そもそもどうして外壁塗装は定期的に塗り替える必要があるのでしょうか?理由は大きく2つあります。1つ目は「見た目」です。汚れている住まいは決して気持ちが良いものではありません。そして見た目より大事な理由が「建物を保護」する為です。外壁を塗り替えなければ家の寿命は短くなってしまいます。
外壁塗装は、決して安くありません。ですから、ついつい総額ばかりに目が行きがちですが、本当に大切なのは見積書の「内容」です。これから外壁塗装をすることを考えているのであれば、費用の相場や見積書の見方などの知識をお客様自身が身に付けていると業者の言いなりになることを避けることができます。ここでは、外壁塗装を行う上で確認すべきポイントや、見積書の見方について情報をまとめました。是非とも参考にしてください。
家を美しく保ち、耐久性を高めるには定期的に外壁塗装を行うことが理想です。しかしハウスメーカーや工務店、リフォーム業者など複数の業者が存在する中で、どの業者を選んだら良いのか分からなくなってしまったというお声を多くいただきます。
失敗しない外壁塗装をするためにまずは、外壁塗装でよくある困ったことを事前に知っておくことが重要です。外壁塗装で起こるよくあるトラブルにはこんなケースがあります。
初めての塗装工事でしたので、ギリギリまで塗装の色に迷っていました。悩みに悩んでお願いした色だったので完成を楽しみにしていたのですが、仕上がった色が違う色でした。業者に確認してみると「打ち合わせた色に間違いない」と一点張り。お互いに口頭での確認だったので、証拠もなく、やり取りに疲れてしまい、結局そのままの色に…。
外壁の一部分の塗装が剥がれたことで、外壁塗装を行いました。数メートル程度の間隔がありますが、自宅周囲には住居が隣接していました。てっきり工事をする前に業者が近所の方に告知してくれるものだと思っていたら、そのまま工事に入っていたよう。塗料が飛び、庭に干していた洗濯物に付いてしまうトラブルが起きました。業者が弁償することで解決はしたものの、これからも近所付き合いが続く私たち家族としては気まずい状況です。配慮のない業者に怒りが収まりません!
工事が完了したと報告を受け、無事に足場も解体。その後、家の周辺を見てまわると、外壁に樋の塗料が付いていたり、細かいところが綺麗に塗れていないところを数か所見つけました。それを業者に連絡したところ「見に行きます」と言われたので安心していましたが、その後、一切連絡がありませんでした。2週間経って、こちらから再度連絡したら「今は忙しいので少し待ってほしい」と言われました。仕方なく一ヶ月近く待ちましたがやはり連絡なし…。もう一度連絡したらそれから1週間してやっと見に来てくれて補修してくれましたが、正直、これから先のアフターメンテナンスが心配です。
外壁塗装の工事中に作業の様子を確認した際、塗料が指定したものと違うことに気がつきました。下塗りの塗料が見積書と違うものが使用されていたのです。業者に確認したところ、「会社に余っていた材料で、下塗り材として問題ない」と言われましたが、契約内容と違うのですぐに契約通りの下塗り塗料で工事をしてもらいました。途中で気がついたのでよかったですが、次回同じ業者に頼むことはないと思います。
今回、一番値引きをしてくれた業者に依頼しました。しかしそれが大きな間違いだったのかもしれません。塗装をして半年もたたないうちに塗装が剥がれてきたので、その業者に連絡をしました。すると連絡が繋がらず、会社に行ってみると倒産していたようでした。
仕方なく他の業者さんで見てもらうと、下塗りが不十分だったようで剥がれているとの事でした。つまり手抜き工事だったようです。値段だけで決めてしまったことを今頃になって後悔しています…。
ベランダの外壁塗装をした時、鉢植えなどは別の場所に移しましたが、エアコンの室外機は移動ができないので、そのままにしました。業者側も適切に対応すると言っていましたが、工事が完了して見てみると大きな擦り傷やぶつけたような形跡が残っていました。
高所部分に塗装をする際に足場にしたり、室外機によって狭くなったために脚立でぶつけたのではと考えて聞いたところ、一部は責任を認めてくれましたが「元からの傷もあったのでは」と開き直られました。証拠もなくそれ以上は反論できず、泣き寝入りするしかありませんでした…。
冒頭でもお伝えした通り定期的に外壁塗装をする必要性があります。
だからと言って、外壁塗装を今すぐ塗り替えないと大変なことになる、なんて家は実はそんなにありません。「今すぐ外壁塗装しないと大変なことになりますよ!」これは悪徳業者のセールストークです。ただ、外壁を定期的に塗り替える必要はあります。
外壁塗装をするのに最適なタイミングは、前回塗装を行ってから10~15年が望ましいです。もちろん10~15年経たないうちでも劣化のサインを見つけたら早めに塗装をする必要があります。
立地や環境にも左右されますが、外壁塗装で使用されている塗料には耐用年数があり、10~15年程度が寿命となる塗料が少なくありません。そのため、一般的には外壁塗装の塗り替え時期の目安も10~15年程度と言われています。
もちろん塗料によって耐用年数には違いがありますが、最近の一般的な新築の建て売り住宅を購入した場合にはウレタン塗料、もしくはシリコン塗料などが使われていることが多く、これらの塗料の耐用年数は10年~15年程度になります。多少過ぎてもすぐに悪影響があるというわけではありませんが、劣化した外壁をそのままにしておくと、外壁塗装の他に修繕費用が掛かってしまい、塗装工事が割高になってしまうことがありますので、定期的な外壁塗装をおすすめしています。
外壁の塗装が劣化することで、防水性能が低下し雨水が家に侵食することで以下のような危険性が高まります。
・雨漏り、柱の腐食
・湿気を好むシロアリが発生する
・建物にカビが生えてしまうことで、住人の健康に影響が出る
骨組みの腐食などで家全体に微妙な歪みが生じて窓やドアの開け閉めがスムーズにいかなくなるくらいならまだいいですが、シロアリによって柱を食い荒らされたりしたら大変です。
外壁塗装工事を行ってから長い年月が経過した場合には、建物の外壁に様々な劣化のサインが現れてきます。下記の兆候を見つけたら外壁塗装を検討する必要があります。
年月が経過した外壁は、色が薄くなり色あせが見られることが多いです。色褪せた塗装は、古びた印象になるため外観の見た目が悪くなってしまいます。
建物の外壁に手を触れたときに、手の平に白い粉が付くという経験をしたことがある人もいるかも知れません。これがチョーキングという現象です。
なぜ白い粉が付くのかというと、塗料に含まれている顔料の成分が劣化してチョークのような白い粉状になってしまっているからです(チョーキングは日本語では白亜化とも呼ばれています。)
外壁には「ヘアクラック」と呼ばれる髪の毛くらいの細かいヒビがはいっていることがあります。外壁のヒビを「クラック」と呼びますが、「ヘアクラック」はその子供のようなものです。ヘアクラック程度であれば、家の防水シートが水の侵入を防いでくれますが、完ぺきではないので注意が必要です。
外壁塗装にいくらかかるかは、建物の大きさや劣化の度合い、また使用する塗料の種類によって大きく変わります。とはいえおおよその目安となる相場はあるので、業者を選ぶ際の参考にしてみてください。以下の記載の金額は、作業をするための足場代や材料費を含んだ金額となります。
外壁塗装の相場は、建物の大きさ(塗る面積)によって変わります。例えば30坪の家であれば、大体100万~150万円程度が相場です。100万~150万円の幅は、家の形状や材質によって同じ建物サイズでも塗る面積や工事内容が異なり、また使用する塗料や建物の状態で金額が変わるためです。
材料費というのは外壁塗装で使用する塗料やコーキング材をはじめ、養生シートやマスキングテープなどのことです。グレードの高い塗料を使用すると、その分金額も高くなることになりますが、安いグレードの塗料を使用すると耐用期間が短くなる傾向にあるため、安い材料を使用する際にはデメリットも理解しておく必要があります。
実際に塗装作業する費用です。建築業界では人件費を人工(にんく)で計算することがあります。例えば1人の作業員が1日作業した場合を1人工といいます。
外壁塗装の費用の内訳には、足場代も含まれているのが一般的です。外壁の塗装をする際には、足場を組んで作業を行う必要があります。足場は高所で安全に作業を行うために必要で、しっかりとした足場は仕上がりの良さにも影響する重要な存在です。
諸経費とは、一般的に現場を円滑にすすめるための現場管理費や、施工場所までの交通費や運搬費などが含まれています。不自然に諸経費の金額が多い場合には、内訳の内容を確認しておくのがおすすめです。
「ここも塗ってくれるんじゃないの?」
「いいえ、そこは見積りには含まれていません。塗るなら別料金を頂きます」
このような業者との食い違いは、よくあります。塗装する箇所は、屋根や外壁だけでなく、雨樋・破風・庇・軒天・水切りなどたくさんの付帯部があります。特に食い違いやすいのは、「2階バルコニーの床」「外の門や塀」「雨戸」「戸袋」です。どこを塗って、どこを塗らないのか、事前に業者と確認しましょう。
口約束はトラブルの入り口です。業者と打ち合わせた内容は、必ず見積書に記入してもらいましょう。一番良いのは、「塗らない箇所」を見積書に書いてもらうことです。記載した部分以外は全部塗るという意味になるので、食い違いがなく安心です。
工事が始まってから「追加料金」を請求されないように、塗装工事以外の費用が含まれているかどうかを見積書で確認しましょう。
足場代 / 飛散防止ネット代 / 養生費 / シーリング(コーキング)工事 / 高圧洗浄費 / カーポート屋根取り外し・取り付け費 / その他(木材・板金)の補修費
「塗料は良いものを使いますからお任せ下さい」
業者がよく使う言葉ですが、「塗料は悪いものを使います」などと言う業者はいるはずがありません。この言葉が出たら、ただ鵜呑みにするのではなく、「それはどんな塗料なのか」を質問するようにしましょう。確認するのは次の4点です。
①塗料のメーカー名 ②塗料名 ③樹脂成分 ④何回塗るのか
外壁塗装は、3回塗りが基本です。
1回目:下塗り(外壁と仕上げ塗料を密着させる接着剤のような役割)
2回目:中塗り(仕上げ塗料を1回塗ります)
3回目:上塗り(中塗りが終わって、塗料の仕様書通りの乾燥時間をおいて、仕上げ塗料をもう1回塗って仕上げます)
塗装は、下塗りがしっかり乾いたら中塗り、それがしっかり乾いたら上塗りと工程を進めなければ、色ツヤにムラが出やすくなりますし、塗料本来の性能を発揮させることができません。
ところが、職人の人件費を削るために、先に塗った塗料がまだ乾かないうちに次の工程に進むような、作業が雑な塗装業者もいます。塗料メーカーが定めた「乾燥時間」が経ってから、次の工程に進むことを確認し、見積書に記載してもらいましょう。
10年・20年と保証年数を重視する消費者は少なくありません。しかし保証書で重要なのは、年数の長さではなく内容です。
保証書に小さな字で数えきれないほどの『免責事項(保証を適用できない条件)』が書かれてあれば注意が必要です。なぜなら、不具合が起きた場合に「保証しない言い訳」として業者にとって有利に機能するからです。
確かな知識を持つ塗装会社ほど、免責事項は「天災・地盤変動による不具合」くらいです。契約前に、保証書の内容や、条件をしっかり確認し、見積書に保証の有無と年数を記載してもらいましょう。
外壁塗装に使われる塗料の中でも、アクリル系塗料は最も安い価格で施工することができるという特徴があります。しかし安いだけあって、耐久年数は5年~8年と短いのが特徴です。そのため最近ではあまり使用されなくなっています。
耐久性がそこそこあり、ウレタン系の塗料は安価なアクリル系の塗料に比べるとやや耐用年数が長くなり、8年~10年程度は持つと言われています。とはいえ最近はあまり使われることはありません。
近年人気を集めているのがこのシリコン系の塗料です。外壁塗装をする際にも、屋根の塗装をする際にも選ばれることが多いです。耐久性もウレタン塗料に比べると長く、10年~15年ほど長持ちするのが特徴です。
フッ素系塗料は耐久性に優れ、外壁塗装で使用される塗料に適していますがコストが高くなる為、あまり戸建住宅には使われません。耐用年数は長く15年~20年程度長持ちします。商業施設やビルの外壁にも多く使用されている塗料です。
一般的に外壁塗装ほど、手抜きをしやすい工事はないと言われています。その理由は手抜きをしたかどうかが、工事が終わった直後には分かりづらく、数カ月から数年経って初めて分かるからです。だからこそ塗装工事は手を抜くつもりがあれば、いくらでも手が抜けるんです。
統計をみても外壁塗装ほどトラブル件数が突出して多い工事はありません。
塗装工事で失敗した人の共通点は「工事や塗料について何も知らなかった」ということです。何も知らないから業者の言いなりになってしまい、知らないところで手を抜かれてしまうのです。
外壁塗装に関する知識をお客様自身が身に着けることで、トラブルや悪質業者から身を守ることができます。
優良工事店ネットワークでは「消費者を悪徳な業者から守る有効な手立てはないだろうか?」という思いから、外壁塗装に関する無料冊子の贈呈や、評価の高い工事店のご紹介、第三者保証制度というサービスを展開しています。一人でも多くのお客様が失敗しない外壁塗装を行えるようサポートさせていただきます。
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