積りが良いとは一概には言えません。
大切なのは、「どんな商品を使い、どこまで工事を行う見積りなのか」を理解したうえで比較することです。
会社によってリフォーム費用が変わる理由や、会社選びのポイントについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
見積り比較で迷った時の判断方法
見積書は専門用語も多く、一般の方が内容の違いを判断するのは簡単ではありません。
見積書の内容が分からない時は、比較している会社の担当者へ他社の見積書を見せながら、違いを確認することも一つの方法です。
その際は、比較している会社の中から最も信頼できそうな会社へ、
「この見積りとの違いは何ですか?」
「どこまで工事を行う内容ですか?」
「この金額になる理由を教えてください。」
と聞いてみることをおすすめします。特にフローリングリフォームは、
- 「上張り工法なのか」
- 「張り替え工事なのか」
- 「床下地を補修・調整してから張るのか 」
- 「フローリングだけを張るのか 」
によって、工事内容や費用が大きく変わります。
また、床鳴りや床の傾きがある場合は、その原因と、どのような方法で改善するのかも確認しておくと安心です。
見積書だけでは分からない内容もありますので、納得できるまで説明を受けたうえで比較することが大切です。
丁寧に説明してくれる会社であれば、内容を理解しやすくなるだけでなく、その会社の考え方や対応姿勢も分かります。
見積書を比較することも大切ですが、その違いを分かりやすく説明してくれる会社かどうかも、会社選びでは大切なポイントです。
リフォームの依頼先で失敗を防ぐためには、会社選びも大切です。
リフォーム会社を選ぶときは、建設業許可・自社施工・見積り・保証の【4つの基準】の4つが特に重要だと考えています。
会社選びについて順番に知りたい方は、こちらをご覧ください。
まとめ
フローリングリフォームの見積り比較が難しいのは、商品や工事内容、会社によって価格が変わるためです。
比較する時は、まず「どんなフローリングを使うのか」「どこまで工事を行うのか」が同じ条件になっているか確認しましょう。
特に、床下地の補修や調整をどこまで行うかによって、工事費だけでなく、仕上がりや長持ちしやすさにも違いが出ることがあります。
価格だけで判断するのではなく、「なぜこの金額になるのか」を納得できるまで説明してくれる会社を選ぶことが、満足できるフローリングリフォームにつながります。
リフォーム会社選びで迷う方へ
リフォームで失敗しないための知識は、無料冊子「青本・赤本」にもまとめています。

※NHKでも紹介された冊子です
※累計100万部発行