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執筆:二級建築士 安藤勉
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リフォームを検討していると、
「保証は何年あれば安心?」
「保証書はもらった方がいい?」
「10年保証なら安心できる?」
「工事後に不具合が出たら無料で直してもらえる?」
といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
私たちは20年以上にわたり、全国のリフォーム会社の審査や、お客様からのご相談をお受けしてきました。
その中でも、保証に関するご相談は少なくありません。
実際には、
- 保証書はあるのに対応してもらえない
- 保証期間中なのに有料と言われた
- 工事ミスではないと言われた
- 担当者が退職して話が分からなくなった
- 工事会社がなくなってしまった
といったケースもあります。
そのため、リフォームの保証は、「何年保証か」だけを見ても十分ではありません。
大切なのは、
✅何を保証してくれるのか。
✅不具合が起きた時に誰が原因を判断するのか。
✅そして、本当に補修してもらえる体制があるのか。
というところまで確認することです。
この記事では、リフォームの保証で後悔しないために知っておきたいポイントを、順番に解説します。
リフォームには「工事保証」と「メーカー保証」がある
まず知っておきたいのが、リフォームの保証には大きく分けて、
- 工事保証
- メーカー保証
があることです。
工事保証は、施工方法や工事に原因がある不具合に対する保証です。
例えば、
- 施工不良による雨漏り
- 配管接続などの施工不良による水漏れ
- 施工後すぐのクロスの剥がれ
などが、工事保証の対象になる場合があります。
一方、メーカー保証は、給湯器やトイレ、キッチンなど、設備機器そのものに問題があった場合の保証です。
簡単にいうと、
工事に問題がある → 工事保証
製品に問題がある → メーカー保証
と考えると分かりやすいでしょう。
ただし、不具合が起きた時点では、工事と製品のどちらに原因があるのか分からないこともあります。
その場合は、まず工事を依頼した会社へ相談することをおすすめします。
→ 保証対応は工事した会社?メーカー?どちらが来るのかを解説
リフォームの保証は何年あれば安心?
「保証は10年あります」と言われると、安心するかもしれません。
しかし、保証期間が長ければ安心とは限りません。
10年保証でも対象となる不具合が限定されていたり、実際に不具合が起きた時の対応が十分でなかったりすることがあります。
反対に、保証期間が比較的短くても、工事後の対応をきちんと行っている会社もあります。
そのため、「何年保証か」だけではなく、「何を、どのような条件で保証するのか」を見ることが大切です。
また、「他社より保証期間が短いけれど大丈夫?」と不安な方は、こちらの記事も参考にしてください。
保証書は工事後ではなく契約前に確認しよう
保証について、「何かあれば対応します」と口頭で説明されることもあります。
しかし、数年後には担当者が変わったり、当時の話を覚えている人がいなくなったりすることもあります。
そのため、保証内容はできるだけ書面で確認しておきましょう。
特に確認したいのは、
- 保証期間
- 保証対象
- 保証対象外
- 不具合が起きた時の連絡先
などです。
また、保証書は工事が終わってから初めて見るのではなく、できれば契約前に見せてもらうことをおすすめします。
保証内容も、会社を選ぶための判断材料になるからです。
保証期間中でも無料とは限らない
ここは、勘違いしやすいところです。
保証期間中だからといって、すべての不具合を無料で直してもらえるわけではありません。
例えば、
- 経年劣化
- 地震や台風などの自然災害
- 使用方法による破損
- 消耗品の交換
などは、保証対象外となることがあります。
また、保証内容によっては、出張費や部品代などが必要になる場合もあります。
大切なのは、保証期間だけではなく、
「どのような場合に無償で補修され、どのような場合は対象外になるのか」
を確認しておくことです。
→ 保証期間中でも有料になるケースとは?リフォーム保証で勘違いしやすいポイント
保証で一番難しいのは「工事ミスかどうか」の判断
ここが、リフォームの保証を考えるうえで特に重要なところです。
工事保証は基本的に、工事に原因がある不具合を保証するものです。
例えば、外壁塗装をしたあとに塗装が剥がれた場合でも、
「施工方法に問題があった」
のであれば、工事保証の対象になる可能性があります。
一方で、
「経年劣化です」
「建物自体の問題です」
「工事が原因ではありません」
と判断されれば、保証対象外になることがあります。
そして難しいのは、通常、その原因を最初に確認するのは施工した工事会社だということです。
もちろん、多くの工事会社は誠実に対応しています。
しかし、
- 足場を組み直す
- 一度解体してやり直す
- 高額な補修費用がかかる
といった大掛かりな補修になるほど、工事会社とお客様で原因について見解が分かれることもあります。
私たちがお客様相談をお受けする中でも、
「保証がない」という問題より、「保証はあるけれど工事ミスと認めてもらえない」
というケースがあります。
そのため、保証を見る時には、
「何年保証されるか」だけでなく、「工事ミスかどうかを誰が判断するのか」
まで確認しておくことが大切です。
→ 保証対象外と言われたらどうする?工事ミスは誰が判断するのか
第三者が確認するリフォーム瑕疵保険もある
工事会社だけではなく、第三者が関わる仕組みとして「リフォーム瑕疵保険」もあります。
リフォーム瑕疵保険では、工事中に第三者の検査員による検査が行われ、対象となる不具合が発生した場合には補修費用等が保険の対象になります。
また、施工会社が倒産した場合などに、発注者が保険法人へ直接請求できる仕組みもあります。
ただし、リフォーム瑕疵保険にも、
- 保険の対象となる工事
- 保険期間
- 補償される範囲
- 保険金額
などの条件があります。
そのため、「瑕疵保険に入っているから何でも安心」というわけではありません。
担当者が辞めても保証できる会社か
保証は、担当者個人ではなく会社として行うものです。
そのため、担当者が退職しただけで保証がなくなるわけではありません。
問題になるのは、
- 工事内容が記録されていない
- 保証内容が共有されていない
- 過去の対応履歴が残っていない
- 担当者が辞めたら誰も分からない
という状態です。
リフォームでは、工事から何年か経って不具合が見つかることもあります。
そのため、担当者の人柄だけではなく、担当者が変わっても会社として対応できる仕組みがあるかも確認しておきましょう。
→ 担当者が退職したら保証は?引き継ぎで困らない会社の見分け方
保証期間中に会社がなくなったら?
もう一つ考えておきたいのが、会社の倒産や廃業です。
例えば10年保証が付いていても、5年後にその会社がなくなってしまえば、会社独自の保証は受けられなくなることがあります。
そのため長期保証を見る時には、
「保証期間中に会社がなくなった場合はどうなるのか」
という視点も持っておきたいところです。
第三者による保証や保険など、施工会社だけに頼らない仕組みがあるかも確認しておくとよいでしょう。
→ リフォーム会社が倒産したらどうなる?契約前に確認したいこと
本当に大切なのは「保証が機能するか」
ここまで、リフォームの保証について見てきました。
保証には、
- 保証期間
- 保証書
- 保証対象
- 工事保証とメーカー保証
- 工事後の対応体制
- 担当者変更
- 会社の倒産
など、さまざまな確認ポイントがあります。
しかし、私たちが20年以上、お客様からのご相談をお受けする中で特に重要だと感じるのは、
「その保証が、本当に必要な時に機能するのか」
ということです。
例えば、10年の保証書を持っていたとしても、不具合が起きた時に、
「これは工事が原因ではありません」
と言われれば、保証を受けられないことがあります。
だからこそ、保証を見る時には、
何年保証か
↓
何が保証されるか
↓
誰が原因を判断するか
↓
実際に誰が補修するのか
まで確認することが大切です。
保証で失敗しない会社選びを知りたい方へ
ここまで見てきたように、保証期間や保証書だけでは、その保証が本当に安心できるものか判断することはできません。
特に重要なのが、不具合が起きた時に、施工に原因があるかどうかを誰が判断するのかという点です。
保証で失敗しないために、契約前に確認しておきたい会社選びのポイントはこちらで詳しく解説しています。
→ 保証書があるのに直らない?リフォームの【工事保証】で失敗しない会社選び(約3分)
まとめ|リフォームの保証は「何年」だけで判断しない
リフォームの保証では、保証期間の長さだけを見るのではなく、
- 何が保証されるのか
- 保証対象外は何か
- 保証内容が書面になっているか
- 不具合が起きた時に誰が判断するのか
- 工事後も対応してもらえる体制があるか
まで確認することが大切です。
特に知っておきたいのは、保証書があることと、実際に補修してもらえることは同じではないという点です。
「10年保証だから安心」と考えるのではなく、何かあった時に、その保証が本当に機能するのか。
そこまで確認して会社を選ぶことが、リフォームの保証で後悔しないための大切なポイントです。
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