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執筆:二級建築士 安藤勉
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屋根工事を終えたばかりなのに、
「棟板金が浮いている」
「板金の端がめくれている」
「工事前にはなかった隙間がある」
と気づいたら、不安になりますよね。
「せっかく工事したのに、なぜ?」
「施工不良なのでは?」
と思う方もいるでしょう。
棟板金は、屋根の頂上部分を覆う金属製の部材です。
屋根材の接合部分から雨水が入り込むのを防ぐ役割があります。
そのため、浮きやめくれを見つけたら、放置せず原因を確認することが大切です。
屋根工事後に棟板金が浮く原因は、大きく分けると、
①施工側に問題があった
②強風や台風などの自然災害を受けた
の2つが考えられます。
ただし、実際には両方が関係している場合もあります。
①施工側に問題があった
屋根工事をした後、短期間で棟板金が浮いた場合は、まず施工内容を確認する必要があります。
棟板金は、下地に釘やビスなどを使って固定します。
この固定方法や施工に問題があると、十分な固定力を確保できず、浮きが発生することがあります。
例えば、
・釘やビスの固定が不十分
・固定する位置や方法が適切でない
・板金の納まりに問題がある
・必要な箇所が十分に固定されていない
といったケースです。
下地の確認不足も施工側の問題になり得る
棟板金を固定する下地が傷んでいる場合も注意が必要です。
下地が腐食していたり、劣化していたりすると、釘やビスを打っても十分に固定できないことがあります。
そのため、屋根工事では板金だけでなく、板金を固定する下地の状態を確認することも重要です。
例えば、下地が劣化しているにもかかわらず、そのまま新しい棟板金を取り付けたのであれば、施工前の確認や判断に問題がなかったか確認する必要があります。
ただし、
「下地が古い=施工不良」
と決まるわけではありません。
既存の下地を使用する契約だったのか、工事前にどのような説明があったのかなど、工事内容を確認する必要があります。
② 強風や台風などの自然災害
もう一つの原因が、強風や台風などによる被害です。
棟板金は屋根の高い位置にあるため、風の影響を受けやすい部材です。
工事後に台風や強風があり、その直後に浮きやめくれを発見した場合は、自然災害による可能性があります。
例えば、
・台風の通過後に浮いた
・強風が吹いた翌日に異常を発見した
・棟板金が大きくめくれている
・周辺の屋根材にも被害がある
といった場合です。
このようなケースでは、施工不良ではなく、風による被害として扱われる可能性があります。
ただし、ここでも簡単に判断することはできません。
もともと固定が弱かったところに強風が加わり、浮きが発生した可能性もあるからです。
つまり、
「強風があった=施工会社に責任がない」
とも限りません。
施工不良と自然災害はどう見分ける?
実際のところ、棟板金の浮きだけを見て、原因を自分で判断するのは難しいものです。
判断材料になるのは、
・浮きを発見するまでに強風があったか
・施工前の下地はどのような状態だったか
といった情報です。
例えば、工事が終わって数日後に浮きを発見し、その間に強風もなかったのであれば、施工内容を確認する必要性が高くなります。
一方、工事からしばらく経過した後、台風の直後に浮きを発見したのであれば、自然災害の可能性も考えられます。
ただし、これはあくまで判断材料です。
最終的には、現場を確認しなければ原因を特定できないことがあります。
棟板金が浮いたら、まず施工会社に連絡
屋根工事後に浮きを見つけた場合は、まず工事をした会社に連絡しましょう。
例えば、
「屋根工事後に棟板金が浮いているように見えるので、一度確認していただけますか」
と伝えれば十分です。
その際、
・工事が完了した日
・浮きを発見した日
・浮いている場所
・台風や強風があったか
などを伝えると、原因を確認する際の参考になります。
可能であれば、地上から確認できる範囲で写真を撮っておくのもよいでしょう。
無償で補修してもらえるとは限らない
「工事したばかりなのだから、無料で直してもらえるのでは?」
と思うかもしれません。
しかし、無償補修の対象になるかどうかは、原因や契約内容、保証条件などによって変わります。
施工上の問題が原因なら、工事保証の対象になる可能性があります。
一方、台風や強風などの自然災害が原因であれば、施工保証とは別の扱いになることがあります。
そのため、
「工事後に浮いた=必ず無償補修」
とは限りません。
まず原因を確認し、そのうえで保証の対象になるかを確認しましょう。
契約書や保証書があれば、工事保証の内容も確認しておくと安心です。
自分で屋根に上がって直さない
棟板金が浮いていると、
「少し押さえれば直りそう」
「釘を打てば大丈夫そう」
と思うかもしれません。
しかし、屋根の上は非常に危険です。
また、自己判断で釘やビスを打つと、屋根材を傷めたり、雨水が入り込む原因になったりする可能性があります。
浮きを見つけても、自分で屋根に上がって補修するのは避けましょう。
棟板金の浮きを放置するとどうなる?
小さな浮きでも、そのまま放置するのはおすすめできません。
浮いた部分に風が入り込むことで、さらに大きくめくれる可能性があります。
状態が悪化すると、
・棟板金が大きくめくれる
・部材が飛散する
・下地が雨水で傷む
・屋根内部に雨水が入り込む
といった問題につながることがあります。
特に台風や強風が予想される場合は、早めに点検してもらいましょう。
ここまでの内容は、会社選びで確認したいことの一部です。
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【4つの基準】をあわせて見ると、会社を判断しやすくなります。
会社選びで大切なことを順番に知りたい方は、こちらをご覧ください。
工事前後の写真を残しておくと安心
屋根は地上から見えにくいため、工事前後の写真を残してもらうのもおすすめです。
例えば、
・工事前の棟板金
・既存下地の状態
・新しい棟板金の施工状況
・工事完了後の状態
などです。
工事後に異常を見つけた場合、施工前と比較できるため、原因を確認する際の参考になります。
特に棟板金を交換する工事では、下地がどのような状態だったのかを写真で確認できると安心です。
まとめ
屋根工事後に棟板金が浮いた場合、主な原因は、
①施工側に問題があった
②強風や台風などの自然災害を受けた
の2つに分けて考えることができます。
施工側の問題には、棟板金の固定方法だけでなく、下地の状態確認や補修・交換の判断が適切だったかという点も含まれます。
一方、工事後に台風や強風があった場合は、自然災害による被害の可能性もあります。
ただし、施工不良と自然災害が重なっている場合もあるため、見た目だけで原因を決めつけることはできません。
「工事直後だから施工不良」
「台風が来たから自然災害」
と判断せず、工事をした会社に状態を確認してもらいましょう。
その際は、工事完了日、浮きを発見した日、強風や台風の有無などを伝えると原因を確認しやすくなります。
棟板金の浮きは放置せず、まず原因を確認することが大切です。
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