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執筆:二級建築士 安藤勉
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キッチンやお風呂、洗面台、トイレのリフォームを検討している方の中には、「設備を新しくすれば配管も新しくなる」と思っている方もいるかもしれません。
しかし実際には、設備を交換しても水道や排水管の多くがそのままのケースが少なくありません。
私たちは全国で20年以上、リフォーム会社の審査や、お客様からのご相談をお受けしてきました。
その中でも、
「キッチンは新しくなったのに数年後に漏水した」
「お風呂を交換したのに古い配管が原因でトラブルになった」
というご相談は珍しくありません。
今回は、水まわりリフォームで配管交換は必要なのか、交換を検討した方が良いケースや確認したいポイントについて説明します。
設備を交換しても配管は残ることがある
まず知っておきたいのは、設備と配管は別のものだということです。
例えばキッチンリフォームでは、
- キッチン本体
- 水栓
- レンジフード
などは新しくなります。
しかし、壁の中や床下を通っている給水管、給湯管、排水管までは交換しないこともあります。
そのため、「キッチンを交換したから配管も全部新しくなった」と思っていたら、実際には築30年以上の古い配管がそのまま残っていたというケースもあります。
浴室や洗面所、トイレのリフォームでも同じです。
設備交換と配管交換は別工事であることを知っておくことが大切です。
配管交換を検討した方がよいケース
すべての住宅で配管交換が必要というわけではありません。
しかし、次のようなケースでは検討する価値があります。
築30年以上の住宅
住宅の築年数が古くなると、配管も同じように経年劣化します。
特に築30年以上経過している住宅では、配管の状態を確認することをおすすめします。
見た目では問題がなくても、内部でサビや劣化が進んでいる場合があります。
金属製の配管が使われている
古い住宅では、
- 亜鉛メッキ鋼管
- 鉄管
- 銅管
などが使用されていることがあります。これらの配管は長年の使用で腐食やサビが進行することがあります。
現在は樹脂管が主流になっていますが、古い住宅では金属製配管が残っているケースも少なくありません。
過去に漏水したことがある
一度でも配管から水漏れしたことがある住宅は注意が必要です。
部分補修で対応していても、他の箇所でも劣化が進んでいる可能性があります。
そのため、水まわりリフォームのタイミングで配管全体の状態を確認してもらうことをおすすめします。
水まわりをまとめてリフォームする
キッチン、浴室、洗面所、トイレなどをまとめて工事する場合は、配管交換の効率が良くなることがあります。
後から別々に工事するよりも、工事費や手間を抑えられる場合があります。
そのため、水まわりの全面改修では配管交換もあわせて検討されることが少なくありません。
配管交換をしないケースもある
一方で、必ずしも配管を交換しなければならないわけではありません。
比較的新しい住宅
築年数が浅い住宅では、配管の寿命が十分残っていることがあります。
その場合は設備だけ交換する選択もあります。
樹脂管が使用されている
近年の住宅で使われる樹脂管は、サビが発生しません。
耐久性も高く、状態によってはそのまま使用できることがあります。
費用対効果を考える必要がある
配管交換には追加費用が発生します。そのため、
- 残りの耐用年数
- 今後の住まい方
- 予算
などを総合的に考える必要があります。
配管交換が必要かどうかは、住宅ごとに判断が異なります。
追加で費用が発生する事例とは?
リフォームしていると、追加で配管の交換が必要になるケースもあります。
劣化が予想以上に進んでいる
工事前には分からなかった劣化が見つかることもあります。例えば、
- サビによる腐食
- 漏水跡
- 接続部分の劣化
などです。その場合は追加で配管を交換する工事が必要になることがあります。
間違った方法で配管を接続しているケース
以前リフォームした配管の接続方法が間違っていた場合も、追加工事が必要になります。
設備を新しくしても「排水がうまく流れない」「水を使うとトン!と音がする」ケースは設備を新しくしても改善しないケースがほとんどです。
配管交換そのものより事前確認が大切
配管交換が必要かどうかは、住宅ごとに異なります。
本当に大切なのは、「交換するかしないか」ではなく、「なぜ交換が必要なのか」を理解することです。
信頼できる会社は、
- 現在の状態
- 交換するメリット
- 交換しない場合のリスク
を分かりやすく説明してくれます。そのため、価格だけでなく説明内容も確認することが大切です。
後悔しないために確認したい質問
- 「今回どこまで配管を交換しますか?」
- 「古い配管は残りますか?」
- 「配管の材質は何ですか?」
- 「交換しない場合のリスクはありますか?」
- 「今交換を勧める理由は何ですか?」
- 「将来的に交換するとしたらどの程度の費用になりますか?」
こうした質問に対して丁寧に説明してくれるかどうかも、会社選びの判断材料になります。
また、配管交換が見積りに含まれているかどうかも重要な確認ポイントです。
見積りで確認したいポイントは、こちらで詳しく解説しています。
本当の原因は会社選び
配管トラブルで後悔する方の多くは、配管そのものが原因ではありません。実際には、
- 配管が残る説明を受けていなかった
- 交換範囲を理解していなかった
- 見積り内容を確認していなかった
というケースが少なくありません。
信頼できる会社は、「交換した方がいいです」だけではなく、なぜ必要なのかを説明してくれます。
また、「今は交換しなくても大丈夫です」と正直に説明してくれることもあります。
結局のところ、配管交換の判断も会社選びにつながっています。
だからこそ、価格だけでなく、説明の分かりやすさや担当者の対応も確認することが大切です。
中古住宅リフォームで予算オーバーを防ぐためには、会社選びも大切です。
リフォーム会社を選ぶときは、建設業許可・自社施工・見積り・保証の【4つの基準】の4つが特に重要だと考えています。
会社選びについて順番に知りたい方は、こちらをご覧ください。
まとめ|設備だけでなく配管も確認しよう
キッチンや浴室、洗面所、トイレをリフォームしても、配管がそのまま残ることがあります。
そのため、「設備が新しくなる=配管も新しくなる」とは限りません。
築年数や配管の種類によっては、交換を検討した方が良いケースもあります。
一方で、状態によっては交換しなくても問題ない場合もあります。
大切なのは、「配管を交換するべきか」ではなく、「現在の状態を正しく把握すること」です。
後悔しないためには、配管の状態や工事範囲について丁寧に説明してくれる会社を選ぶことをおすすめします。
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