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執筆:二級建築士 安藤勉
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外壁塗装の見積りを比較していると、
「A社は10日、B社は15日」
のように、会社によって工期が違うことがあります。
「工期が長いほうが、時間をかけて丁寧に施工してくれるのでは?」
と思うかもしれません。
しかし、工期が長い会社ほど丁寧とは限りません。
反対に、工期が短いからといって、必ず手抜きというわけでもありません。
外壁塗装の工期は、建物の大きさや外壁の状態、天候、職人の人数など、さまざまな条件で変わります。
大切なのは、日数だけでなく、必要な工程がきちんと計画されているかを確認することです。
外壁塗装の工期はどれくらい?
一般的な戸建て住宅の外壁塗装では、足場の設置から解体まで含めて、10日~2週間程度が一つの目安です。
ただし、住宅の大きさや工事内容によって前後します。
例えば、外壁のひび割れやシーリングの劣化が多ければ、補修に時間がかかります。
屋根塗装も同時に行う場合は、さらに工期が長くなることがあります。
また、雨が続けば塗装できない日が増えるため、予定より工事が延びることもあります。
そのため、単純に「10日なら短い」「15日なら丁寧」と判断することはできません。
工期が長くなる主な理由
補修箇所が多い
外壁にひび割れや浮き、シーリングの劣化などがあれば、塗装前に補修が必要です。
補修を丁寧に行えば、その分だけ工期が長くなることがあります。
建物が大きい
外壁の面積が大きければ、洗浄や下塗り、中塗り、上塗りなど、それぞれの工程に時間がかかります。
塗装する場所が多い
外壁だけでなく、軒天、雨どい、破風板、雨戸なども塗装する場合は、工事日数が増えることがあります。
天候の影響
雨の日や湿度が高い日は、塗装できないことがあります。
工事を無理に進めず、乾燥に必要な時間を確保すれば、予定より工期が延びることもあります。
職人の人数
同じ工事でも、職人の人数によって作業日数は変わります。
1人で作業する会社と、3~4人で作業する会社では、同じ工程でも必要な日数が異なる場合があります。
工期が短いから手抜きとは限らない
「工期が短い会社は、工程を省いているのでは?」と心配になるかもしれません。
しかし、短い工期だけで手抜きと判断することはできません。
経験のある職人が複数人で作業すれば、適切な工程を守りながら短期間で施工できる場合があります。
例えば、職人が2人で作業する予定だったところを、3人で作業すれば、作業を分担できます。
そのため、「短い=手抜き」ではありません。
重要なのは、短い工期でも必要な工程が省略されていないかということです。
工期が長いから丁寧とも限らない
反対に、工期が長ければ安心というわけでもありません。
例えば、職人の人数が少なく、作業が進まないだけかもしれません。
また、天候や他の現場との調整によって、実際の作業日数以上に工事期間が長くなる場合もあります。
そのため、「工期が長いから丁寧な会社」と考えるのも危険です。
工期の長さではなく、なぜその日数が必要なのかを確認しましょう。
丁寧な施工かどうかは「工程」を見る
外壁塗装の品質を確認するときは、工期よりも施工内容を見ることが大切です。
特に確認したいのが次の工程です。
高圧洗浄
外壁に付着した汚れや古い塗膜などを洗い流します。
下地処理
ひび割れやシーリングの劣化など、必要な補修を行います。
下塗り
外壁と仕上げ塗料を密着させるための重要な工程です。
中塗り・上塗り
仕上げ塗料を適切な回数で塗ります。
乾燥時間
塗料ごとに必要な乾燥時間があります。
乾燥が不十分なまま次の工程に進めれば、仕上がりや耐久性に影響する可能性があります。
こうした工程が適切に計画されているかを確認するほうが、単純な工期の長さを見るよりも重要です。
見積りで工期を確認するときのポイント
見積りを取ったら、「何日かかりますか?」だけでなく、「どのような工程で進める予定ですか?」と聞いてみましょう。
例えば、
- 足場設置
- 高圧洗浄
- 下地補修
- 下塗り
- 中塗り
- 上塗り
- 付帯部の塗装
- 最終確認
- 足場解体
など、工事の流れを説明してもらいます。
さらに、
「雨が続いた場合は工期がどうなりますか?」
と確認しておくと、予定より工事が延びたときにも安心です。
「工期〇日保証」には注意
「必ず〇日で終わります」という説明を受けた場合は、少し注意しましょう。
外壁塗装は天候の影響を受けます。
また、工事を始めてから追加の補修が必要になることもあります。
そのため、最初から何があっても工期を変更しないという約束より、
「雨天時は延期する」「追加補修が必要なら相談する」
など、工期が変わる条件を明確にしている会社のほうが安心です。
工期より「説明が分かりやすい会社」を選ぶ
業者選びでは、「10日で終わります」「15日かけて丁寧に施工します」という言葉だけで判断するのはおすすめできません。
大切なのは、なぜその工期になるのかを説明できるかです。
建物の状態を確認したうえで、
「この補修があるため、通常より2日ほど長くなります」
「雨の場合はこの工程を延期します」
など、具体的に説明してくれる会社なら、工事の内容も確認しやすくなります。
ここまでの内容は、塗装会社選びで確認したいことの一部です。
建設業許可・自社施工・見積り・保証の【4つの基準】をあわせて見ると、会社を判断しやすくなります。
リフォーム会社にも、塗装会社にも共通する会社選びの基本を、順番に知りたい方はこちらをご覧ください。
まとめ
外壁塗装は、工期が長い会社ほど丁寧とは限りません。
反対に、工期が短いからといって、必ず手抜きというわけでもありません。
工期は、
・建物の大きさ
・外壁の状態
・補修の量
・塗装する範囲
・職人の人数
・天候
などによって変わります。
そのため、業者を比較するときは、「何日かかるか」だけで判断しないことが大切です。
確認したいのは、
・必要な工程が省略されていないか
・それぞれの工程に必要な時間が確保されているか
・工期の理由をきちんと説明してくれるか
という点です。
「工期が長いから安心」ではなく、
工事内容と工期の根拠を確認して、納得できる会社を選ぶ。
これが、外壁塗装で失敗しないための大切なポイントです。
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