公開:

更新:

屋根工事は火災保険が使える?適用されるケース・されないケースを建築士が解説

【この記事は約4分で読めます】
執筆:二級建築士 安藤勉
→詳しいプロフィールはこちら

「屋根工事は火災保険が使えると聞いた。」
「自己負担0円で屋根を直せるって本当?」
「火災保険を使って修理できる条件を知りたい。」

このようなご相談をいただくことがあります。

結論からいうと、屋根工事で火災保険が使えるケースはあります。ただし、すべての屋根工事が対象になるわけではありません。

火災保険が適用されるのは、自然災害などによる損害が対象であり、経年劣化による修理には基本的に使えません。

訪問業者から「火災保険が使えます」という営業を受け、必要のない契約をしてしまったという相談も少なくありません。

今回は、火災保険が使えるケースと使えないケース、注意したいポイントを解説します。

屋根工事で火災保険が使えるケース

火災保険は、火事だけを補償する保険ではありません。

契約内容によって異なりますが、次のような自然災害による被害も対象になることがあります。

台風や強風

例えば、

  • 瓦が飛んだ
  • 棟板金が飛ばされた
  • 屋根材がめくれた

などの被害です。

雪による被害

大雪によって、

  • 雨どいが変形した
  • 屋根の一部が破損した

なども対象になることがあります。

雹(ひょう)

雹が降って、

  • 屋根材が割れた
  • 金属屋根にへこみができた

場合も補償対象になることがあります。

落下物による破損

強風で飛んできた物が屋根に当たり、破損した場合も対象になることがあります。

火災保険が使えないケース

次のようなケースでは、基本的に火災保険は使えません。

経年劣化

例えば、

  • 色あせ
  • サビ
  • コケ
  • 漆喰の自然な劣化

などは経年劣化と判断されることが一般的です。

寿命による交換

屋根材の寿命が来たため、

  • 葺き替え
  • カバー工法

を行う場合も対象外です。

メンテナンス目的の工事

屋根塗装や予防的な補修など、住宅を長持ちさせるための工事も火災保険の対象にはなりません。

「自己負担0円で屋根工事」は本当?

訪問販売業者から、「火災保険を使えば無料です。」と言われるケースがあります。

しかし、火災保険は保険会社が損害状況を確認し、認定された場合に保険金が支払われます。

必ず保険金が出るわけではありません。

また、保険金が支払われても、工事費全額をまかなえるとは限りません。

「必ず無料」
「誰でも保険が使える」

という説明には注意しましょう。

火災保険の申請は誰がする?

火災保険を申請するのは、保険契約者本人です。

リフォーム会社が、

  • 被害写真の撮影
  • 見積書の作成

などをサポートすることはありますが、保険会社へ申請するのは契約者自身です。

「すべて代行します。」

という説明だけで契約を急がせる会社には注意しましょう。

災害の後は訪問販売に注意

台風や地震などの災害後は、

「近くで工事をしていて屋根が見えました。」
「屋根が壊れているので今すぐ直しましょう。」

と突然訪問してくる業者が増える傾向があります。

その場で屋根に上がらせたり、契約したりすることはおすすめできません。

屋根は自分で確認できないため、不安になりやすい場所です。

まずは信頼できるリフォーム会社や屋根工事会社に点検を依頼し、写真で状態を確認しましょう。

会社選びの流れを知りたい方へ

リフォームの依頼先で失敗を防ぐためには、会社選びも大切です。

リフォーム会社を選ぶときは、建設業許可・自社施工・見積り・保証の【4つの基準】の4つが特に重要だと考えています。

会社選びについて順番に知りたい方は、こちらをご覧ください。

火災保険が使えるかは保険会社が判断する

工事会社が、

「保険は必ず使えます。」

と言っても、最終的に判断するのは保険会社です。

そのため、

  • 被害状況
  • 発生原因
  • 保険の契約内容

などによって結果は変わります。

工事会社の説明だけで判断せず、保険会社にも確認することが大切です。

屋根工事は複数の見積りを比較しよう

火災保険を利用する場合でも、工事会社選びは重要です。

会社によって、

  • 修理方法
  • 工事内容
  • 見積金額

は大きく異なることがあります。

保険が使えるからといって、1社だけで決めるのではなく、複数社の見積りを比較することをおすすめします。

見積りの比較方法について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

→ 【見積り】の頼み方と見極め方

まとめ|火災保険は自然災害による屋根被害が対象

屋根工事で火災保険が使えるケースはあります。

ただし、対象になるのは、

  • 台風
  • 強風
  • 落下物

など、自然災害による損害が基本です。

一方、

  • 経年劣化
  • 屋根材の寿命
  • 屋根塗装

などは対象外となることが一般的です。

また、「自己負担0円」「必ず保険が使える」といった営業には注意しましょう。

災害後は慌てて契約せず、屋根の状態を確認したうえで、信頼できる会社へ相談することが大切です。

会社選びで迷う方へ

リフォームで失敗しないための知識は「青本・赤本」にまとめています。

青本・赤本を無料で取り寄せる>

※NHKでも紹介された冊子です
※累計100万部発行

TOP