タイル張りの在来工法の浴室を、ユニットバスへリフォーム交換するための工程を詳しく解説します。工事期間は6日~8日程度です。ユニットバスは、システムバスとも呼ばれ、在来浴室よりも掃除しやすく、断熱性も高いため、人気のリフォームです。
養生
お風呂を解体前の準備として、はじめに養生(ようじょう)作業をします。養生とは、リフォームしない部分に傷や汚れが付かないようにカバーすることです。在来浴室を解体するとタイルの破片や、細かなホコリが飛び散るため、玄関から浴室までの通路となる廊下や、洗面脱衣室を専用のビニールやクッション材で覆います。
解体工事
お風呂の解体作業をスムーズに行うために、最初に水道を止め、照明器具や換気扇などを撤去します。続いてユニットバスを設置するスペースを確保するために、既存のタイル壁や天井、浴槽と床タイルなどを解体します。浴室の入口ドアや、枠の他、浴室入口の壁も一部解体します。お風呂の窓は、新しいユニットバスに合うサイズであれば解体せずにそのまま使います。
水道汚水配管・電気配線・空調工事
ある程度浴室を解体すると床や壁に埋まっていた水道や排水の配管、天井裏には電気配線が見えてきます。新しいユニットバスに合わせて水道やお湯、排水管を移動します。ユニットバスの照明やスイッチなどの電気配線、換気扇のダクト配管も移動の準備をしておきます。
土間コンクリート打ち工事
ユニットバス本体は、重量が500kgを超える重たい什器です。さらに、浴槽にお湯を溜めると総重量が700kgを超える重さになります。ユニットバスを設置する床が重さに耐えられるように、コンクリートで基礎を作らなければなりません。重たいユニットバスが傾かないように、浴室の床にコンクリートを流す土間コンクリート打設工事を行います。
土間コンクリートは固まるまでに2日程度必要です。コンクリートが乾くまでは上に乗ることができないため、養生期間(乾くまで待つ期間)を設けます。
ユニットバス組立工事
土間コンクリートが乾燥したら、ユニットバスの組立工事を行います。ユニットバスメーカーから配送された商品を専門業者が組み立てます。リフォーム用のユニットバスは、現場で作業しやすいように、防水パンと呼ばれる床や、壁、天井パネル、ドアがバラバラに分かれています。床を組み、壁を支える骨組みを立て、天井を取り付けます。壁パネルを組み込んで、浴槽を設置し、水栓金具や換気扇、お客様が選ばれた手摺などをユニットバスの本体へ取り付けます。
パネルの隙間を埋めるパッキンやコーキングで仕上げ、給水、給湯、排水配管、電気配線を繋げます。ユニットバスの工事時間は8時間程度、1日で組み上げます。
浴室と洗面脱衣室の間を仕上げる
解体した浴室と洗面脱衣室の壁を仕上げます。ユニットバスのドアの廻りにドア枠を取り付け、浴室と洗面脱衣室の間仕切り壁を作ります。最後に、洗面脱衣室の床材を貼り、間仕切り壁クロスなどで仕上げます。洗面化粧台が古くなっていれば使い勝手のよい最新の洗面化粧台へ取り替えることをオススメします。
お風呂の入口だけなら大工さんが半日で終わらせます。午後から内装屋さんがクロス工事を行います。
試運転
洗面脱衣室の内装工事が終わると、電気屋さんが照明や換気扇の配線やスイッチを取り付けます。最後にユニットバスのシャワーやカランから水やお湯が出るか?、リモコンを使って正常にお湯はりするか?照明や換気扇が正常に作動するか?など試運転を行います。動作に問題なければ完了です。
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