【この記事は約3分で読めます】
執筆:二級建築士 安藤勉
→詳しいプロフィールはこちら
トイレリフォームの見積りを見て、「便器の交換だけだから、追加費用は発生しないだろう」と思う方は少なくありません。
しかし実際には、工事が始まってから予想外の費用が発生するケースがあります。
たちは全国で20年以上、リフォーム会社の審査や、お客様からのご相談をお受けしてきました。
その中でも、「見積りより高くなった」というご相談は少なくありません。ただし、追加費用そのものが悪いわけではありません。
問題になるのは、なぜ追加費用が必要なのか分からないまま工事が進んでしまうことです。
今回は、トイレリフォームで追加費用が発生しやすい理由と、契約前に確認しておきたいポイントについて説明します。
追加費用はトイレ特有の工事で発生しやすい
トイレリフォームは住宅設備の交換工事の中でも比較的小規模な工事と思われがちです。
しかし、実際には床下の排水管や下地、電気設備などが関係するため、工事を進める中で追加工事が必要になる場合があります。特に築20年以上の住宅では、見えない部分に問題が隠れていることも珍しくありません。
大切なのは、追加費用が発生するかどうかではなく、どのような場合に発生する可能性があるのかを事前に説明してもらうことです。
追加費用①和式から洋式への変更工事
トイレリフォームで追加費用が大きくなりやすい代表例が、和式トイレから洋式トイレへの変更です。
一見すると便器を交換するだけに見えますが、実際には、
- 段差の解体工事
- 床の造作工事
- 排水位置の変更
- 内装の張り替え
などが必要になることがあります。古い住宅では、和式トイレの床が一段高くなっていることも少なくありません。
そのため、段差を撤去してバリアフリー化する場合は、想像以上に工事範囲が広がることがあります。
見積りの段階で「和式から洋式への変更に伴い、追加工事が発生する可能性はありますか?」と確認しておくと安心です。
追加費用②排水芯の位置が合わないことがある
トイレリフォームならではの追加費用として、排水芯の問題があります。
排水芯とは、便器と排水管を接続する位置のことです。
古い住宅では、現在販売されている便器と排水位置が合わない場合があります。
最近の便器は多くのケースで対応できますが、
- 床の加工が必要になる
- 便器の選択肢が限られる
といったケースもあります。特に築年数が古い住宅では、見積りの時点で排水位置を確認しているかどうかが重要です。
現地調査が不十分だと、工事当日に問題が発覚し、追加費用につながることもあります。
追加費用③床下地の腐食や劣化が見つかることがある
便器を取り外した際に、床下地の傷みが見つかることがあります。例えば、
- 長年の水漏れ
- 結露による腐食
- 木材の劣化
- シロアリ被害
などです。特に古いトイレでは、便器と床の接合部分から少しずつ水が漏れ続けていたケースもあります。
普段は見えないため気付きませんが、解体後に床材がボロボロになっていることもあります。こうした状態で新しいトイレを設置すると、将来的な不具合につながるため、床下地の補修が必要になります。
これは工事品質を確保するための追加工事であり、決して珍しいことではありません。
追加費用④温水洗浄便座用の電気工事が必要になる
最近のトイレは、温水洗浄便座が標準的になっています。しかし古い住宅では、
- コンセントがない
- アースが設置されていない
- 配線が古い
といったケースがあります。そのため、
- コンセント増設
- アース工事
- 配線工事
など、追加工事が必要になる場合があります。また、タンクレストイレを採用する場合は、機種によって電源条件が異なることもあります。
設備の価格だけでなく、電気工事が必要になる可能性についても確認しておくことが大切です。
追加費用そのものより事前説明が大切
追加費用という言葉を聞くと、不安になる方もいるかもしれません。
しかし実際には、追加工事が必要になること自体は珍しいことではありません。
問題になるのは、「そんな話は初めて聞いた」という状況です。例えば、
- 和式から洋式への変更工事
- 排水位置の調整
- 床下地の補修
- 電気工事
などは、現地調査によってある程度予測できる場合もあります。
信頼できる会社は、想定されるリスクや追加工事の可能性について契約前に説明してくれます。
そのため、価格だけでなく説明内容にも注目することが大切です。
後悔しないために確認したい質問
- 「今回の見積りに含まれていない工事はありますか?」
- 「床下地の補修が必要になる可能性はありますか?」
- 「排水位置に問題があった場合はどうなりますか?」
- 「コンセントやアース工事が必要になる可能性はありますか?」
- 「追加工事が必要になった場合は、どのように説明してもらえますか?」
こうした質問に対して具体的に答えてくれるかどうかも、会社選びの重要な判断材料になります。
ここまで見ていただくと分かるように、追加費用のトラブルは工事中ではなく、契約前の確認不足が原因になっていることも少なくありません。
同じトイレリフォームでも、会社によって見積りの考え方や工事範囲は異なります。
見積りで確認したいポイントは、こちらで詳しく解説しています。
本当の原因は会社選び
追加費用で後悔する人の多くは、金額そのものより説明不足に不満を感じています。
私たちがお客様相談をお受けする中でも、
- 聞いていなかった
- 説明がなかった
- 後から言われた
というケースが少なくありません。実際には、追加費用そのものではなく、「納得できない状態で請求された」と感じることがトラブルの原因になっています。
そのため、確認したいのは価格だけではありません。
- 工事範囲
- 追加費用が発生する条件
- 担当者の説明
- 現地調査の内容
なども大切なポイントです。結局のところ、追加費用のトラブルも、「どこまで丁寧に説明してくれる会社か」という会社選びにつながっています。
だからこそ、価格だけで比較するのではなく、説明の分かりやすさや会社の姿勢も確認することが大切です。
予算オーバーを防ぐためには、会社選びも大切です。
リフォーム会社を選ぶときは、建設業許可・自社施工・見積り・保証の【4つの基準】も、あわせて確認すると安心です。
まとめ|追加費用で後悔しないために
トイレリフォームの追加費用は、
- 和式から洋式への変更
- 排水位置の調整
- 床下地の補修
- 電気工事
などが原因で発生することがあります。ただし、問題になるのは追加費用そのものではありません。「聞いていなかった」「事前説明がなかった」というケースです。
信頼できる会社は、追加工事の可能性や判断基準について契約前に説明してくれます。
そのため、価格だけで比較するのではなく、説明内容や会社の姿勢も確認することをおすすめします。
追加費用で後悔しないためには、「何が見積りに含まれているのか」「どんな場合に追加費用が発生するのか」を契約前に確認することが大切です。
会社選びで迷う方へ
リフォームで失敗しないための知識は、無料冊子「青本・赤本」にまとめています。
信頼できる会社選びのポイントを掲載していますので、参考資料としてもご活用ください。
※NHKでも紹介された冊子です
※累計100万部発行
関連する注意点は、リフォームお役立ちトピックスでも確認できます。