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執筆:二級建築士 安藤勉
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「天窓の周りから雨漏りしている」
「大きな地震の後から天窓が気になる」
「シール材がひび割れているけれど、補修したほうがいい?」
このような悩みを抱えていませんか。
天窓は室内に自然光を取り込める便利な設備です。
一方で、屋根に設置されているため、雨や紫外線の影響を受けやすく、時間が経つと周囲のシール材などが劣化することがあります。
また、地震などで建物が揺れると、天窓と屋根の取り合い部分に負担がかかり、シール材のひび割れや隙間につながることもあります。
今回は、天窓から雨漏りする主な原因と、地震の揺れがシール材に与える影響、メンテナンス方法について解説します。
天窓から雨漏りする主な原因
天窓から雨漏りする原因は、一つとは限りません。
代表的なのは、
- シール材の劣化
- 防水部材の劣化
- 天窓周辺の屋根材の劣化
- 天窓と屋根の接合部の不具合
- ガラスやフレームの破損
- 施工時の防水処理の不具合
などです。
特に築年数が経過した住宅では、天窓そのものだけでなく、周囲の防水部分も含めて確認する必要があります。
シール材はなぜ劣化する?
天窓の周囲には、雨水の侵入を防ぐためにシール材が使われていることがあります。
シール材は時間が経つと、少しずつ弾力を失います。
さらに、
- 紫外線
- 雨や風
- 温度変化
- 地震などによる揺れ
などの影響を受けることで、ひび割れや硬化、剥離が起こることがあります。
シール材が劣化すると、天窓と屋根の接合部分に隙間ができ、そこから雨水が侵入する可能性があります。
地震の揺れでシール材が劣化することもある
天窓は屋根に固定されています。
地震が発生すると、住宅全体が大きく揺れます。
その際、屋根や天窓の周辺にも力が加わります。
天窓と屋根は同じように動くとは限らないため、接合部分に繰り返し負担がかかることがあります。
もともと劣化していたシール材であれば、地震の揺れをきっかけにひび割れが広がったり、接着部分が剥がれたりする可能性があります。
ただし、「地震が起きたから必ず天窓から雨漏りする」というわけではありません。
地震は、経年劣化していた部分を悪化させるきっかけの一つと考えるとよいでしょう。
地震の後は天窓を確認しておこう
大きな地震があった後は、天窓の周辺も確認しておくと安心です。
室内から、
- 天窓の周囲にシミがある
- 天井に水滴が付いている
- クロスが変色している
- 雨が降ると水が垂れる
- 以前なかったカビがある
などの症状がないか確認しましょう。
屋根の上に上がって確認するのは危険なので、無理に自分で確認する必要はありません。
雨漏りしていなくてもシール材を確認
「今は雨漏りしていないから大丈夫」
とは限りません。
シール材に、
- ひび割れ
- 硬化
- 剥離
- 痩せ
- 隙間
などが見られる場合は、今後雨漏りにつながる可能性があります。
特に築年数が経過している天窓は、一度専門家に点検してもらうと安心です。
シール材を打ち直せば直る?
天窓からの雨漏りでは、劣化したシール材を補修する方法があります。
ただし、雨漏りの原因が必ずシール材とは限りません。
例えば、天窓周辺の防水部材や屋根材に問題がある場合、表面だけシール材を打ち直しても雨漏りが再発する可能性があります。
そのため、「雨漏りしているからシールを打ち直す」とすぐに決めるのではなく、まず原因を確認することが重要です。
天窓の雨漏りでは周辺の屋根も確認する
天窓の周辺には、屋根材や防水部材などがあります。
雨水は必ずしも、「雨漏りしている真上」から入っているとは限りません。
屋根の内部を雨水が伝わり、室内の別の場所に出てくることもあります。
そのため、天窓だけを確認するのではなく、周辺の屋根も含めて調査することが大切です。
天窓のメンテナンス方法
天窓の状態によって、必要なメンテナンスは異なります。
シール材の補修
シール材の一部が劣化している場合は、既存の状態を確認したうえで補修する方法があります。
ただし、古いシール材の上から新しい材料を重ねるだけでは、十分な補修にならない場合があります。
防水部分の補修
天窓周辺の防水部材に問題がある場合は、該当部分を補修します。
雨漏りの原因を特定してから工事することが重要です。
天窓そのものを交換
天窓本体が古くなっていたり、フレームやガラスなどに問題があったりする場合は、交換を検討することもあります。
特に築年数がかなり経過している場合は、補修と交換のどちらが適切か比較するとよいでしょう。
「シールを打てば大丈夫」という説明には注意
天窓から雨漏りしているとき、「シールを打てば直ります」と簡単に説明する業者には注意しましょう。
もちろん、シール材の劣化だけが原因なら補修で改善できる場合があります。
しかし、雨漏りには複数の原因が考えられます。
信頼できる業者なら、
「どこから雨水が入っている可能性があるのか」
「なぜこの補修が必要なのか」
を説明してくれるでしょう。
天窓の点検は屋根工事と一緒に行う方法も
屋根の塗装やカバー工法、葺き替えなどを予定している場合は、天窓も一緒に点検してもらいましょう。
屋根工事のタイミングで、
- 天窓周辺のシール材
- 防水部分
- 屋根材との取り合い
- 天窓本体
などを確認できます。
後から別の工事を行うより、屋根工事と同時に必要な補修を検討できる場合があります。
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天窓は「早めの点検」が雨漏り対策になる
天窓の雨漏りは、発生してから対応するよりも、劣化の段階で確認することが大切です。
特に、
- 築年数が経過している
- シール材がひび割れている
- 大きな地震を経験した
- 天窓周辺にシミがある
- 以前より雨漏りが気になる
という場合は、専門家に相談してみましょう。
早めに状態を確認しておけば、部分補修で済む可能性もあります。
まとめ
天窓からの雨漏りは、シール材の劣化だけでなく、防水部材や屋根材、天窓本体など、さまざまな原因が考えられます。
シール材は、紫外線や雨、温度変化などによって徐々に劣化します。
さらに地震で建物が揺れると、天窓と屋根の接合部分に負担がかかり、すでに劣化していたシール材のひび割れや剥離が進むこともあります。
ただし、地震後に雨漏りしたからといって、原因が必ずシール材とは限りません。
「シールを打ち直せば大丈夫」と決めつけず、天窓本体や周辺の屋根、防水部分まで確認することが大切です。
大きな地震の後や築年数が経過した天窓は、雨漏りがなくても一度点検しておくと安心です。
必要な補修なのか、交換したほうがよいのかを確認し、今後も安心して住み続けられる状態を保ちましょう。
天窓を含めた屋根リフォームや修理を検討する場合は、工事内容を丁寧に説明してくれる会社を選ぶことも大切です。
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