【この記事は約3分で読めます】
執筆:二級建築士 安藤勉
→詳しいプロフィールはこちら
夫婦2人の暮らしになって、
「寝室は今のままでいいのかな?」
と考えることはありませんか?
若い頃は気にならなかったことでも、年齢を重ねると、いびきや就寝時間、室温の好みなどが気になることがあります。
「夫婦だから同じ寝室」という考え方もありますが、夫婦それぞれが快適に眠れる環境をつくることも大切です。
一方で、別々の寝室にするために、大がかりなリフォームが必要とは限りません。
今回は、50代から考えたい夫婦の寝室について、同室・別室それぞれのメリットと、リフォームでできる工夫を紹介します。
夫婦でも睡眠環境の好みは違う
一緒に暮らしている夫婦でも、眠り方の好みは同じとは限りません。
例えば、
- いびきが気になる
- 就寝時間が違う
- 起床時間が違う
- 暑がりと寒がりで温度の好みが違う
- 部屋を暗くしたい、少し明るいほうがいい
- 寝る前にテレビや読書をしたい
- 夜中に起きる回数が違う
などがあります。
若い頃は我慢できていたことでも、年齢を重ねると気になってくる場合があります。
そのため、寝室についても「夫婦だから一緒」と決めるのではなく、2人が快適に眠れる方法を考えることが大切です。
夫婦同室のメリット・デメリット
会話する時間をつくりやすい
同じ寝室なら、寝る前に自然と会話する時間ができます。
夫婦で過ごす時間を大切にしたい場合は、同室のメリットといえるでしょう。
お互いの変化に気づきやすい
同じ部屋で寝ていれば、夜中に起きたときなど、お互いの変化にも気づきやすくなります。
体調の変化などがあったときに、すぐ気づけるという安心感もあります。
部屋を有効に使える
寝室を1部屋にまとめれば、もう一つの部屋を収納や趣味の部屋などに使えます。
住宅の広さに余裕がない場合は、同室のほうが間取りを使いやすいこともあります。
睡眠環境が合わないことも
一方で、
「夫のいびきで眠れない」
「妻は暑がり、夫は寒がり」
「寝る時間が違って眠りを妨げられる」
といった問題があれば、同室が負担になることもあります。
夫婦別室のメリット・デメリット
自分に合った環境で眠れる
別室なら、室温や照明、就寝時間などを自分の好みに合わせられます。
いびきや寝返りなど、相手の睡眠による影響も受けにくくなります。
就寝時間が違っても気にならない
例えば、
・夫は22時に寝る。
・妻は23時までテレビを見る。
というように生活リズムが違っていても、別室ならお互いに気を使う必要がありません。
部屋が必要になる
別室にする場合は、それぞれに寝る場所が必要です。
現在の間取りによっては、部屋が足りないこともあります。
その場合は、空いた子ども部屋などを活用する方法があります。
「同室か別室」の二択にしなくてもいい
夫婦の寝室は、完全に一緒か完全に別かの二択ではありません。
ベッドを離して置く
同じ部屋でも、ベッドを少し離すことで、お互いの動きが気になりにくくなる場合があります。
間仕切りを設ける
家具や収納、間仕切りなどを使って、同じ部屋の中にそれぞれのスペースをつくる方法もあります。
引き戸で2部屋に分けられるようにする
大きな部屋をリフォームして、必要なときだけ2部屋として使えるようにする方法もあります。
普段は開けて広く使い、眠るときは閉めることができます。
将来、夫婦それぞれの生活スタイルが変わっても対応しやすい間取りです。
寝室リフォームで確認したいポイント
寝室をリフォームするなら、ベッドを置く場所だけを考えてはいけません。
ベッド周りのスペース
ベッドを置いた後に、通路が狭くならないか確認しましょう。
将来、歩行を補助する必要が生じた場合なども考え、できるだけ余裕を持たせておくと安心です。
照明
寝室では、照明の位置も重要です。
ベッドに入ってから消灯できるようにしたり、夜中にトイレへ行くときに足元を照らせる照明を設置したりする方法があります。
コンセント
スマートフォンや照明など、ベッド周辺で使う機器を確認して、必要な場所にコンセントを設置しましょう。
リフォーム後に「ここにも欲しかった」とならないよう、使い方を具体的に考えることが大切です。
収納
寝室に衣類などを収納するなら、クローゼットの位置も確認しましょう。
夫婦別室にする場合は、それぞれの部屋に必要な収納量が変わることもあります。
エアコンや温度管理も考える
夫婦で室温の好みが違う場合は、エアコンの位置や容量も確認しましょう。
同じ部屋で寝る場合は、一方が暑く感じ、もう一方が寒く感じることもあります。
その場合は、寝具を変える、風が直接当たらないようにするなど、リフォーム以外の方法もあります。
別室にする場合は、それぞれの部屋で温度を調整できます。
ただし、部屋が増えれば冷暖房する場所も増えます。
快適さだけでなく、光熱費や断熱性も含めて考えることが大切です。
50代からは「将来の使い方」も考える
50代、60代で寝室をリフォームするなら、今の生活だけでなく、将来の使い方も考えてみましょう。
例えば、
「今は夫婦同室でいい」
と思っていても、将来は生活リズムが変わるかもしれません。
逆に、今は別室でも、将来は1階の同じ寝室で生活するほうが安心になる場合もあります。
そのため、
「今の正解」を固定しすぎないこと
も重要です。
引き戸で仕切れるようにするなど、将来変更できる間取りにしておけば、生活スタイルが変わっても対応しやすくなります。
寝室を1階に移すことも選択肢
50代・60代から寝室を見直す場合は、階数についても考えてみましょう。
現在2階で寝ているなら、
「将来、階段を使わずに生活できるか?」
を一度確認してみてはいかがでしょうか。
1階に空いた部屋があれば、将来の寝室として使える可能性があります。
ただし、今すぐ2階から移る必要があるとは限りません。
「将来は1階で寝る」という選択肢を残しておくことも、これからの住まいを考えるうえで大切です。
夫婦の寝室は「どちらが正解」ではない
夫婦の寝室は、同室が正解、別室が正解というものではありません。
大切なのは、2人が無理なく快適に眠れるかです。
いびきや就寝時間、温度の好みなどで眠りにくさを感じているなら、寝室の使い方を見直してみましょう。
大がかりな間取り変更をしなくても、ベッドの位置や照明、収納、間仕切りなどを変えるだけで改善できる場合があります。
それでも難しい場合は、空いた子ども部屋を活用したり、間取りを変更したりする方法があります。
まとめ
夫婦2人の寝室は、必ずしも一緒である必要はありません。
同室には、
- 会話する時間をつくりやすい
- お互いの変化に気づきやすい
- 部屋を有効活用できる
というメリットがあります。
一方、別室には、
- 自分に合った温度で眠れる
- 就寝時間が違っても気にならない
- いびきなどの影響を受けにくい
というメリットがあります。
また、完全な同室・別室だけでなく、間仕切りや引き戸を使って柔軟に使える寝室にする方法もあります。
50代・60代は、これからの生活を考えて住まいを見直すのに適した時期です。
「夫婦だから同じ寝室」と決めるのではなく、お互いが快適に眠れる環境とは何かを考えてみましょう。
寝室リフォームは、部屋をきれいにするだけではありません。
これから長く暮らす家だからこそ、夫婦それぞれの生活リズムや将来の変化に合わせて、無理なく使える寝室を考えることが大切です。
会社選びで迷う方へ
リフォームで失敗しないための知識は「青本・赤本」にまとめています。

※NHKでも紹介された冊子です
※累計100万部発行