公開:

更新:

災害時にも頼りになる!普段から付き合っておきたい地元の工務店の選び方を解説

【この記事は約5分で読めます】
執筆:二級建築士 安藤勉
→詳しいプロフィールはこちら

地震や台風、大雨などの災害は、いつ起こるか分かりません。

屋根が壊れたり、外壁が傷んだり、雨漏りが発生したりすると、早急な対応が必要になることがあります。

そんなとき、

「どこに修理を頼めばいいの?」
「知らない業者にお願いして大丈夫?」

と困ってしまう方も多いでしょう。

そこでおすすめしたいのが、災害が起きる前から、信頼できる地元の工務店を見つけておくことです。

普段から住宅の状態を見てもらっていれば、いざというときにも相談しやすくなります。

この記事では、災害時にも頼りになる工務店の特徴と、普段から付き合っておきたい地元の工務店の選び方を解説します。

なぜ災害前に工務店を探しておくと安心なの?

災害が発生すると、多くの住宅で修理が必要になります。

そのため、被災地域では工事会社への依頼が一時的に集中することがあります。

普段ならすぐに来てもらえる工務店でも、災害後は対応まで時間がかかる場合があります。

だからこそ、災害が起きてから慌てて探すのではなく、普段から相談できる工務店を見つけておくことが大切です。

例えば、

「以前見てもらった屋根が気になる」

「雨漏りが起きた」

「地震の後に壁にひびが入った」

など、何かあったときに相談する先が決まっていると安心です。

地元の工務店は災害後の相談先として頼りになる

地元の工務店には、その地域の住宅事情を知っているというメリットがあります。

例えば、

  • 地域の気候
  • よく使われている住宅材料
  • 地域の住宅の構造
  • 過去の施工実績
  • 地域特有の雨や風

などについて、経験を持っていることがあります。

もちろん、地元だから必ず優良な工務店とは限りません。

大切なのは、地域に根付いていることに加えて、普段から誠実な対応をしているかです。

災害時だけではなく普段の対応を見る

工務店を選ぶときは、

「災害が起きたときに来てくれるか」

だけを見るのではなく、普段の対応を確認しましょう。

例えば、

「小さな修理でも相談に乗ってくれる」
「質問に分かりやすく答えてくれる」
「不要な工事を勧めない」

といった会社なら、長く付き合いやすいでしょう。

普段の対応には、その会社の姿勢が表れます。

長く付き合える工務店を選ぶ5つのポイント

では、どのような工務店を選べばよいのでしょうか。

特に確認したいのが次の5つです。

1.地域での施工実績がある

まず確認したいのが、地域での施工実績です。

自宅周辺で、

  • 屋根工事
  • 外壁工事
  • 水まわり
  • 内装
  • 増改築

などをどの程度行っているのか確認しましょう。

施工実績が多ければ必ず優良というわけではありません。

しかし、地域で長く仕事をしている会社は、相談先を選ぶうえで一つの判断材料になります。

2.住宅全体を見てくれる

例えば雨漏りが発生した場合、

「雨漏りしている場所だけ直します」

という会社もあります。

もちろん、それで解決するケースもあります。

しかし、雨漏りは原因を特定することが重要です。

屋根だけではなく、外壁や窓まわりなどから雨水が入っている可能性もあります。

部分的な修理だけでなく、原因まで確認してくれる会社を選びましょう。

3.小さな相談にも対応してくれる

長く付き合うなら、小さな相談にも対応してくれる会社がおすすめです。

例えば、

「ドアの閉まりが悪い」

「雨樋から水があふれる」

「外壁にひびがある」

といった小さな不具合です。

こうした相談をきっかけに住宅の状態を把握してもらえば、大きなトラブルの早期発見にもつながります。

4.工事内容を分かりやすく説明する

専門用語ばかりで説明する会社ではなく、一般の方にも分かるように説明してくれる会社を選びましょう。

例えば、

「この部分を補修します」

だけではなく、

「ここから雨水が入っている可能性があるため、この部分を補修します」

と理由まで説明してくれる会社なら安心です。

5.必要以上の工事を勧めない

信頼できる工務店を見分けるうえで、特に重要なのがこのポイントです。

住宅を見てもらった結果、

「今すぐ工事する必要はありません」

と言ってくれる会社は、長く付き合いやすいでしょう。

工事を受注することだけを考えるのではなく、住宅の状態を優先してくれるかを確認しましょう。

「何かあったら連絡してください」と言ってくれる会社は心強い

普段から住宅を見てもらっている工務店なら、

「何かあったら連絡してください」

と相談先を明確にしてくれることがあります。

例えば、

  • 地震の後
  • 台風の後
  • 大雨の後
  • 強風の後

などに住宅の状態を確認してもらえると安心です。

もちろん、災害時の対応範囲は会社によって異なります。

契約前に、

「災害が起きた場合は対応してもらえますか?」

と確認しておきましょう。

災害時の対応について事前に聞いておく

工務店を選ぶ際には、災害時の対応についても聞いておくと安心です。

例えば、

  • 災害後の点検に対応できるか
  • 屋根の応急処置ができるか
  • 雨漏りの応急対応ができるか
  • 電話がつながらない場合の連絡方法
  • 本工事までの応急処置に対応できるか

などです。

ただし、災害直後はすべての依頼にすぐ対応できるとは限りません。

その点も含めて、普段から確認しておきましょう。

「応急処置」と「本格修理」は分けて考える

災害後の住宅修理では、まず安全を確保することが重要です。

例えば、

  • ブルーシートで雨水の侵入を防ぐ
  • 飛散しそうな部材を安全な状態にする
  • 割れた窓を応急的にふさぐ

などです。

その後、住宅の状態を詳しく確認して、本格的な修理を検討します。

信頼できる工務店なら、緊急対応と本工事を分けて説明してくれるでしょう。

災害時の「早い対応」だけで選ばない

災害が起きたときは、

「すぐ来てくれる会社なら安心」

と思うかもしれません。

もちろん、迅速な対応は大切です。

しかし、早く来ることと、適切な工事をすることは別です。

災害直後は、

「今すぐ工事しないと危険」

「今日契約すれば対応できます」

などと急がせる業者には注意しましょう。

必要な応急処置を行ったうえで、落ち着いて本工事を検討することも大切です。

地震後に突然訪問してくる業者については、こちらの記事も参考にしてください。

→ 地震の直後に来る業者は怪しい?信頼できる会社の見分け方【3分】

見積もりは内容まで確認する

工務店に工事を依頼するときは、金額だけで判断しないことも大切です。

見積書には、

  • 工事内容
  • 使用材料
  • 数量
  • 工事範囲
  • 金額
  • 追加工事の条件

などが記載されているか確認しましょう。

「修理一式」だけでは内容が分かりにくいため、分からない部分は質問してください。

質問に対して丁寧に答えてくれるかどうかも、工務店選びの判断材料になります。

普段の小さな修理から付き合ってみる

「いきなり大規模リフォームを依頼するのは不安」

という方もいるでしょう。

その場合は、まず小さな修理や点検から相談してみる方法があります。

例えば、

  • 雨樋の修理
  • 建具の調整
  • 外壁の点検
  • 屋根の点検
  • 水漏れの確認

などです。

実際に相談してみれば、

「説明が分かりやすいか」

「質問に答えてくれるか」

「不要な工事を勧めないか」

などが分かります。

そのうえで、長く付き合える会社か判断するとよいでしょう。

高齢になってからこそ「相談できる会社」があると安心

年齢を重ねると、

「家の不具合があっても、どこに相談すればいいか分からない」

ということも増えてきます。

そんなとき、普段から付き合いのある工務店があれば安心です。

大きなリフォームだけでなく、

「ちょっと気になる」

という段階で相談できます。

結果として、住宅の不具合を早期に発見できることもあります。

地元の工務店選びで確認したいチェックリスト

最後に、工務店を選ぶときに確認したいポイントをまとめます。

✅地域での施工実績がある

✅会社の所在地が明確

✅担当者が丁寧に説明してくれる

✅小さな相談にも対応してくれる

✅工事の必要性を説明してくれる

✅見積書の内容が分かりやすい

✅不要な工事を勧めない

✅災害時の対応について確認できる

✅工事後の保証やアフターサービスがある

✅長く付き合えそうだと感じる

すべてを満たす必要はありません。

複数の会社を比較しながら、自分の家を安心して任せられる会社を探しましょう。

信頼できる工務店は「工事をしない選択」も説明してくれる

工務店選びで最も大切なのは、

「何でも工事する会社」ではなく「必要な工事を見極めてくれる会社」を選ぶことです。

例えば、

「このひび割れは、今すぐ補修しなくても問題ありません」

「屋根はまだ交換する必要はありません」

「今回は部分補修で十分です」

と説明してくれる会社なら、長く付き合いやすいでしょう。

住宅は、一度工事をしたら終わりではありません。

何年、何十年と住み続けるからこそ、困ったときに相談できる工務店を普段から見つけておくことが大切です。

会社選びの流れを知りたい方へ

リフォームの依頼先で失敗を防ぐためには、会社選びも大切です。

リフォーム会社を選ぶときは、建設業許可・自社施工・見積り・保証の【4つの基準】の4つが特に重要だと考えています。

会社選びについて順番に知りたい方は、こちらをご覧ください。

まとめ

地震や台風などの災害は、いつ起こるか分かりません。

災害が起きてから慌てて工務店を探すのではなく、普段から相談できる地元の工務店を見つけておくと安心です。

選ぶときは、

  • 地域での施工実績
  • 分かりやすい説明
  • 小さな修理への対応
  • 必要な工事だけを提案する姿勢
  • 災害時の対応

などを確認しましょう。

特に大切なのは、工事を急がせる会社ではなく、住宅の状態を見て必要な工事を判断してくれる会社を選ぶことです。

普段から住宅を見てもらっていれば、小さな不具合にも早く気付けます。

そして、いざ災害が起きたときにも、

「まず、この工務店に相談しよう」

と思える相手がいることは、大きな安心につながります。

これからも長く住み続ける家だからこそ、リフォームのときだけではなく、普段から付き合える工務店を見つけておきましょう。

TOP