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執筆:二級建築士 安藤勉
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「屋根塗装を勧められたけれど、本当に塗装で大丈夫?」
「別の会社からは屋根カバー工法を勧められた。」
「結局、どちらを選ぶのが正解なのでしょうか。」
屋根リフォームを検討している方から、このようなご相談をいただくことがあります。
屋根塗装と屋根カバー工法は、どちらも屋根を長持ちさせる工事ですが、目的や適したタイミングは異なります。
私たちは20年以上、全国のリフォーム会社選びに携わってきました。
その中でも、屋根の状態に合わない工事を選んでしまったことが後悔につながるケースを数多く見てきました。
今回は、屋根塗装と屋根カバー工法の違いや、それぞれがおすすめのケースについて解説します。
屋根塗装と屋根カバー工法の違い
まず、それぞれの工事内容を確認しましょう。
屋根塗装は、既存の屋根材に塗料を塗り直し、防水性や美観を回復させる工事です。
一方、屋根カバー工法は、今ある屋根の上に新しい屋根材を重ねて施工する工事です。
つまり、
- 屋根塗装は「塗膜で保護する工事」
- 屋根カバー工法は「屋根を新しくする工事」
という違いがあります。
屋根塗装がおすすめのケース
次のような場合は、屋根塗装が適していることがあります。
- 屋根材の傷みが少ない
- 雨漏りしていない
- 屋根材自体はまだ使える
- 色あせや塗膜の劣化が中心
屋根材そのものに問題がなければ、塗装によって美観を回復させることができます。
ただし、塗装できない屋根材や、劣化が進みすぎた屋根では適さない場合があります。
屋根カバー工法がおすすめのケース
次のような場合は、屋根カバー工法が向いています。
- 屋根材の劣化が進んでいる
- ひび割れや欠けが多い
- 塗装できない屋根材
- 今後のメンテナンス回数を減らしたい
特に、1990年代後半〜2000年代前半に製造された スレート材は、非常にひび割れやすく塗装が困難です。
屋根の状態によっては、カバー工法が適している理由を会社から説明してもらいましょう。
費用を比較するとどちらが安い?
一般的には、屋根塗装の方が費用を抑えられます。
リフォーム代の目安としては、
- 屋根塗装:約40万~80万円
- 屋根カバー工法:約80万~180万円
初期費用だけを見ると塗装の方が安く感じますが、将来のメンテナンスまで考えてどちらにするか決めることが大切です。
耐久性はどちらが高い?
耐久性では、一般的に屋根カバー工法の方が長くなります。
耐久性の目安は、
- 屋根塗装:約10~15年
- 屋根カバー工法:約20~30年
です。
もちろん、使用する塗料や屋根材によって異なりますが、長期的な耐久性を重視する場合は、カバー工法が選ばれることもあります。
工期はどのくらい違う?
屋根塗装とカバー工法の工事期間の目安は、
- 屋根塗装:約7~10日
- 屋根カバー工法:約7~14日
程度です。
どちらも天候の影響を受けるため、雨の日が続くと工期が延びることがあります。
また、建物の形状や屋根の状態によっても工事日数は変わります。
「塗装できる」と言われても本当に塗装で大丈夫?
屋根の劣化が進んでいる場合でも、「塗装できます」と言われることがあります。
しかし、塗装できることと、塗装が最適なことは別です。
例えば、
- 屋根材の寿命が近い
- 反りや割れが多い
- 雨漏りの原因になりそうな劣化がある
場合は、塗装しても数年後にカバー工法や葺き替えが必要になる可能性があります。
費用だけで判断せず、屋根の状態に合ったメンテナンス方法か?確認することが大切です。
リフォームの依頼先で失敗を防ぐためには、会社選びも大切です。
リフォーム会社を選ぶときは、建設業許可・自社施工・見積り・保証の【4つの基準】の4つが特に重要だと考えています。
会社選びについて順番に知りたい方は、こちらをご覧ください。
信頼できる会社は両方の選択肢を説明してくれる
私たちは20年以上、全国のリフォーム会社選びに携わってきました。
その中で信頼できる会社には共通点があります。
それは、
- 屋根の写真を見せながら説明する
- 劣化状況を分かりやすく伝える
- 塗装とカバー工法、それぞれのメリット・デメリットを説明する
- 無理に高額な工事を勧めない
という点です。
最初から一つの工法だけを勧めるのではなく、複数の選択肢を示したうえで、お客様が納得して選べるように説明してくれる会社を選びましょう。
判断に迷ったら相見積りがおすすめ
屋根リフォームは会社によって提案内容が異なります。
ある会社は塗装を勧め、別の会社はカバー工法を勧めることも珍しくありません。
そんな時は、2~3社から相見積りを取り、
- なぜその工法を勧めるのか
- 屋根の状態はどうなのか
- 将来のメンテナンスまで考えた提案か
を比較してみましょう。
見積金額だけではなく、提案内容を比べることが後悔しない屋根リフォームにつながります。
見積りの比較方法については、こちらの記事も参考にしてください。
まとめ|おすすめは「屋根の状態」で決まる
屋根塗装と屋根カバー工法は、どちらが優れているというものではありません。
屋根塗装がおすすめなのは、
- 屋根材の傷みが少ない
- 防水性を回復したい
- 費用を抑えたい
場合です。一方、屋根カバー工法がおすすめなのは、
- 屋根材の劣化が進んでいる
- 長く安心して住みたい
- メンテナンス回数を減らしたい
場合です。
大切なのは、価格だけで判断することではありません。
現在の屋根の状態を正しく診断してもらい、将来まで見据えた提案を受けたうえで、自分の住まいに合った工法を選びましょう。
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