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執筆:二級建築士 安藤勉
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2階のトイレや使っていないトイレをなくして、収納スペースに変更することは可能です。
特に、子どもが独立して2階を使わなくなった家では、「2階のトイレをほとんど使わない」というケースがあります。
そのままにしておくより、トイレを撤去して収納にしたほうが、家の使い方に合うこともあります。
ただし、便器を取り外して棚を置くだけではありません。
給水・排水の処理や、床・壁の補修、換気扇の扱いなども考える必要があります。
また、トイレの場所をそのまま収納にするのか、隣の部屋と一体化して収納を広げるのかによって、工事内容も変わります。
今回は、使わなくなったトイレを収納に変更する方法と、工事前に確認したいポイントを解説します。
トイレを収納にする3つの方法
1.トイレの空間をそのまま収納にする
最もシンプルなのが、トイレの広さをそのまま収納として使う方法です。
便器を撤去し、不要な配管撤去し、壁や床を補修します。
その後、棚や収納ユニットを設置すれば完成です。
ただし、トイレは奥行きがあるため、棚のサイズには注意しましょう。
2.トイレと隣の収納を一体化する
トイレの隣に収納があるなら、トイレ部分と一体化する方法もあります。
壁を撤去できれば、より大きな収納スペースにできます。
ただし、壁を撤去できるかどうかは、建物の構造を確認する必要があります。
構造上重要な壁や柱がある場合は、撤去できません。
3.収納だけでなく別の用途に変える
トイレを撤去した場所を、必ずしも収納だけにする必要はありません。
たとえば、
・本棚
・ワークスペースや作業場
・ランドリールーム
など、家族の使い方に合わせることができます。
「トイレをなくす」のではなく、「使っていない空間を何に使うか」と考えると、リフォームの選択肢が広がります。
便器を撤去するだけでは終わらない
トイレを収納に変えるとき、最初に考えたいのが給排水管です。
便器を取り外した後も、床下や壁の中には給水・排水の配管が残ります。
使わないからといって、そのままにしてよいとは限りません。
必要な箇所で配管を適切に処理し、将来的な漏水などのリスクにも配慮する必要があります。
そのため、トイレを撤去するときは「便器を外せば終わり」と考えず、配管まで確認してもらいましょう。
トイレの床と壁をどうする?
トイレの床や壁は配管を通すために穴が空いているため、塞ぐ必要があります。
収納にする場合は、床や壁、天井もまるごと仕上げ材を変えることをおすすめします。
中途半端に残してしまうと、後から後悔するからです。
換気扇はどうする?
トイレには換気扇が設置されていることがあります。
収納に変更した後も、必ずトイレ用の換気扇が必要というわけではありません。
ただし、換気扇を撤去して穴を塞ぐのか、そのまま換気設備として利用するのかは、収納の用途によって判断します。
たとえば、湿気が気になる収納にするなら、換気を残すことが役立つ場合があります。
一方で、不要な換気扇をそのまま残すと、見た目や掃除のしやすさに影響することもあります。
撤去・継続利用のどちらがよいか、収納の使い方に合わせて検討しましょう。
収納にするときは「奥行き」に注意
トイレの空間をそのまま収納にするとき、意外と注意したいのが奥行きです。
収納は深ければよいわけではありません。
奥行きが深すぎると、奥に入れた物が取り出しにくくなります。
特に、日用品を収納するなら、何を入れるのかを先に決めたほうがよいでしょう。
たとえば、
・掃除用品なら縦長の収納
・食品なら棚を細かく分ける
・衣類ならハンガーパイプ
・布団なら奥行きのある収納
というように、収納する物によって適した形が変わります。
「トイレをなくして収納を増やす」だけでなく、「何を収納したいのか」まで考えることが大切です。
トイレをなくす前に考えたいこと
使っていないトイレでも、完全になくす前に確認したいことがあります。
それは、将来も本当に必要ないかということです。
たとえば、今は2階をほとんど使っていなくても、将来、子どもが帰ってきたり、家族の生活場所が変わったりする可能性があるためです。
将来、2階を寝室として使う可能性があるなら、トイレがあると便利です。
一度撤去すると、再びトイレに戻すには新たな給排水工事などが必要になります。
そのため、現在の使用頻度だけでなく、これから10年、20年の家の使い方まで考えて判断しましょう。
トイレを収納に変更するときの確認ポイント
リフォーム会社に相談するときは、次の点を確認しておきましょう。
1.給水・排水管をどう処理するか
便器を撤去した後、どの配管を撤去し、どの配管を残すのか確認します。
2.床や壁をどこまで補修するか
便器や手洗い器を撤去した跡だけを補修するのか、床・壁を全面的に仕上げ直すのか確認します。
3.換気扇や窓を残すか
収納として使う場合も換気や窓が必要か、撤去して塞ぐのかを相談します。
4.収納棚をどこまで造作するか
棚板だけにするのか、扉付き収納や引き出しまで造作するのかで工事内容が変わります。
5.今後トイレを使うことがないか
将来トイレが必要になる可能性があるなら、配管などを完全に撤去せず、戻しやすい方法を検討することもできます。
使わないトイレは収納に変更できるが、撤去前の確認が大切
使わなくなったトイレを撤去して、収納に変更することは可能です。
トイレの空間をそのまま収納にする方法もあれば、隣の収納や廊下と一体化して、より大きな収納にする方法もあります。
ただし、便器を外して棚を置くだけではありません。
給排水管の処理、床や壁の補修、換気扇の扱い、構造上撤去できない壁や柱などを確認する必要があります。
また、一度トイレをなくすと、再びトイレに戻すにはおおがかりな工事が必要になります。
工事を依頼するときは、便器の撤去だけでなく、配管処理や床・壁の補修、収納造作まで、どこまで見積りに含まれているか確認することが大切です。
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