洗面台の種類と選ぶポイント

毎日使う洗面化粧台は、いつも快適に使えるように綺麗に保ちたいものです。
普段からお手入れをしていても、水栓や収納が傷んでしまい、リフォームしなければならないことが出てきます。また家族構成やライフスタイルの変化でリフォームを考えることもあるでしょう。家族全員が使う場所だから失敗したくない洗面化粧台のリフォーム。気をつけたいポイントをご紹介します。

洗面化粧台にはどんな種類がある?

洗面化粧台は大きくわけて3つのタイプがあります。

●ユニットタイプ
もっとも一般的なタイプです。水栓・洗面ボウル・収納キャビネット・鏡・照明などが最初からセットになっています。設置するスペースに合せて商品を選び設置できます。それほど大掛かりな工事は必要ありません。

●システムタイプ
システムキッチンのように、自由にパーツを選んで組み合わせるタイプです。ボウルや鏡から、収納スペースの扉の材質や水栓の金具まで選ぶことができます。洗面スペースに余裕がある場合は、浴室や洗濯スペースとコーディネートして快適な空間を設計することができます。浴室を一緒にリフォームする場合は、統一したデザインにすることもできます。

●カウンタータイプ
広いカウンターを備えたもので、ボウルや鏡などを自由に選んで組み合わせるタイプです。洗面スペースにゆとりがある場合、こちらを選びましょう。ゆったりしたカウンターでメイクができるよう、足元をスッキリとさせ椅子を置けるプランにするとよいでしょう。 お住まい全体のリフォームをお考えの場合、思い切ってこちらを検討してみてはいかがでしょうか。

各部分のバリエーションについて

3つのタイプの洗面化粧台それぞれのタイプでは、ボウルや鏡など各部分にバリエーションがあります。ユニットタイプでも、鏡や収納など部分ごとに選べるものが多くなっています。機能や材質に違いがあり、家族構成や使い方に合わせて選べます。

【鏡】
ミラーキャビネットとも呼ばれ、鏡の裏は収納スペースになっているものが人気です。
●一面鏡
中央に鏡が一面あり、両脇が収納スペースになっている一般的なもの。中央の鏡の裏が収納スペースになっているものもあります。

●二面鏡
二面の鏡があり、それぞれ裏に収納スペースがあります。一面鏡より見た目がスッキリし、洗面時の水ハネで化粧品やヘアケア用品などが濡れる心配もありません。

●三面鏡
三面の鏡それぞれの裏が収納ですから収納力があり、小物も整理整頓できます。なによりヘアメイクの際に後ろも確認できて便利です。鏡が手前に出てくるタイプもあり、メイクのとき鏡に近づいてのぞき込まずにすみます。

鏡自体の曇り止めのためのヒーターを備えたものもあります。

【ボウル】
洗ったり水を溜めたりする部分です。

●陶器
細かい傷に強く、美しさを長期間保ちます。ただし、硬いものをぶつけたり重いものを落とすとヒビが入ったり割れたりするので注意が必要です。

●ホーロー
傷に強く、酸やアルカリ、薬品にも強い特徴があります。表面のガラス層が欠けるとサビが発生する場合があるので、タワシで強くこすったりしないよう普段のお手入れに気をつけましょう。

●人工大理石(じんこうだいりせき)
見た目が美しく、色のバリエーションも豊富な素材です。デザイン性に優れたものが多く、センスの良い洗面化粧台になります。陶器に比べ、小さな擦りキズがつきやすいことがあります。

【水栓】
ハンドルやカランによって、機能や使いやすさに違いがあります。

●2ハンドル水栓
お湯と水の量を、それぞれのハンドルで操作するタイプです。デザインが優れたものもありますが、ハンドルをひねって操作するため、現在は操作しやすいシングルレバー水栓を選ばれます。

●シングルレバー混合栓
一本のレバーで、上下に操作して水量を、左右で温度を調整できます。握力が弱いお子さん、お年寄りにも操作しやすいタイプです。

●ハンドシャワー水栓
吐水口の先端を引き出すことができ、髪を洗ったりボウルの隅までお掃除できて便利です。水量や温度の調整はシングルレバーと同じです。

【キャビネット】
洗面ボウルの下の土台部分で、収納スペースになります。

●扉タイプ
両開きの扉の、もっとも一般的なタイプです。大きなものも収納可能で、これまでの配管に関係なく選べるタイプです。

●引き出しタイプ
背の高いもの、小物などを分けて収納できます。整理整頓しやすい人気のタイプです。

●オープンタイプ
箱(キャビネット)の収納がないタイプです。ボウルの下を自由に使うことができます。給水や排水の金具は化粧されたものを選びましょう。

洗面化粧台のタイプは様々です。ご家族で相談しながら選びましょう。カタログやインターネットを見て選ぶだけでなく、ショールームで実物を見て触れて選ぶのがオススメです。

洗面化粧台リフォームのポイント

どんな洗面化粧台にしたいのか、好みやデザイン、家族構成や生活パターンを考えてリフォームを検討していただきたいと思います。その際、気をつけたいポイントもいくつか挙げてみますので参考にしていただければと思います。

●間口(まぐち)
洗面化粧台の設置スペース、その横幅になります。ユニットタイプは60cm・75cm・90cmのサイズがありますので、設置スペースを確認しながら選びましょう。間口によって、鏡やキャビネットの選択肢が限られることもあるのでご注意ください。

●高さ
洗面ボウルの高さを選べる洗面化粧台もあります。基本は80cmです。これは身長165cmの人に使いやすい高さです。ご家族の背の高さはまちまちだと思います。ご家族の多いご家庭は、よく話し合って選びましょう。

●奥行き
奥行き60cmが一般的なサイズです。最近では50cm以下の奥行きが浅いタイプのものもあります。奥行きが浅くスリムなほうが空間を有効に使えます。

●設置する向きについて
狭い廊下に洗面化粧台を設置すると、残りのスペースが少なくなり、介護が必要だったり、車いすだと背後に充分な空間がなく不便です。動線を考えながら設置する向きを考えましょう。

●収納について
洗面化粧台の土台部分となるキャビネットは収納スペースも兼ねます。収納力の高いキャビネットを選ぶ方もいますが、場合によっては足元をスッキリさせたオープンタイプを検討してください。ご家族に高齢者がいる場合、立ったまま洗面化粧台を使うのは大変です。椅子を置けるスペースを確保しましょう。車いすでも楽に使えます。車いすの高さに合わせて洗面化粧台の高さを決めましょう。

●床
濡れても掃除しやすく、滑りにくいクッションフロア(CF)がオススメです。小さなお子さんやお年寄りが転ばないように配慮した床材を選びましょう。

●コンセント
洗面化粧台にコンセントが備わっていますが、床の近くに壁面にコンセントを設けると便利です。冬場に洗面スペースを温める暖房器具が置けますし、夏は扇風機が使えます。

●色や材質
洗面化粧台だけで色や材質を考えるのではなく、お風呂や洗濯スペースが隣接する場合はトータルでコーディネートすると素敵な空間になります。

【まとめ】
家族みんなが、毎日使う洗面化粧台。後悔しないためにも、ご家族全員が使いやすく満足できるようによく話し合って決めましょう。大人の目線だけで考えず、お子さんやお年寄りを配慮しながら決めましょう。

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