【この記事は約3分で読めます】
執筆:二級建築士 安藤勉
→詳しいプロフィールはこちら
「クロスを張り替えたばかりなのに剥がれてきた」
「リフォームして数か月で壁紙が浮いている」
このような症状があると、
「工事に問題があったのでは?」
と不安になりますよね。
クロスの剥がれには、いくつかの原因があります。
施工時の問題による場合もありますが、湿気や下地の状態など、住宅環境が原因になることもあります。
大切なのは、見た目だけで判断せず、剥がれた原因を確認することです。
この記事では、クロスがすぐ剥がれる原因や施工不良の見分け方、補修方法、保証について建築士が分かりやすく解説します。
クロスがすぐ剥がれる主な原因
クロスが剥がれる原因は、大きく分けると以下の4つです。
- 施工時の接着不足
- 下地処理の不足
- 湿気や結露
- 住宅の経年変化
それぞれ詳しく解説します。
原因① 接着剤の不足や圧着不足
クロスは、専用の接着剤を使って壁に貼り付けます。
しかし、
- 接着剤の量が不足している
- クロスを十分に圧着していない
- 施工環境が悪かった
場合、時間が経ってから剥がれることがあります。
特に、
- 施工直後から浮きがある
- 継ぎ目部分から剥がれる
- 広い範囲で同じ症状がある
場合は、施工方法に原因がある可能性があります。
原因② 下地処理が不十分だった
クロスをきれいに貼るためには、下地の状態を整えることが重要です。
壁の下地に、
- 凹凸がある
- 古いクロスの糊が残っている
- パテ処理が不十分
などの問題があると、クロスが密着しにくくなります。
表面上はきれいに仕上がっていても、下地処理が不十分だと数か月後に剥がれることがあります。
原因③ 湿気や結露の影響
クロスは湿気に弱い素材です。
室内の湿度が高い状態が続くと、接着剤の力が弱くなり、剥がれや浮きが発生することがあります。
特に注意したい場所は、
- 北側の部屋
- 窓周辺
- 洗面所
- 浴室近く
- 家具の裏側
このような場所は湿気がこもりやすく、クロスのトラブルが起こりやすくなります。
原因④ 下地の動きによるもの
住宅は常に少しずつ動いています。
特に木造住宅では、季節による湿度変化で木材が伸縮します。
その影響で、
- クロスの継ぎ目が開く
- 角部分が浮く
- 一部が剥がれる
ことがあります。
ただし、単なる隙間ではなく、クロスが壁から浮いている場合は、下地の状態も確認が必要です。
クロスが完全に剥がれているのではなく、継ぎ目に隙間ができている場合は、原因や対処方法が異なります。
クロスの隙間ができる原因や補修が必要なケースについては、以下の記事で詳しく解説しています。
クロスがすぐ剥がれた場合、施工不良なの?
クロスの剥がれを見つけると、
「施工不良では?」
と考える方も多いですが、原因によって判断が変わります。
施工不良の可能性が高いケース
以下の場合は、施工側に原因がある可能性があります。
- 工事後すぐに剥がれた
- 同じ場所で何度も剥がれる
- 広範囲で浮いている
- クロスの端から剥がれている
- 施工後の確認時から違和感があった
特に、張り替え後数週間から数か月以内に発生した場合は、施工店へ相談しましょう。
施工不良とは限らないケース
一方で、以下の場合は住宅環境が原因の可能性があります。
- 湿気が多い場所
- 雨漏りが発生している
- 結露が多い
- 壁内部に問題がある
この場合は、クロスだけ補修しても再発する可能性があります。
クロスが剥がれた場合の補修方法
剥がれ方によって補修方法は変わります。
部分的な剥がれなら補修できる
小さな剥がれであれば、接着剤を使って補修できます。
例えば、
- 角部分だけ剥がれた
- 継ぎ目が少し浮いた
- 一部分だけめくれている
場合です。
ただし、剥がれた原因が残っている場合は再発する可能性があります。
広範囲ならクロス張り替えが必要
クロスが大きく剥がれている場合は、その部分だけではなく、壁全体の状態確認が必要です。
必要に応じて、
- クロスの張り替え
- 下地補修
- 湿気対策
を行います。
下地に問題がある場合は注意
クロスの下にある石膏ボードなどが傷んでいる場合、クロスだけ直しても改善しません。
例えば、
- ボードが割れている
- 下地が膨らんでいる
- 水分を含んでいる
場合は、下地補修から行う必要があります。
リフォームの依頼先で失敗を防ぐためには、会社選びも大切です。
リフォーム会社を選ぶときは、建設業許可・自社施工・見積り・保証の【4つの基準】の4つが特に重要だと考えています。
会社選びについて順番に知りたい方は、こちらをご覧ください。
クロスの剥がれは保証対象になる?
リフォーム後すぐにクロスが剥がれた場合、保証対象になる可能性があります。
ただし、保証内容は工事店によって異なります。
確認するポイントは、
- 保証期間
- 保証範囲
- 施工が原因の場合の対応
です。
工事完了時にもらった保証書や契約書を確認しましょう。
また、気になる症状がある場合は、早めに施工店へ連絡することが大切です。
時間が経つほど、
「いつ発生したのか」
「施工が原因なのか」
判断が難しくなることがあります。
DIYでクロスの剥がれを直しても大丈夫?
小さな剥がれであれば、市販のクロス用接着剤で補修できます。
しかし、注意点があります。
表面だけを直しても、
- 下地の問題
- 湿気
- 接着不足
などの原因が残っていると、再び剥がれる可能性があります。
特に、
- 張り替え後すぐ剥がれた
- 張り替え後すぐ剥がれた
- 何度も同じ場所が剥がれる
- 広範囲で浮いている
場合は、DIYで済ませる前に専門業者へ相談しましょう。
クロスが剥がれたときに確認すること
クロスの剥がれを見つけたら、以下を確認してください。
いつ剥がれたか
施工直後なのか、数年後なのかで原因は変わります。
どの場所で発生しているか
- 窓周辺
- 水まわり
- 外壁側の壁
などは原因を特定する手がかりになります。
剥がれ以外の症状がないか
- カビ
- 壁のシミ
- ひび割れ
- 膨らみ
がある場合は、クロス以外の問題が隠れている可能性があります。
クロス工事で失敗しないためのポイント
クロス張り替えを依頼するときは、価格だけで選ばないことが大切です。
確認したいポイントは、
- 下地処理について説明があるか
- 施工内容を説明してくれるか
- 保証内容が明確か
- 工事後の対応があるか
です。
見積金額だけを見ると、安い業者を選びたくなります。
しかし、クロス工事は下地処理や職人の技術によって仕上がりが大きく変わります。
まとめ
クロスがすぐ剥がれる原因には、
- 接着不足
- 下地処理不足
- 湿気や結露
- 住宅の動き
などがあります。
張り替え後すぐに剥がれた場合は、施工不良の可能性もあるため、まず施工店へ相談しましょう。
ただし、湿気や下地の問題が原因の場合は、クロスだけ補修しても再発することがあります。
大切なのは、剥がれた部分だけを見るのではなく、原因まで確認することです。
リフォームを成功させるには、工事内容を丁寧に説明してくれる業者を選ぶことが重要です。
会社選びで迷う方へ
リフォームで失敗しないための知識は「青本・赤本」にまとめています。

※NHKでも紹介された冊子です
※累計100万部発行