公開:

更新:

タスペーサーは本当に必要?屋根塗装で「入れる・入れない」の判断ポイント

【この記事は約3分で読めます】
執筆:二級建築士 安藤勉
→詳しいプロフィールはこちら

屋根塗装の見積書に、「タスペーサー」と書かれていて、

「これは必要な工事なの?」
「入れないと雨漏りするの?」

と疑問に思う方もいるでしょう。

タスペーサーは、屋根材の重なり部分に隙間を確保するために使われる部材です。

しかし、すべての屋根にタスペーサーが必要なわけではありません。

屋根材の種類や状態、塗装方法などによって判断が変わります。

そのため、「タスペーサーを入れる=正解」「入れない=手抜き」と単純に考えないことが大切です。

タスペーサーは何のために使う?

スレート屋根は、屋根材を重ねて施工されています。

その重なり部分には、雨水を排出するための隙間があります。

しかし、屋根を塗装すると、塗料によって屋根材同士がくっつき、隙間が塞がってしまうことがあります。

そこで使われるのがタスペーサーです。

タスペーサーを屋根材の重なり部分に差し込むことで、塗装後も適切な隙間を確保しやすくします。

この隙間は、雨水を排出したり、屋根内部の湿気を逃がしたりするために重要です。

タスペーサーを入れないとどうなる?

タスペーサーが必要な屋根で、塗装によって隙間が塞がったままになると、雨水や湿気が排出されにくくなる可能性があります。

その結果、

  • 屋根内部に湿気がこもる
  • 下地が劣化する
  • 雨漏りにつながる

などの問題が起こる可能性があります。

ただし、

「タスペーサーを入れない=必ず雨漏りする」わけではありません。

タスペーサーを使わなくても、別の方法で適切な隙間を確保できる場合があります。

大切なのは、タスペーサーそのものではなく、屋根材の重なり部分に必要な隙間が確保されているかです。

タスペーサーが必要な屋根材は?

タスペーサーは、平型スレート屋根に使われます。

ただし、既に隙間が確保された屋根であればタスペーサーは不要な場合もあります。

「スレート屋根だから必ずタスペーサーが必要」

と判断するのも正しくありません。

実際の屋根を確認したうえで、必要性を判断してもらいましょう。

タスペーサーが不要なケースもある

タスペーサーは、すべての屋根に取り付けるものではありません。

例えば、屋根材の状態や形状によって、塗装後も十分な隙間が確保できる場合があります。

また、屋根材の劣化が進んでいて、塗装自体が適さない場合もあります。

そのような屋根に、

「タスペーサーを入れれば大丈夫」

と考えるのは危険です。

まずは、塗装をすること自体が適切なのかを確認する必要があります。

「タスペーサーを入れない=手抜き」ではない

他社の見積りにはタスペーサーが入っているのに、別の会社には記載がない。

このようなこともあります。

すると、

「タスペーサーを入れない会社は手抜きなのでは?」

と思うかもしれません。

しかし、必ずしもそうとは限りません。

重要なのは、

「なぜ入れるのか」
「なぜ入れないのか」
を業者がきちんと説明できるかどうかです。

例えば、

「屋根材の状態を確認したところ、隙間が確保されているので今回は不要です。」

など、具体的な説明があれば判断しやすくなります。

反対に、

「うちはいつも入れています」

「普通は入れるものです」

だけでは、自宅の屋根に必要なのか分かりません。

見積書にタスペーサーがあったら確認したいこと

見積書に「タスペーサー」と書かれていたら、次のことを確認してみましょう。

なぜ必要なのか?

「我が家の屋根には、なぜタスペーサーが必要ですか?」

と聞いてみましょう。

屋根の状態を確認したうえで説明してもらうことが大切です。

何個くらい使うのか?

タスペーサーは、屋根面積1平米あたり、10個が目安です。

見積書に数量が記載されていれば、より分かりやすくなります。

取り付け方法は?

タスペーサーは、スレート屋根材の上下の重なり部の隙間に差し込みます。

→【手抜き塗装】に遭わない3つのポイント

縁切りとの違いは?

タスペーサーと一緒に「縁切り」という言葉が出てくることがあります。

縁切りとは、塗装によって塞がった屋根材の隙間を、塗装後に切り離して確保する作業です。

一方、タスペーサーは、屋根材の間に専用部材を差し込むことで、塗装後も隙間を確保しやすくする方法です。

タスペーサーは、従来の縁切り作業にかかっていた時間や手間を減らすために使われるようになった部材です。

どちらが適しているかは、屋根材や状態などによって判断されます。

業者に聞いておきたい質問

タスペーサーの必要性が分からない場合は、次のように聞いてみましょう。

「我が家の屋根には、なぜタスペーサーが必要ですか?」

「タスペーサーを入れない場合、どのような施工になりますか?」

「タスペーサーを使わずに、隙間を確保する方法はありますか?」

この質問に対して、屋根の状態を踏まえて具体的に説明してくれるか確認しましょう。

会社選びの流れを知りたい方へ

ここまでの内容は、塗装会社選びで確認したいことの一部です。

建設業許可・自社施工・見積り・保証の【4つの基準】をあわせて見ると、会社を判断しやすくなります。

リフォーム会社にも、塗装会社にも共通する会社選びの基本を、順番に知りたい方はこちらをご覧ください。

まとめ

タスペーサーは、屋根材の重なり部分に隙間を確保するために使われる部材です。

塗装によって隙間が塞がるのを防ぎ、雨水や湿気が適切に排出される状態を保つことを目的としています。

ただし、すべての屋根にタスペーサーが必要なわけではありません。

屋根材の種類や状態、塗装方法によって、必要性や適した施工方法は変わります。

そのため、

「タスペーサーを入れる=正しい」

「入れない=手抜き」

と考えるのではなく、

「なぜ入れるのか」「なぜ入れないのか」

を業者に確認しましょう。

屋根塗装で大切なのは、タスペーサーを取り付けることそのものではありません。

自宅の屋根に必要な施工が、適切な方法で行われることです。

見積りを比較するときも、タスペーサーの有無だけで判断せず、屋根の状態や補修内容、塗料、施工方法まで含めて確認しましょう。

会社選びで迷う方へ

屋根塗装で失敗しないための知識は「青本・赤本」にまとめています。

青本・赤本を無料で取り寄せる>

※NHKでも紹介された冊子です
※累計100万部発行

TOP