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執筆:二級建築士 安藤勉
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キッチンリフォームは毎日使う場所だからこそ、工事が終わってから後悔したくないものです。しかし、
「思ったより使いにくい」
「予算が大きく増えた」
「そんな話は聞いていなかった」
というご相談は少なくありません。
私たちは全国で20年以上、リフォーム会社の審査や、お客様からのご相談をお受けしてきました。その中で感じるのは、後悔する理由にはいくつか共通点があるということです。
今回は、キッチンリフォームで後悔する人に共通するポイントについて説明します。
後悔① ショールームと自宅は違う
ショールームで見た時は理想的に見えたのに、実際に使い始めると違和感を感じることがあります。例えば、
- 冷蔵庫の扉が開きにくい
- ゴミ箱の置き場がない
- 通路が狭くなった
- コンセントが使いにくい
などです。また、意外と多いのがレンジフード(換気扇)の高さです。
ショールームでは気にならなくても、自宅の天井高や梁の位置によっては、以前より低い位置に設置されることがあります。その結果、「圧迫感がある」「頭に近くて使いにくい」と感じることもあります。
実際、ショールームは広く見せる工夫がされています。そのため、自宅に設置した時の使い勝手とは異なることがあります。
そのため、ショールームだけで判断するのではなく、実際の設置位置や寸法を確認しながら計画することが大切です。
後悔② 収納計画を考えていなかった
最新のキッチンは収納力が高いと言われます。
しかし、収納量が増えれば後悔しないというわけではありません。実際には、
- 電子レンジや炊飯器の置き場がない
- ゴミ箱のスペースが足りない
- 食器や調理家電が思ったより収納できない
といったことがあります。また、見積りにはキッチン本体しか含まれておらず、食器棚(カップボード)が含まれていないこともあります。
そのため、「キッチンは新しくなったけど、食器や家電の置き場が足りない」と気付き、後からカップボードを追加するケースもあります。さらに、
- 冷蔵庫を買い替える予定だった
- 大型の電子レンジを使っている
- ゴミの分別が多い
など、現在の生活スタイルを十分に伝えていないことで起こる後悔もあります。
収納は単純な広さではなく、「何をどこに収納するか」まで考えておくことが大切です。
後悔③ 予算が大きく増えた
キッチンリフォームでは、最初の見積りより金額が上がることも珍しくありません。例えば、
- 食洗機を付ける
- タッチレス水栓に変更する
- 収納を増やす
- 天板の素材を変更する
などです。最初は予算内だったのに、ショールームで実物を見ると魅力的な設備も多く、「せっかくだから」と追加した結果、予算が大きく増えることがあります。
また、キッチン本体の費用だけを考えていたものの、工事が始まってから配管や電気工事が必要になり、追加費用が発生することもあります。
もちろん、実際に商品を見て納得して選んだ結果であれば問題ありません。しかし、「気付いたら予算を大きく超えていた」というケースは少なくありません。
そのため、ショールームへ行く前に、
- 予算の上限
- 絶対に必要なもの
- できれば欲しいもの
を整理しておくことをおすすめします。
追加費用については、こちらでも詳しくまとめています。
後悔④ キッチンだけ見て家全体を見ていなかった
キッチンリフォームでは、どうしてもキッチン本体に意識が向きがちです。
しかし、実際には住宅全体の状態も重要です。例えば、
- 古い配管
- 電気容量の不足
- 床や壁の傷み
などです。特に多くの方が勘違いしやすいのが配管です。
一般的なキッチンリフォームでは、キッチン周辺の配管は交換しても、床下や壁の中など見えない部分の配管までは交換しないことが少なくありません。
そのため、「キッチンを交換したので配管も全部新しくなった」と思っていたら、実際には古い配管が残っていたというケースもあります。
私たちがお客様相談をお受けする中でも、「キッチンは新しくなったのに、数年後に床下の古い配管から漏水した」というケースがあります。
また、対面キッチンへの変更など間取りを変える場合は、
- 思ったより通路が狭くなった
- 冷蔵庫の位置が使いにくくなった
- リビングから手元が見えるようになった
といったこともあります。そのため、キッチン本体だけでなく、配管や電気設備など家全体の状態も確認しておくことが大切です。
後悔⑤ 工事後のことを確認していなかった
契約前は、設備や工事内容に意識が向きがちです。しかし、本当に差が出るのは工事後かもしれません。
工事が完了したら、担当者と一緒に仕上がりを確認しましょう。納得できない点があれば、その場で伝えることも大切です。例えば、
- キッチンにキズや凹みはないか
- 収納や扉はスムーズに動くか
- 設備は正常に動くか
- 依頼した内容になっているか
などです。リフォームはお住まいの状況に合わせて工事するため、図面どおりでも「思っていたのと違う」が起こることがあります。そのため、完成後の確認はとても大切です。
また、工事直後は問題がなくても、数年後に不具合が見つかることもあります。その時に重要なのが、
- 不具合が起きたら誰に連絡するのか
- 保証内容はどうなっているのか
- 担当者が退職したらどうなるのか
- 工事店が廃業したらどうなるのか
といった点です。私たちがお客様相談をお受けする中でも、「保証書はあるけど対応してもらえない」「連絡が取れなくなった」という相談は珍しくありません。
そのため、保証年数だけを見るのではなく、
「不具合が起きたら誰が対応するのですか?」
「担当者が変わった場合はどうなりますか?」
「工事店が廃業した場合はどうなりますか?」
といったことも契約前に確認しておくと安心です。こうした質問に対して分かりやすく説明してくれるかどうかも、信頼できる会社を見極めるポイントになります。
保証について確認したいポイントは、こちらで詳しくまとめています。
本当の原因は会社選び
ここまで、キッチンリフォームで後悔しやすいポイントを見てきました。
しかし、私たちがお客様相談をお受けする中で感じるのは、後悔の原因がキッチンそのものにあるケースは多くないということです。例えば、
- 追加費用について説明がなかった
- 配管がどこまで交換されるのか分からなかった
- 工事後の対応について聞いていなかった
こうした後悔の多くは、設備の問題ではなく説明不足や確認不足から起きています。信頼できる会社は、
- 追加費用の可能性
- 工事範囲
- 設備のメリットとデメリット
- 工事後の対応
などを契約前に丁寧に説明してくれます。
逆に、価格や設備の話ばかりで、工事後のことまで説明がない場合は注意が必要です。
キッチンリフォームで後悔しないためには、良いキッチンを選ぶことよりも、信頼できる会社を選ぶことが大切です。実際には、同じキッチンでも会社によって満足度が大きく変わることがあります。
建設業許可・自社施工・見積り・保証の【4つの基準】をあわせて見ると、会社を判断しやすくなります。
会社選びで大切なことを順番に知りたい方は、こちらをご覧ください。
まとめ|後悔の原因はキッチンではなく会社選び
キッチンリフォームの後悔は、設備そのものが原因とは限りません。
価格や設備だけではなく、「どこまで説明してくれる会社か」「工事後まで考えてくれる会社か」という視点も大切です。
キッチンリフォームで後悔しないためには、設備選びだけでなく会社選びも重要です。
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関連する注意点は、リフォームお役立ちトピックスでも確認できます。