公開:

更新:

60代からの収納は増やすより減らす?取り出しやすく片づけやすい家のつくり方

【この記事は約3分で読めます】
執筆:二級建築士 安藤勉
→詳しいプロフィールはこちら

「収納が足りないから、もっと増やしたい」

そう考えて、収納棚やクローゼットを増やしていませんか?

しかし、60代からの住まいでは、収納の量を増やすことだけが正解とは限りません。

物が多いままだと、収納を増やしても、また物が増えてしまいます。

また、高い場所や収納の奥にしまった物は、取り出すのが大変になることもあります。

これからの暮らしを考えるなら、

「たくさん収納できる家」より「必要な物をすぐ取り出せる家」

を目指すことも大切です。

今回は、60代から考えたい、取り出しやすく片づけやすい収納のつくり方を紹介します。

収納が多ければ片づくとは限らない

収納が増えると、家が片づきそうに感じます。

しかし、収納場所が増えたことで、

「とりあえず、ここに入れておこう」

となってしまうことがあります。

その結果、収納の中に何が入っているのかわからなくなり、必要な物を探すことになってしまいます。

特に、何年も使っていない物まで収納していると、収納スペースはいくらあっても足りません。

まずは収納を増やす前に、今ある物を整理することから始めましょう。

60代からは「使わない物」を減らす

これからの暮らしを考えると、今後も使う物を中心に残すことも大切です。

例えば、

  • 何年も使っていない物
  • 同じ物がいくつもある
  • 壊れているけれど処分していない物
  • 使う予定のない食器
  • 高い場所にしまったままの物
  • 昔の趣味用品

などです。

「いつか使うかもしれない」と思って残している物もあるでしょう。

もちろん、思い出の品など無理に処分する必要はありません。

大切なのは、自分にとって本当に必要な物を見極めることです。

「何を残すか」を決めてから収納を考える

収納リフォームをするときは、順番が重要です。

いきなり、「大きなクローゼットをつくろう」と考えるのではなく、

何を持っているか

何を残すか

どこで使うか

どこに収納するか

という順番で考えましょう。

持ち物を整理してから収納を考えれば、必要以上に大きな収納をつくらずに済む場合があります。

よく使う物は手の届きやすい場所へ

収納で大切なのは、「どれだけ入るか」だけではありません。

どれだけ取り出しやすいかも重要です。

毎日使う物は、腰から目線くらいの高さに収納すると、取り出しやすくなります。

反対に、使用頻度の低い物は、高い場所や収納の奥に置くという使い分けもできます。

「使う頻度」に合わせて収納場所を決めると、毎日の動作が楽になります。

高い場所の収納には注意

天井近くの収納は、たくさん物を入れられる一方で、取り出すときに踏み台が必要になることがあります。

60代からは、こうした収納を使うときの負担も考えておきたいところです。

特に重い物を高い場所に収納するのは避けたほうがよいでしょう。

高い場所には、軽くて使用頻度の低い物を収納するなど、使い分けると安心です。

奥行きが深すぎる収納も使いにくい

収納は大きければ使いやすいとは限りません。

奥行きが深すぎる収納では、手前に物を置くと、奥の物が見えなくなります。

すると、

「奥に何を入れたかわからない」
「取り出すのが面倒」

という状態になりやすくなります。

収納をリフォームする場合は、収納する物に合った奥行きを考えることが大切です。

「使う場所の近く」に収納する

片づけやすい家にするには、収納場所も重要です。

例えば、リビングで使う物を2階の収納にしまってしまうと、片づけるのが面倒になります。

その結果、リビングに物が出たままになることもあります。

よく使う物は、

使う場所の近くに収納する

ことを意識しましょう。

「どこに収納するか」ではなく、「どこで使うか」から収納場所を決めるのがポイントです。

収納は「戻しやすさ」も大切

取り出しやすくても、片づけにくい収納では長続きしません。

例えば、扉を何枚も開けなければならない収納や、奥に手を伸ばさないと戻せない収納は、片づけが面倒になります。

毎日使う物ほど、

取る → 使う → 戻す

という動作が簡単になるようにしましょう。

収納は「取り出すとき」だけでなく、戻すときの動作まで考えることが大切です。

収納リフォームは「量」より「使いやすさ」

収納をリフォームするとき、

「できるだけ大きな収納をつくってほしい」

と考える方もいるかもしれません。

しかし、収納量を増やすだけでは、暮らしやすくならない場合があります。

例えば、

  • 手が届きやすい高さ
  • 適度な奥行き
  • 物が見つけやすい
  • 出し入れしやすい
  • 使う場所から近い

といったことも重要です。

収納量より、毎日使いやすいかどうかを優先すると、これからの暮らしに合った収納になります。

収納を減らすこともリフォームの一つ

「収納を減らす」と聞くと、不便になるように感じるかもしれません。

しかし、使っていない物が減れば、収納そのものを小さくできる場合があります。

例えば、大きなタンスを処分できれば、その場所を通路や別の収納として使えることもあります。

物を減らすことで、家の中に余白が生まれるのです。

余白ができれば、掃除もしやすくなり、部屋も広く使えます。

思い出の品は無理に減らさなくてもいい

60代からの整理で注意したいのが、何でも処分しようとしないことです。

子どもの成長記録や写真、家族からもらった物など、思い出の品は簡単に手放せないものもあります。

そうした物は無理に減らす必要はありません。

ただし、すべてを残すのではなく、

「これは残したい」

という物を選び、専用の収納にまとめる方法もあります。

大切なのは、物を減らすことそのものではなく、これからの暮らしを快適にすることです。

10年後も使いやすい収納を考える

60代で収納をリフォームするなら、今だけでなく10年後のことも考えてみましょう。

今は踏み台を使って高い場所の物を取れても、将来は負担になるかもしれません。

また、重い物を持って階段を上り下りすることも大変になる可能性があります。

そのため、

「今の自分が使えるか」だけでなく「将来も無理なく使えるか」

という視点を持つことが大切です。

収納をつくる前に、今の不満を書き出す

リフォームを検討するなら、現在の収納について不満を書き出してみましょう。

例えば、

「掃除機を出すのが面倒」
「食器棚の奥が使いにくい」
「高い場所の物が取れない」
「衣類をしまう場所が遠い」

などです。

こうした具体的な不満がわかれば、必要な収納の形も見えてきます。

単に「収納を増やしたい」と伝えるより、「何が使いにくいのか」を伝えるほうが、リフォームの計画も立てやすくなります。

会社選びで大切なこと

実際にリフォームを進めるときは、どの会社に依頼するかも大切です。 会社選びでまず確認したい4つのポイントをまとめています。

まとめ

60代からの収納は、増やすことだけを考える必要はありません。

まずは持ち物を整理し、

本当に必要な物を、使いやすい場所に収納する

ことを考えてみましょう。

ポイントは、

  • 使わない物を減らす
  • よく使う物は手の届きやすい場所へ置く
  • 高い場所に重い物を置かない
  • 奥行きが深すぎる収納を避ける
  • 使う場所の近くに収納する
  • 取り出すだけでなく戻しやすさも考える

ことです。

収納は、たくさん入れば便利というものではありません。

「必要な物がすぐ取り出せて、使った後に簡単に戻せる」

ことが、これからの暮らしでは大切です。

収納リフォームを考えるときも、まずは「どれだけ収納を増やすか」ではなく、**「どうすれば毎日の出し入れが楽になるか」**を考えてみましょう。

60代からの住まいは、物をたくさん抱える家ではなく、必要な物と無理なく暮らせる家を目指すことも一つの方法です。

会社選びで迷う方へ

リフォームで失敗しないための知識は「青本・赤本」にまとめています。

青本・赤本を無料で取り寄せる>

※NHKでも紹介された冊子です
※累計100万部発行

TOP