【この記事は約3分で読めます】
執筆:二級建築士 安藤勉
→詳しいプロフィールはこちら
介護リフォームを考えた時、「思ったより費用が高くなった」と感じることがあるかもしれません。
最初は100万円くらいの予定だったのに、見積りを見ると200万円。さらに工事内容を検討するうちに、300万円以上になることもあります。
私たちは20年以上にわたり、全国のリフォーム会社の審査や、お客様からのご相談をお受けしてきました。その中でも、
- 予算をオーバーしてしまった
- どこまで工事するか迷った
- 気付いたら予算が大きく増えていた
というご相談は少なくありません。
今回は、介護リフォームで予算オーバーしやすい人の共通点について説明します。
予算オーバーは珍しいことではない
介護リフォームでは、当初の予算より高くなることは珍しいことではありません。
なぜなら、実際に計画を進めると、
- 手すりを増やしたい
- 段差を解消したい
- トイレを使いやすくしたい
- 浴室の安全性を高めたい
- 車椅子でも移動しやすくしたい
- 介護しやすい間取りにしたい
など、追加したくなることが増えるからです。また、介護保険の対象になる工事と対象外の工事が混在していることもあり、当初考えていたより自己負担額が増えることもあります。
そのため、介護リフォームでは、最初から予算いっぱいで考えるのではなく、少し余裕を持って計画することも大切です。
「少しでも楽にしてあげたい」が予算オーバーの始まり
介護リフォームで予算オーバーになる方の多くは、最初から高額な工事を希望していたわけではありません。
むしろ、「少しでも安全に暮らしてほしい」「介護する側の負担を減らしたい」という気持ちから費用が増えていくことが少なくありません。例えば、
- 手すりの追加
- 段差解消工事
- 浴室やトイレの改修
- 車椅子対応のための通路拡張
などです。どれも必要な工事かもしれません。
しかし、一つひとつ追加していくと、気付いた時には予算を大きく超えてしまうことがあります。
予算オーバーする人には共通点がある
私たちは20年以上にわたり、全国の工事店の審査やお客様相談をお受けしてきました。
その中で感じるのは、予算オーバーしやすい方ほど、最初に「何を優先するか」が決まっていないことです。例えば、
- 転倒を防ぎたい
- トイレまで安全に移動できるようにしたい
- 介護する負担を減らしたい
- 車椅子でも生活できるようにしたい
など、本当に重視したいことが決まっていれば、予算も管理しやすくなります。
一方で、「できることは全部やりたい」と考えると、予算はどんどん膨らみやすくなります。
そのため、最初に優先順位を整理することが大切です。
予算オーバーを防ぐ一番簡単な方法
予算内で介護リフォームを進めるためには、
① 絶対に必要なもの
② できれば入れたいもの
③ 予算次第で考えるもの
を分けて考えることをおすすめします。
例えば、「転倒を防ぎたい」が目的なら、見た目の工事よりも手すりや段差解消を優先した方が満足度は高くなるかもしれません。
すべてを取り入れるのではなく、自分たちにとって何が重要なのかを整理することが大切です。
予算を言わない方が得だと思っていませんか?
予算を伝えると、その金額に合わせて見積りを作られるのではないかと心配する方もいます。
そのため、「予算は言わない方が良い」と考える方も少なくありません。
しかし、私たちは必ずしもそうとは思いません。なぜなら、工事店も予算が分からなければ提案しにくいからです。
例えば、100万円の予算で考えている方に、300万円の工事を提案しても意味がありません。
逆に、300万円まで考えている方なのに、工事店が予算を低く見積もって100万円程度の提案しかしなければ、本来できたはずの工事が提案されないこともあります。そのため、
- やりたいことはすべて伝える
- 予算の目安も伝える
ことをおすすめします。ただし、私たちは予算を伝える際に、使える金額ギリギリではなく、少し余裕を残した金額を伝えることをおすすめしています。
例えば、実際には300万円まで考えていても、「できれば250万円以内に抑えたい」と伝えるイメージです。
なぜなら、工事中に想定していなかった補修工事が必要になったり、追加したい内容が出てきたりすることもあるからです。
本当に大切なのは会社選び
介護リフォームで予算オーバーになる方の多くは、工事店にだまされたわけではありません。
むしろ、「安全性を高めたい」「介護しやすくしたい」という要望が増えた結果として、予算が膨らんでいるケースが少なくありません。
私たちの経験上、予算内で満足度の高い工事をされた方ほど、「やりたいこと」と「予算の目安」を最初に工事店へ伝えています。
また、その希望や予算に合わせて優先順位を整理しながら提案してくれる会社を選んでいます。
そのため大切なのは、何でも勧める会社ではなく、「何を優先するべきか」を一緒に考えてくれる会社を選ぶことです。
また、予算オーバーを防ぐためには、見積りの内容を確認することも大切です。
見積りで確認したいポイントは、こちらで詳しく解説しています。
リノベーションだけでなく、リフォーム全体で予算オーバーしやすい人の共通点については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
介護リフォームで予算オーバーを防ぐためには、会社選びも大切です。
リフォーム会社を選ぶときは、建設業許可・自社施工・見積り・保証の【4つの基準】の4つが特に重要だと考えています。
会社選びについて順番に知りたい方は、こちらをご覧ください。
まとめ|予算オーバーの原因は「少しでも楽にしてあげたい」が積み重なることも多い
介護リフォームで予算オーバーになる方の多くは、最初から予算が足りなかったわけではありません。打合せの中で、
- 手すりや段差解消を追加する
- 浴室やトイレを安全に使えるよう改修する
- 車椅子や介護を見据えて間取りを変更する
ことで費用が増えていきます。
また、「少しでも安全に暮らしてほしい」「介護の負担を減らしたい」という気持ちから工事範囲が広がることも少なくありません。そのため、
- 何を優先するのか
- どこまで予算をかけるのか
を最初に整理することが大切です。
また、予算を隠すのではなく、やりたいことと予算の目安を工事店へ伝えることで、より希望に近い提案を受けやすくなります。
予算内で満足度の高い介護リフォームをするためには、優先順位を整理して提案してくれる会社を選ぶことをおすすめします。
リフォーム会社選びで迷う方へ
リフォームで失敗しないための知識は、無料冊子「青本・赤本」にまとめています。
会社選びのポイントも掲載していますので、ご家族と相談する際の参考資料としてもご活用ください。
※NHKでも紹介された冊子です
※累計100万部発行
関連する注意点は、リフォームお役立ちトピックスでも確認できます。