塗料缶の写真はなぜ必要?手抜き工事を防ぐ確認ポイント

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執筆:二級建築士 安藤勉
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外壁塗装では、工事写真と一緒に、塗料缶の写真を提出してくれる会社があります。しかし、「塗料缶の写真に意味があるの?」と思う方もいるかもしれません。

私どもは20年以上にわたり、全国のリフォーム会社の調査や、お客様からのご相談を受けてきました。その中でも、

「契約した塗料が使われたのか分からない」

「どのような工事をしたのか確認できない」

といった相談は少なくありません。

今回は、塗料缶の写真がなぜ重要なのか、契約前に確認したいポイントについて解説します。

塗料缶の写真はなぜ必要なの?

塗料缶の写真は、工事内容を確認するための記録です。

外壁塗装は、完成すると見た目がきれいになります。しかし、完成後の見た目だけでは、どの塗料を使ったのか、どのような工程で工事したのかまでは分かりません。

だからこそ、工事中の写真や塗料缶の写真が重要になります。

塗料は完成後には確認できない

例えば、「この塗料なら15年持ちます」と説明を受けて契約しても、完成後に本当にその塗料が使われたかどうかを確認することは簡単ではありません。

また、外壁塗装では、下塗り・中塗り・上塗りといった工程も完成後には見えなくなります。つまり、外壁塗装は、お客様から見えない部分が多い工事なのです。

だからこそ、工事記録を残すことが大切になります。

新品缶や空き缶の写真で分かること

塗料缶の写真があると、契約した塗料が使われたかを確認しやすくなります。また、どの塗料をどの程度使用したのかを確認する手がかりにもなります。

特に、新品の塗料缶と、使い終わった空き缶の写真を残している会社は、工事内容を見える形で説明しようとする意識が高い傾向があります。

実は、塗料メーカーは、「1缶でどのくらい塗れるか」の目安を公表しています。そのため、信頼できる会社は、事前に外壁面積や屋根面積を計算し、必要な塗料缶数を見積りに反映しています。

また、塗料はメーカーが定めた範囲で、水やシンナーを加えて使用します。そのため、塗料を薄めること自体は問題ではありません。

大切なのは、メーカーが定めた希釈率(薄める割合)を守ることです。

もし必要以上に薄めてしまうと、見た目はきれいに仕上がっても、本来の耐久性や性能を十分に発揮できず、数年で不具合が発生する場合もあります。

また、塗料を薄めるほど塗りやすくなり、1缶で塗れる面積も広くなります。そのため、本来より少ない塗料で工事ができてしまい、材料代や手間を減らせることから、手抜き工事の手口の一つとして問題になることがあります。

だからこそ、信頼できる会社は、搬入した新品の塗料缶や、使い終わった空き缶の写真を残しています。こうした記録が残っていれば、約束した塗料が使われたか、どの程度の塗料を使用したのかを確認しやすくなります。

もちろん、お客様自身が塗料の使用量や希釈率を計算する必要はありません。

本当に確認したいのは、塗料缶の数ではなく、工事内容を見える形で説明してくれる会社かどうかです。

公共工事では写真提出が当たり前

実は、公共工事では、工事写真を記録として残すことが一般的です。塗装工事でも、工事前の状況、工事中の工程、使用した材料などを記録します。

なぜなら、約束した工事が行われたことを確認するためです。これは特別なことではありません。工事内容を後から確認できるようにするための、一般的な管理方法です。

そのため、住宅の外壁塗装でも、工事写真や塗料缶の写真を提出してくれる会社は安心感があります。むしろ、見えなくなる工程が多い外壁塗装だからこそ、写真で確認できることが大切です。 

実際にあった相談事例

私どもには、「塗装して数年しか経っていないのに塗膜が剥がれてきた」という相談が寄せられることがあります。

このような場合、工事に問題があったのか、建物側に原因があったのかを調査することになります。

しかし、工事写真や塗料缶の記録が残っていないと、原因の特定が難しいことも少なくありません。

一方で、記録が残っていれば、どの塗料を使ったのか、どのような工程で工事を行ったのかを確認できる場合があります。

写真は、工事店を疑うためのものではありません。万が一問題が起きた時に、工事内容を確認するための大切な記録でもあるのです。

本当に確認したいのは写真の有無ではない 

実は、本当に確認したいのは、塗料缶そのものではありません。大切なのは、工事内容をお客様に分かる形で説明しようとしているかどうかです。

信頼できる会社は、工事前の状況を撮影し、工事中も工程ごとに写真を残し、塗料缶の写真も提出してくれます。つまり、工事を見える化しているのです。

反対に、工事内容を説明できなかったり、写真の提出を嫌がったりする場合は、慎重に判断した方がよいでしょう。

信頼できる会社は工事写真も提出する

塗料缶の写真だけでなく、工事写真も重要です。例えば、

  • 高圧洗浄
  • 下地補修
  • 下塗り
  • 中塗り
  • 上塗り

などの工程写真です。

工事写真については、こちらでも詳しく解説しています。

→ 外壁塗装の写真提出は必要?工事後に確認したいこと

✓ 会社選びの流れを知りたい方へ


ここまでの内容は、塗装会社選びで確認したいことの一部です。

建設業許可・自社施工・見積り・保証の【4つの基準】をあわせて見ると、会社を判断しやすくなります。

リフォーム会社にも、塗装会社にも共通する会社選びの基本を、順番に知りたい方はこちらをご覧ください。

失敗しない会社選びを見る【約2分】社は工事を隠さない

塗料缶の写真は、契約した塗料や工事内容を確認するための記録になります。

しかし、本当に大切なのは塗料缶そのものではありません。

  • 工事写真を提出してくれるか
  • 新品缶と空き缶の写真を提出してくれるか
  • 工事内容を説明してくれるか 

こうした点から、会社の姿勢が見えてきます。

信頼できる会社は、工事内容を隠さず、お客様が確認できるようにしています。安心できる工事は、

見える化されていることが多いのです。

なお、信頼できる塗装会社の共通点については、こちらでも詳しく解説しています。

→ 信頼できる塗装会社の共通点【2分】

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