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執筆:二級建築士 安藤勉
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子どもが独立して夫婦2人の暮らしになると、使っていない部屋が増えてきます。
「孫が泊まりに来るから、この部屋は空けておこう」
と考える方もいるでしょう。
一方で、孫が泊まりに来るのは年に数回。
普段はほとんど使っていない部屋を、来客用として空けておくのはもったいないと感じることもあります。
そこで考えたいのが、普段は夫婦が使い、必要なときだけ来客スペースにできる部屋です。
今回は、孫や子どもが帰省したときにも対応できる、来客スペースのつくり方を紹介します。
孫が泊まるためだけの部屋は必要?
孫が泊まりに来る頻度は、家庭によって大きく違います。
毎月のように泊まりに来る家庭もあれば、年末年始やお盆など、年に数回だけという家庭もあります。
年に数回しか使わないのであれば、専用の客間をつくらず、普段から別の用途で使う方法もあります。
例えば、
- 趣味の部屋
- 書斎
- 収納スペース
- 洗濯物をたたむ部屋
- 夫婦のくつろぎスペース
などです。
必要なときだけ布団やベッドを用意すれば、来客用の部屋として使えます。
「普段使う部屋+来客スペース」にする
おすすめなのは、部屋を一つの用途に限定しないことです。
例えば、子どもが使っていた部屋を、
普段は夫婦の趣味部屋
孫が来たときは寝室
というように使い分けます。
これなら、普段から部屋を有効活用できます。
「孫が来るときだけ片付ける」という方法でも十分対応できる場合があります。
① 趣味の部屋として使う
空いた子ども部屋を、夫婦の趣味の部屋にする方法です。
読書やパソコン、手芸、絵画など、夫婦それぞれの趣味を楽しむ場所にできます。
孫が泊まりに来たときには、趣味の道具を収納して、布団を敷けば来客スペースになります。
普段使っている部屋なので、空き部屋になりにくいのもメリットです。
② 書斎や仕事部屋として使う
在宅で仕事をする場合や、パソコンを使う場所が欲しい場合は、書斎として活用できます。
デスクや本棚を設置して、必要なものをまとめておきます。
来客時には、デスク周辺を整理して寝るスペースを確保します。
ただし、仕事用の機器や書類などは、孫が触らないように収納できる場所を用意しておきましょう。
③ 収納と来客スペースを兼ねる
収納が足りない家なら、収納スペースとして活用する方法もあります。
ただし、部屋いっぱいに収納家具を置いてしまうと、来客時に寝る場所がなくなります。
収納家具を壁際にまとめるなど、中央にスペースを残しておくと使い分けやすくなります。
「収納部屋」と決めてしまうのではなく、来客時に使える余白を残すことがポイントです。
④ 普段はリビング、帰省時は寝室にする
部屋の間取りによっては、リビングの一部を来客スペースとして使う方法もあります。
例えば、ソファベッドを利用すれば、普段はリビングとして使い、夜は寝る場所にできます。
ただし、来客時に夫婦の生活スペースまで狭くならないか確認が必要です。
孫が数日滞在する場合は、家族全員が快適に過ごせるかを考えておきましょう。
来客スペースにしておきたい設備
普段は別の用途で使う部屋でも、来客時に困らないようにしておきたい設備があります。
コンセント
スマートフォンの充電などで、コンセントは必要になります。
ベッドや布団を置く位置を想定して、使いやすい場所にコンセントがあるか確認しましょう。
照明
寝る前に照明を消しやすいよう、ベッドや布団から操作しやすい位置にスイッチがあると便利です。
夜中にトイレへ行くことを考え、足元を照らせる照明もあると安心です。
エアコン
夏や冬に泊まりに来ることを考えると、室温を調整できる環境も重要です。
普段使っていない部屋なら、エアコンが設置されているか確認しておきましょう。
収納
孫が数日泊まる場合、衣類や荷物を置く場所があると便利です。
大きな収納を新設しなくても、空いている棚やクローゼットの一部を来客用に確保しておく方法があります。
ベッドと布団、どちらがいい?
来客用の寝具は、普段の部屋の使い方によって選びましょう。
布団なら、使わないときに収納できます。
そのため、部屋を趣味や書斎として使う場合に向いています。
一方、ソファベッドや折りたたみベッドなら、布団を毎回敷く手間を減らせます。
ただし、収納場所を取る場合もあります。
「普段どのように部屋を使うのか」を先に決めてから、寝具を選ぶと失敗しにくくなります。
引き戸や間仕切りで使い分ける方法も
リフォームをするなら、部屋を2通りに使えるようにする方法もあります。
例えば、LDKの一部に引き戸を設ければ、普段は開けて広く使い、孫が泊まりに来たときだけ閉めて個室にできます。
また、家具や収納を間仕切りとして利用する方法もあります。
完全な壁をつくらなくても、必要なときだけプライバシーを確保できる空間をつくることができます。
孫が成長した後のことも考える
孫が小さいうちは、祖父母の家に泊まる機会が多いかもしれません。
しかし、成長すると部活動や学校、友人との予定などが増え、泊まりに来る頻度が変わることもあります。
そのため、
「孫がいつまでも泊まる」
と考えて、専用の客間をつくる必要はありません。
今後の使い方が変わっても対応できるよう、複数の用途に使える部屋にしておくほうが、長い目で見ると便利です。
客間をつくらず宿泊方法を変える選択肢もある
孫が泊まりに来ても、必ず家の中に専用の寝室が必要とは限りません。
例えば、子ども夫婦が近くのホテルに泊まり、日中は一緒に過ごす方法もあります。
また、孫だけ泊まるのか、子ども夫婦も一緒に泊まるのかによって、必要なスペースも変わります。
「誰が、何人、どのくらいの頻度で泊まるのか」
を考えてから、来客スペースの広さや設備を決めましょう。
50代・60代なら夫婦2人の暮らしを優先する
これから長く住む家なら、年に数回の来客よりも、毎日の暮らしを優先することが大切です。
孫が泊まりに来ることは楽しみでも、そのために普段使わない部屋を維持し続ける必要があるとは限りません。
例えば、
普段:夫婦の趣味部屋
帰省時:孫の寝室
という使い方なら、毎日の生活にも役立ちます。
「来客のための部屋」ではなく、「普段も使えて、来客にも対応できる部屋」と考えてみましょう。
まとめ
孫が泊まりに来るからといって、普段ほとんど使わない部屋を専用の客間として空けておく必要はありません。
年に数回の帰省であれば、
- 趣味の部屋
- 書斎
- 収納スペース
- 夫婦のくつろぎスペース
などとして普段から使い、必要なときだけ来客スペースにする方法があります。
リフォームする場合も、専用の客間をつくるのではなく、引き戸や間仕切りなどを使って、用途を変えられる部屋にすると便利です。
50代・60代の住まいでは、これから何年も使うことを考えて、年に数回の来客だけで間取りを決める必要はありません。
毎日の夫婦2人の暮らしを優先しながら、孫が来たときにも楽しく過ごせる。
そんな「普段使い+来客」の考え方で、部屋の使い方を見直してみてはいかがでしょうか。
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